学部・大学院 教員詳細

山根 道公

山根 道公(やまね みちひろ)

職名
教授
担当分野
日本キリスト教文学研究、日本近現代文学研究
学位
博士
研究キーワード
遠藤周作、八木重吉、宮沢賢治、芥川龍之介、キリスト教文学

教員からのメッセージ

本学の建学の精神に基づいた特色ある教育の一貫として一年生全員が受講する「人間論」という独自な授業がありますので、紹介しましょう。それは、キリスト教文化研究所の所員が担当し、キリスト教のもつ普遍的人間愛や価値観について学び、私たち一人ひとりが愛し愛されるかけがえのない存在であることの理解を深めていく授業です。キリスト教や聖書に接するのは初めてという受講者がほとんどで、最初はとまどいや不安があった人も、最後の授業の感想には、生きることの意義を自分と向き合って深く学べて聖書の話やキリスト教の人間愛が自分の問題と深く結びつき、興味が湧いてきたという声が多く聞かれます。こうした関心が深められるように、本学の特色ある教養科目といえるキリスト教科目、そしてさらにキリスト教に関して専門的に学べるキリスト教文化研究所開講科目という授業もあり、大学四年間を通じてそれぞれの関心にそくして、キリスト教の理解を深め、生きることの意義を追求できる環境が整えられていますので、本学に入学すると、専門の学問を磨くとともに、目に見えない内面の人間性を磨き、輝かせていく機会をえることがきっとできることでしょう。

研究内容

キリスト教作家として世界的に著名で、岡山とも縁のある遠藤周作を中心に、八木重吉、宮沢賢治、芥川龍之介などキリスト教と関わる日本の作家が研究対象です。特に晩年に接することのできた遠藤周作の生涯と文学については、没後刊行の『遠藤周作文学全集』の解題・年譜担当、没後25年記念刊行の『遠藤周作事典』 の責任編集など、30 年にわたり研究を続けています。また、カトリック作家遠藤周作の誕生に大きな影響を与えた遠藤の母郁(笠岡出身で岡山高等女学校(現岡山操山高校)卒)について、また日本人とキリスト教という遠藤の生涯のテーマを共に担った親友の井上洋治神父(本学にも縁があり「井上洋治文庫」もあります)についても研究しています。