今回は、「トルコ共和国キュルテペ遺跡発掘調査見聞録(調査編・前編)」に続く後編をお届けします。
考古学ゼミの学生が、毎年紺谷亮一教授が行っている発掘調査を手伝うためトルコ共和国キュルテペ遺跡へ行ってきました。
前回、学生たちも掘ることになった大きな壺は、うまく掘れるのでしょうか。
▶【学生ブログ】トルコ共和国キュルテペ遺跡発掘調査見聞録(調査編・前編)|現代社会学科|紺谷ゼミ(考古学)
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壺が壁側にあるので、壁を最小限に削りながら掘る・砂を除ける、を繰り返し、壺が半分以上見えるようになってきました。なんと壺が真っ逆さまに埋まっていたのです!なぜ逆さまなのか謎です。
暑い中での作業でしたが、日本のような湿気による暑さはなく、涼しい風が吹いていたので、想像していたより苦ではありませんでした。発掘終了の18時になったので、壺の周りを綺麗にはいてレジャーシートを被せて、この日の発掘を終えました。
発掘2日目は前回に引き続き、大きな壺を掘り進めました。形が残っている貴重な壺なので、壊さないように慎重に掘る必要があるのですが、足場が悪く思うように掘ることができず、時間がかかってしまいました。現地の方が代わって少し掘ってくださったのですが、躊躇ないような様子で大胆に掘っていて、あっという間に壺の姿が見えてきました。私たち3人で時間をかけてやっとだったのを、1人でしかも短時間で掘ったのを見て、さすがだなと感動しました。
この日の10時休憩のおやつはチョコ入りパウンドケーキでとても美味しかったです。
昼食後の作業中にはジュースをプレゼントしてくださり、私たち3人で乾杯して一休みしましたまた作業を再開して、ある程度掘ると写真を撮って記録しました。
発掘最終日、ついにあの壺が取り出されるとのことで、その様子を見に行きました。今にも壊れそうな壺を慎重に動かし、今にも破れそうな布に乗せます。砂が満帆に詰まった壺はとても重そうで、運び出される瞬間はとても緊張感がありました。5人ほどでよいしょよいしょと運ばれ、遺跡から無事持ち出されました。
壺が埋もれていた所はぽっかりと空洞ができていて、人がしゃがんだ時にすっぽり入るほどの大きさでした。私たちが頑張って掘った壺が無事運ばれたのを見て、とても達成感があり、感動しました。
キュルテペ遺跡での発掘は終了し、遺跡から出てきた土器の破片を、同じ土器と思われるもので分類していきました。
紺谷教授は、すぐに同じピースを見つけることができ、さすが専門家と思いました。また、砂や土で汚れている土器を水で洗ってブラシで磨く作業や、復元された土器の撮影などもしました。
今まで、大学の授業で学んできた考古学や発掘調査を実際に体験し、博物館に展示されるまでの過程を見ることができ、自分がそれに携わっているということがとても嬉しかったです。現地で実際に見て、触れることの大切さを実感しました。
とても貴重な体験をさせてくださり、教授、現地の方々、友達にとても感謝しています。
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