国際文化学部 国際文化学科
研究分野

国際文化学科 研究分野

研究分野

国際文化学科では、3、4年次に所属するゼミ(研究演習・卒業研究)を決定するまでに、グローバルスタディーズの基礎となる様々な学びを三つの学問体系に分けて基礎から段階的に履修するシステムを採っています。それらの入門科目に位置づけられているのが必修科目としての「グローバル社会論基礎」、「多文化共生論基礎」、「表象文化論基礎」です。そこでは将来のゼミ教員全員が3グループのいずれかに参加してオムニバス形式で専門とする学問領域の基礎的な内容について講義します。

グローバル社会系

グローバル社会を成り立たせている制度やそれらを理解するための理論を学ぶ科目群。近代から現代に至り、世界はどのように相互に交渉し、問題が生じた場合にどのように解決してきたのでしょう。国際社会の現在をさまざまな切り口から学びます。

グローバル社会系

想定される卒業論文題目

土佐弘之(国際関係論・政治社会学)
長期化するロヒンギャ問題—軍部への責任追及と解決に向けて—
サイバースペースにおける監視化・安全保障化の問題スノーデン事件の再評価
「テロとの戦争」におけるドローンの使用その拡大と問題点について
岩瀨真央美(ベトナム法、国際経済法)
ベトナムにおける市場経済の導入と法制度の整備
グローバル化に伴う社会の変化と法制度改革-ベトナムの事例-
経済活動のグローバル化と企業の法的責任
八尾祥平(国際社会学)
海を超える舞踊ーハワイ・バリ・沖縄の「こねり手」文化の比較研究
フェアトレードを見つめ直すーフィリピンと日本の地域社会を事例に
「外国人労働者」問題の起源ー戦前の植民地出身者を事例に
郭まいか(中国近代史)
近代の上海共同租界と日本人――内山書店を例に
鎖国時代の長崎における唐人屋敷とその文化的特徴について
1925年香港・広州における省港大罷工の影響とその意義について

多文化共生系

「モノ」や「カネ」の動きがグローバル経済の発展を支えてきました。近代以降「ヒト」そのものの動きも盛んになり、いまや世界中至る所で移民が現象化し、多くの国々では外国人労働者が不可欠な存在となっています。民族・文化・ジェンダーなど様々な背景をもつ人々の平和的な共生はいかにして実現できるのかを学びます。

多文化共生系

想定される卒業論文題目

陳 來幸(華僑華人研究、中国社会経済史)
中華義荘から見る神阪華僑華人社会
南九州における唐人町について
華僑・華人資本の企業戦略:東南アジア系と日本系の新展開
工藤裕子(東南アジア史、インドネシア地域研究、経済史)
戦後日系企業の東南アジア投資と賠償事業
環境保護と地域経済―カリマンタンにおける天然蜂蜜採取をめぐって
伝統工芸としてのバティックとナショナル・アイデンティティ―マレーシアとインドネシアの比較から
長村裕佳子(多文化共生論、移民史、ブラジル地域研究)
エスニック・コミュニティの支援と多文化共生
在日ブラジル人の若者のアイデンティティ
ブラジルにおける日本語学習者の増加

表象文化系

文学、美術、音楽、芸能など様々な芸術表現の学びを通じ、異なった地域や時代の人々の志向・価値観を追体験しつつ自らの感受性を豊かにできる科目群。様々なアプローチから日本文化を相対的に学び、拠って立つ自らのアイデンティティをより確かにしつつ、他者に対する説明力をも修得します。

表象文化系

想定される卒業論文題目

富田裕子(イギリスの文化と社会、日英比較女性史、女性学、オーラルヒストリー)
イギリスの文化と社会に関するもの(イギリスの食文化、多文化社会イギリス、Brexitなど)
イギリスの女性史(例えばイギリスの女性参政権運動や女性高等教育の歴史)
女性学(例えばイギリスの代理母問題や強制婚問題など)
松平勇二(宗教人類学、音楽人類学、アフリカ地域研究)
在日外国人の音文化(おんぶんか)―在日アフリカ人ラッパーのライフヒストリー分析
岡山における民間信仰と治療―アジア、アフリカ地域のシャーマニズムとの比較研究
ダンス・ワークショップの政治性と宗教性―中四国アフリカン・ダンス教室の分析