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人間生活学科

2024.05.20

大学院博士課程学生が執筆したミニレビューが『地域ケアリング』2024年5月号(北隆館)に掲載|栄養生化学研究室 小林謙一ゼミ

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2024年4月、大学院人間複合科学専攻博士後期課程に入学した小林謙一ゼミの橘髙充加さんと石川真美子さんたちによって執筆されたミニレビューが、いのちと生活を支えるケアの知識・技術とその基盤となる理論と情報を提供する学術専門雑誌である『地域ケアリング』2024年5月号(北隆館)に掲載されました。 
 

今回の掲載は、地域ケアリング編集部の依頼により、同誌2024年2月号から一部加筆修正のうえ、再度掲載されたものです。 

タイトルは以下の通りです。
肥満誘導型疾患における多臓器連関とNADおよびトリプトファン代謝異常とこの視点から考える機能性食品の創出 
Multiorgan linkage and abnormalities of NAD and tryptophan metabolism in obesity-induced diseases, and creation of functional foods from this perspective 

橘髙 充加1),石川 真美子1), 髙橋 万由花2),髙須賀 茉衣子2),大木 淳子3),安原 香子4),小林 謙一5) 

1) ノートルダム清心女子大学大学院人間生活学研究科人間複合科学専攻 
2) 山陽学園短期大学健康栄養学科 
3) 山陽学園短期大学健康栄養学科 講師 
4) ノートルダム清心女子大学人間生活学部 食品栄養学科 
5) ノートルダム清心女子大学人間生活学部食品栄養学科 教授 

肥満は、糖尿病や脂質異常症、高血圧、そして動脈硬化症など、様々な疾患と関連することが知られています。近年では、肥満によって、肝臓、心臓、膵臓、腎臓、腸そして脳など多臓器で代謝障害が起こること、またこれらの多臓器で連関して生じることが明らかになりつつあります。しかし、この視点での知見については不明な点が多いのが現状です。小林謙一ゼミでは高脂肪・高コレステロール・高フルクトース食(GAN飼料)で肥満を誘導したマウスで、肝臓のみならず他の様々な臓器で線維化などの症状を示すこと、またそこにニコチンアミドジヌクレオチド(NAD)やトリプトファン代謝が関連している可能性を示しつつあります。この論文では、NADやトリプトファン代謝異常から見た肥満誘導型疾患の多臓器連関についての、彼女たちの研究知見を紹介するとともに、この視点から見た機能性食品の創出についてコンパクトに紹介しています。 

なお、本稿の研究報告の一部は、日本学術振興会科学研究費補助金基盤研究(C)「キノリン酸の臓器線維化惹起作用の解明と臓器線維化から身体を守る食品成分の探索」(2022-2025)(研究課題番号:22K11716,研究代表者:小林謙一)および公益財団法人両備檉園記念財団第44回研究助成(生物学研究奨励賞)「非アルコール性脂肪肝炎におけるトリプトファン代謝異常の「腸-肝-脳」連関の解明」を受けて実施しています。

『地域ケアリング』2024年5月号(北隆館ホームページ) 

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