8月23-29日に日本菌学会第65回大会(オンライン開催)が開催され、食品栄養学科4年の松岡誠子さんが卒業論文研究における成果を「深海底泥中における微胞子虫の菌叢解析」との演題にて口頭発表しました。
微胞子虫は、ヒトやその他動物に寄生することでのみ増殖する寄生性の菌類です。ヒトでは食中毒の原因となりますが、その生態や感染率については日本ではほとんど報告がありません。また、生息する動物種の極めて少ない深海底において、どのような微胞子虫がどのくらいの頻度で出現するのか、今まで全くわかっていませんでした。それらのことについて、DNAメタバーコーディングという手法により明らかにしたのが今回の研究です。
発表では90名以上の聴講者があり盛況でした。「空間的に異なる深海環境からどのように移動したのか」「宿主の推定は非常に重要」等の質問や意見があり、活発な質疑討論が行われました。
菌類というのは、菌類とは、かび、酵母、きのこ、変形菌類などのことで、日本菌学会はそれらの研究者の集まりです。他の微生物系学会である、ウイルス学会や細菌学会に比べると、菌類は「菌好き」が多く、アマチュアの参加も多い特徴があります。今回も、菌類写真鑑賞会や珍菌賞振り返り、など他の学会ではあまり見られないイベントが開催され盛況でした。
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