学部・大学院 教員詳細

葉口 英子

葉口 英子(はぐち ひでこ)

職名
准教授
担当分野
広告論、消費生活論、メディア論
学位
修士
研究キーワード
メディア論、音楽産業、エンタメ産業、メディア・ミックス、子どもの歌

教員からのメッセージ

日常で使用するメディアについていつもと違う視点から捉え直してみましょう。そこから私たちの生きる社会の仕組みや時代の様相が見えてきます。 大学での多様な学びを通じて私たちにとって豊かな生活や社会とは何か、共に考え、行動し、知見を広めていきましょう。

研究内容

私はこれまでの主な研究において、テレビCMをはじめテレビ番組、ポピュラー音楽、アニメといった大衆文化領域のメディア・コンテンツに着目し、私たちの文化・社会や日常においてどのような意味作用をもって存在しているのか、メディア論、大衆文化論といった文脈から考察をしてきました。例えば、視聴覚メディアでは映像には音楽・効果音が演出や相乗効果のため使用されますが、両者の関連性や意味作用について、テクストとコンテクストの側面から解読します。また公共放送やマス・メディアを介した子どもの歌や音楽文化にも関心を向けています。

【研究活動】

これまでの主な研究活動では、テレビCMをはじめテレビ番組、ポピュラー音楽、アニメといった大衆文化領域のメディア・コンテンツに着目し、私たちの文化・社会や日常においてどのような意味作用をもって存在しているのか、メディア論、大衆文化論といった文脈から考察をしてきました。

例えば、視聴覚メディアでは映像には音楽・効果音が演出や相乗効果のため使用されますが、両者の関連性や意味作用について、テクストとコンテクストの側面から解読します。また公共放送やマス・メディアを介した子どもの歌や音楽文化にも関心を向けています。

【研究トピック】

最近の研究トピックの一つは、「日本のポピュラーカルチャーとメディアミックス」です。日本の文化産業を考えるうえで、メディアミックスは重要なキーワードの一つだと考えます。実は日本では古くからキャラクタービジネスが確立しています。1963年日本初のテレビアニメ『鉄腕アトム』に始まり、とくに1990年半ば以降、『ポケットモンスター』を筆頭とするキャラクタービジネスは国外でも大きな成功をおさめています。近年、大ヒットしたアニメ『鬼滅の刃』も同様です。この作品は、漫画として始まりましたが、企業とのコラボレーションによるさまざまなメディアミックスを通じて大きな経済効果を生み出しました。こうしたメディアミックス現象をマーケティングの側面として捉えるだけでなく、コンテンツの力はもちろんそれを受容する私たちのメディア環境やファンとしての感情にも目を向ける必要があると考えます。

⚫︎メディアミックスやメディア・コンテンツに関する論文タイトル
「日本アニメ産業におけるメディアミックスの進展と最近の動向ー『鬼滅の刃』のメディア戦略とプロモーションに着目してー」
「現代日本の大衆文化にみる「三国志」の受容」

【ゼミ活動】

経営経済学コースの本ゼミでの3年生の学びは、マーケティング戦略、メディア戦略の実践編と位置付けています。そこで、商品開発、イベントの企画実施、Instagram・動画・広告物を通じたプロモーションといった一連の活動に従事します。具体的には、地域の企業・行政組織との協働を基本とし、商品・イベント企画の立案から計画・実施まで、8〜12名程度のゼミ学生がチームで一丸となって取り組みます。

例えば、岡山市学生イノベーションチャレンジ推進事業では、「若者視点による岡山市観光地化とプロモーション活動の推進」をテーマとし、2019年から継続するプロジェクトとしています。このプロジェクトは、岡山市の観光資源の軸となる飲食店や観光スポットが十分に発掘されておらず、情報として県内外に周知されていないという課題解決にむけたものです。毎年、ゼミ生全員でアイデアを出し合い、話し合う中で、バラエティに富んだ内容で実施しています。
ゼミ活動の一部を紹介します。

①「若者視点の岡山観光地化チーム」

若者視点で岡山城・岡山市内の体験型観光資源を調査し、取材しました。インスタグラムの投稿、アカウントの運営、フォロワーを増やすために3日間のハッシュタグ・キャンペーンを実施するなど幅広い取り組みをしました。情報発信を通じて岡山市の魅力をより多くの人たちに伝えることができました。

②岡山市パフェ部

岡山商工会議所がスタートさせたキャンペーン「フルーツパフェの街おかやま」では、市内のホテル・飲食店・和洋菓子店が参加しています。そこで、メインターゲットである女性に向けて「フルーツ×パフェ×岡山市×Instagram=かわいい」をコンセプトに、「フルーツの街おかやま」を応援する活動集うとして応援アカウントを開設し、定期的に協力店を取材しています。こだわり満載のパフェを魅力あるコンテンツとなるよう、映えるよう加工編集し、継続して投稿しています。

③「岡山どこ行く晴れマチnavi」&「パンマルシェ」

「岡山どこ行く晴れマチnavi」(「晴れnavi」)では、岡山市の観光資源の一つ、パンに着目し、ベーカリショップの商品をはじめ、カフェや飲食店を取材し、その内容をInstagramで紹介することで、岡山市への来訪やお店での購買を促すことを目的としました。また紹介した商品やお店を知ってもらい、売り上げに貢献したいとの趣旨で、複数のお店の名物パンを集め販売するポップアップストア「パン・マルシェ」を開催しました。コロナ禍ではありましたが、多くの方に来場していただき、用意した300個のパンは2時間で完売、イベントは盛況に終わりました。

④「おかやまモーモースイーツ部」

岡山市の地産地消と地域福祉を応援する目的のもと、“環境や社会・人にも優しいエシカルスイーツ”をコンセプトとし、松崎牧場のソフトクリームと就労支援施設菓子工房わかばの岡山県産の小麦・おからを使用したクッキーを利用したオリジナルコラボ商品「モーモーソフト」を企画開発しました。この商品を2つのイベントで生産・販売しました。協働先との交渉、現地視察、商品の企画開発、ロゴ・パッケージデザインと作成、広告物(チラシ・看板)のデザインと作成、2つのイベント出店、販売までの一連のプロセスを学生8名ですべて実施しました。商品は両日ともに好評に完売し、商品のコンセプト、アイデアやデザインについて多くの方からお褒めの言葉をいただきました。

これらの学生を主体としたゼミ活動では、はじめての慣れない活動のため、試行錯誤や失敗も多くあります。ですが課題や問題を解決するプロセスを通じて、チームの一人として最後まで責任をもってやり遂げることにより自身の成長へと繋がっているようです。また活動を通じたさまざまな地域の方との交流することで、より地域を理解し愛着を感じることができています。これらの活動が他には代え難い経験や思い出となり、充実した学生生活に貢献しています。