ノートルダム清心女子大学日本語日本文学科では、「書道卒業制作」の授業で、書の学びの集大成として「書道卒業制作展」を開催します。
2025 年度は 4 年生 8 人、3 年生 2 人の計 10 人で作品制作に励んでいます。
本ブログでは、今年度の「書道卒業制作展」開催までの活動を、全4回に分けて紹介していきます。
第 3 回目である今回は、展示までの道のりと先日開催された秋書展について紹介します。
書道卒業制作2025 ―その3 秋書展編―
現在、1月に開催される展覧会に向けていよいよラストスパートに入っています。
実はここからが大事なポイントで、「書道卒業制作展」に向けて書かれた作品はそのまま展示される訳ではありません。「裏打ち」「化粧断ち」を施した後、パネルに貼ることで展示ができるかたちになります。
書道の「裏打ち」とは、作品の裏に鳥の子と呼ばれる薄い紙を貼り、しわやゆがみを防ぎ、作品の形をきれいに整える作業のことです。
はじめに、作品を霧吹きで濡らしながら、半紙のしわや折り目をブラシを用いて伸ばします。これ以降、しわや折り目を取り除くことができないため、とくに丁寧に行う工程です。
次に、濃度の異なるのりを用いて、作品と鳥の子、板をそれぞれ接着します。日を置いて乾かしてから、鳥の子用紙と共に、板に貼り付けた作品を切り離します。
【裏打ちの様子① 作品と鳥の子の接着】
【裏打ちの様子② 鳥の子と板の接着】
最後に、「化粧断ち」の工程では、切り離した作品の上下左右の余白部分が均等になるように、切り揃えていきます。 一見地味な工程の数々ですが、作品を長く美しく残すためには欠かせない大切な作業です。
こうした工程を経て仕上げた一部の作品は、毎年、大学祭の時期に構内で開かれる「秋書展」で展示されています。「秋書展」では、中間発表として、学生の書作品が展示を行います。今年は、多種多様な書体、書風の半切作品が 9 点展示されました。
展示の際には、作品の位置決めや看板づくりなどを履修者自らが行い、見やすくするとともに、来場者の方により印象深く感じていただけるよう工夫を凝らしました。
【秋書展の準備の様子】
なお、今年の秋書展は第 60 回ノートルダム清心女子大学大学祭にて開催されました。
足を運んでくださった皆さま、本当にありがとうございました。作品をご覧いただけたことは、大きな励みとなりました。
本番の「書道卒業制作展」に向けて、さらに気持ちを引き締めて準備を進めていきます。
次回は、卒業制作展の詳細についてお伝えします。
日本語日本文学科 4 年 入谷菜月(周燕)、平林(彩月)・記
第 31 回書道卒業制作展は、以下の日程で開催する予定です。
会期:2026 年1月 29 日(木)~2月1日(日)
会場:ノートルダム清心女子大学 ノートルダムホール本館 100ND 入場無料
岡山市北区伊福町2丁目 16-9
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