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食品栄養学科

2023.01.26

山下美保准教授らの論文が学術誌「Clinical Obesity」に掲載|喫煙者の母親および両親を持つ子供は肥満リスクが高いということを明らかに|食品栄養学科

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食品栄養学科

食品栄養学科の山下美保准教授らの論文が、学術誌「Clinical Obesity」に掲載されました。
喫煙者の母親および両親を持つ子供は肥満リスクが高い、ということを明らかにした論文です。

■掲載学術誌
『Clinical Obesity』※(Volume 12, Issue 6 December 2022)
"Early childhood exposure to maternal smoking and ovesity: A nationwide longitudinal survey in Japan"(PDF掲載)
(生後早期の受動喫煙と小児における肥満への影響―厚労省21世紀出生児縦断調査から―)

※学術誌『Clinical Obesity』
肥満とその併存疾患に焦点を当てた臨床研究論文と総説を掲載する、国際的な査読付き学術誌。

■執筆者
Miho Yamashita, Takashi Yorifuji, Naomi Matsumoto, Toshihide Kubo, Hirokazu Tsukahara(山下美保、頼藤貴志、松本尚美、久保俊英、塚原宏一)

■要旨
世界的に肥満は小児・成人ともに増加傾向であるが、日本は肥満を伴う人が比較的少ないのが特徴である。これまでに多くの国で、妊娠中および産後早期の母親の喫煙が、小児の肥満リスクの増加にはたらくという報告がみられてきた。また近年、母親以外の小児にとって身近な人の喫煙も、小児の肥満リスクを高めるともいわれている。この受動喫煙と小児の肥満リスクに関する日本やアジア諸国の報告は限られているため、今回の研究では全国的な縦断調査を利用して、母親および両親の喫煙と小児の肥満リスクの関連について調べた。研究参加者は厚生労働省による21世紀出生児縦断調査から、両親の喫煙歴と小児の身長と体重に関する情報が入手可能な32,081人となった。児が生後6か月のときの母親および両親の喫煙状況を確認し、その児が7才になったときの体格を分析した結果、生後6か月時点で母親が喫煙していた児は喫煙していない場合と比較して肥満または過体重になるリスク比が高くなった。また母親のみ、または父親のみの喫煙と比較して、両親ともに喫煙した方がリスク比は大きく、さらに1日あたりの喫煙本数が多いほどリスク比は上昇した。この結果をもたらしたメカニズムについて低出生体重児や在胎不当過小児の影響と、経済社会的因子である父親の収入について検討したが、そのどちらからも明らかな関連は認められなかった。まとめると本研究は生後早期に母親および両親が喫煙している場合、その児に肥満を伴うリスクがもたらされることを示した。

これらの結果は、生後早期の両親の喫煙によるリスクを明らかにし、児の肥満を軽減するため両親の禁煙・減煙について推奨する根拠となり得ると考えられる。

■この論文は、ノートルダム清心女子大学研究助成金を受けています。

山下美保准教授(教員紹介)
■山下 美保(やました みほ) 人間生活学部 食品栄養学科 准教授
沖縄県立中部病院プライマリーケア医コースで研修後、離島へ赴任。以降は小児科にて内分泌を専門として総合病院や大学病院で診療・研究に従事してきた。2016年4月より現職。「臨床医学」「小児医学」についての授業・実習を行うとともに、子どもや大人の健康維持やQOLの向上に関した研究に取り組んでいる。同学の保健センター長を兼任。

Early childhood exposure to maternal smoking and ovesity: A nationwide longitudinal survey in Japan(PDF)

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