2025年7月18日,昨年に引き続き,登録日本語教員養成課程では,専門学校岡山ビジネスカレッジ(以下,OBC)で日本語を学習中の外国人留学生との交流会を,本学で開催しました。
本交流会は2020年度から継続的に実施しており,今回で5回目を迎えました。今年も多数の学生が参加し,国際的な交流を通じて,互いの理解を深める貴重な機会となりました。
当日は,本学の「日本語教授法Ⅱ」履修生2名が進行役を務め,課程内外の学生19名が参加しました。OBCからは中国,ベトナム,ミャンマー,バングラデシュ,インドネシア,ネパール出身の外国人留学生33名が参加し,総勢50名を超える規模での開催となりました。
OBCの先生方に引率されて来学した外国人留学生は,最初は少し緊張した様子でしたが,7つのグループに分かれ話し始めるとすぐにうちとけて,笑顔も笑い声も溢れる会になりました。
まずは,自己紹介。「10分でグループ内の共通点を2つ見つける」というタスクに挑戦します。あっさりと2つ見つかるチームから,なかなか思いつけず苦戦するチームも。しかし,「何が好きですか?」「好きな食べ物は?」「どんな言葉が話せますか?」など,さまざまなコミュニケーションが生まれ,言語や文化の違いを超えて,意外な共通点が見つかる場面も多く,お互いについて知ることができました。
交流会での自己紹介
交流会の様子
続いて行われたのは,グループ対抗の伝言ゲームです。
各チーム1列になり,「お題」を耳打ちしていきます。そして,最後の人は聞いたことばを紙に書くことにしました。
やり方を理解してもらうために行った「練習」のお題は「ももたろう」。簡単だと思ったのですが,なんと7チーム中6チームが「ももたろ」と書いてしまいます。
「う」があるかないか,つまり,長音なのかそうでないのか。聞き取りも表記も難しいところです。
交流会の様子
伝言ゲーム
気を取り直して本番。司会進行役の日本語教授法Ⅱ履修者コンビが初級の教科書から見つけてきたのは「アフリカの自然の中でキリンやゾウやライオンを見たいと思います」という長文。お題を覚える最初の人は責任重大です。文の意味を確認して,何度も反復して,ようやくスタート。チームメイトたちも,注意深く聞いて,聞こえた言葉をリピートして,もう一度言ってもらって…と真剣です。
そして,最後に書く人も緊張します。
一番間違いの少ないチームが優勝です。それぞれのチームの答えを並べ,全員で確認します。
ほとんどすべてのグループが「アフリカ」「キリン」「見たい」などのキーワードが押さえられていたのはさすがでした。ただ,ひらがな,カタカナ,漢字,そして時にはローマ字も使用する日本語について,正しく書くことの難しさを改めて感じるよい機会ともなりました。
伝言ゲーム
集合写真
楽しい60分はあっという間に過ぎ,全員で写真撮影をして終了となりました。
留学生の皆さんの元気な「ありがとうございました!」という声に,緊張していた司会進行役のコンビもほっとしたのではないでしょうか。
OBCの皆さんは,イベント終了後にも本イベント告知パネル前やキャンパス内の水鏡の前でも記念撮影を楽しんでいました。交流の余韻を感じさせる光景でした。
記念撮影
学習中の日本語で臆することなく積極的に話しかけてくれる,明るく前向きな留学生の皆さんとの交流は,非常に刺激的で印象深いものでした。日本語の難しさを再認識すると同時に,同じ言葉で意思を伝え合えることの喜びや楽しさを実感する機会にもなりました。
日本語を学ぶ側として,教える側として,そして外国語を学習する一人の人間としても,参加した全ての人に多くの気づきと学びがあったように思います。
今後も継続的に,言語や文化の壁を越えた有意義な交流の場を設けていく予定です。
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