本学大学院人間生活学研究科人間複合科学専攻博士後期課程2年の橘髙充加さん(小林謙一ゼミ)が、日本消化吸収学会第28回学会賞(天野学術研究奨励賞)に選ばれ、10月18日京都で開催された第56回日本消化吸収学会総会で表彰されました。


橘髙さんの受賞は、日本消化吸収学会誌“消化と吸収”第47巻第2号に公表された「GAN飼料誘導型NAFPDモデルマウスの膵臓ではがん抑制遺伝子発現が上昇する」と題する研究論文が評価され与えられものです。
論文タイトル
GAN飼料誘導型NAFPDモデルマウスの膵臓ではがん抑制遺伝子発現が上昇する
橘髙 充加,安原 香子,小林 謙一
消化と吸収, 47(2),131-137 (2025)
橘髙さんは、肥満などが原因で発症する膵臓の疾患である非アルコール性脂肪性膵疾患(NAFPD)の病態メカニズムについて研究を行っています。NAFPDは、近年患者数が増加している膵臓癌の原因として挙げられており、注目を集めつつある病態概念ですが、その詳細なメカニズムには未解明な点が多く残されています。
そこで彼女は、高脂肪・高コレステロール・高フルクトース食であるGubra Amylin NASH(GAN)飼料を用いて肥満を誘導したマウスモデルを作製し、NAFPDが膵臓に与える影響を検討しました。その結果、このマウスモデルではNAFPDの進行に伴い、がん抑制遺伝子の発現が上昇することが明らかとなりました。
本研究は、日本学術振興会科学研究費補助金(科研費)
基盤研究(C)「キノリン酸の臓器線維化惹起作用の解明と臓器線維化から身体を守る食品成分の探索」(2022-2025)(研究課題番号:22K11716,研究代表者:小林謙一)
基盤研究(C)「キノリン酸によるNAFPD発症のメカニズム解明と「膵」を守る機能性食品成分の探索」(2025-2027)(研究課題番号:25K14974,研究代表者:小林謙一)
の助成を受けて実施しています。

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