6月10日(金)から12日(日)にかけて、武庫川女子大学で第76回日本栄養・食糧学会大会が開催されました。新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、2020年は書面とオンライン形式、2021年はオンライン形式という「2次元」での開催が続いていましたが、今回は3年ぶりの対面形式の大会、「3次元」での大会となりました。
卒業研究や修士論文研究は、プロの研究者と同様の方法論を駆使し、世界で初めての新しい真理を明らかにしようとするものです。いわば、リベラル・アーツの実践版、集大成と言えるでしょう。
食品栄養学科の栄養生化学研究室(小林ゼミ)では、大学院生3名、学部4年生8名が、「病気になる新しいメカニズムを知り、その上で、病気にならない食品成分を探索する」研究を日々行っています。
彼女たちが日々行っている実験の珠玉の結果を、多くの研究者の前で発表するのが、ガッカイ(学会)なのです。小林ゼミの研究を発表する主な学会の一つが、この日本栄養・食糧学会です。
今回の大会では、小林ゼミからも大学院生(修士課程2年生)の髙橋万由花さんが以下のタイトルで口頭発表を行いました。
肥満を伴う非アルコール性脂肪肝モデルマウスにおけるNAD代謝関連遺伝子発現の肝腎比較
2)山陽学園短大・健康栄養
肥満などによって起こる非アルコール性脂肪肝炎(NASH)が、近年問題となっています。彼女は、肥満を誘導させてNASHを起こさせたマウスを用いて、肝臓と腎臓におけるニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)と呼ばれる物質の代謝に及ぼす影響について検討しました。この研究によって、NASHの発症メカニズムが明らかにできるとともに、NASHの予防・治療法の開発に一役買えるかもしれません。
ちなみに髙橋さんは、昨年10月に開催された日本アミノ酸学会第15回学術大会でも発表を行い、学生優秀ポスター賞を受賞しています。【学生の活躍】日本アミノ酸学会第15回学術大会 優秀ポスター賞受賞
今後とも、小林ゼミでは、新しいこと面白いことを明らかにすることによって、社会に貢献してまいりたいと思っています。
学会に参加した小林ゼミの大学院生(左から2人目が発表者の髙橋さん)と記念写真
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