現代社会学科の過去のブログをご覧いただけると分かる通り、本学科では学外でのフィールドワークが盛んです。
私の日本社会史(近世・近現代)ゼミでも、機会を見つけて、史跡や博物館、資料館を訪れることにしています。歴史の現場に触れることで、文献では得られない歴史に対する感性を磨きます。
今年の夏休みは、倉敷市児島にある野﨑家塩業歴史館・旧野﨑家住宅で史料調査をおこないました。
調査の方法を具体的に知ることも、フィールドワークの大きな目的です。地域にどのようなかたちで歴史資料が残されているのか、それらをどのように保存・活用し、研究を進めていくのか。こうしたことを実践的に学び、史料が“生まれてくる現場”を実見するのも歴史学の大切な営みです。
野﨑家塩業歴史館の調査で得られた成果の一端については、以前のブログで紹介しました(「過去の災害に学ぶ」、「RSK山陽放送|新発見 岡山水害に関する史料についてコメント」)。
一つ強調しておきたいのは、こうした成果は地道な調査を続けることで、はじめて得られるものだということです。史料の解読、目録作成、撮影などを地道に進めていくなかで、新しい歴史的世界が目の前に開けるときがあります。そのときの悦びは格別です。
コロナ禍の現在、フィールドワークにもさまざまな制約があります。昼間しっかり調査をして、夜の打ち上げで笑い合う…、そんな日が早く戻ってくることを願っています。
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