ブログ「大学院を知ろう2025」シリーズでは本学大学院で学んでいる大学院生にインタビューし、いま感じていることを語っていただきます。
今回は、今年大学院に入学した、社会文化学専攻 修士課程1年 片山美紅さんです。
片山さんは、考古学分野のゼミに進学し、後期銅石器時代(約5300年前)のアナトリアにおける都市成立過程の研究をしています。
―はじめに、片山さんの卒業論文での研究テーマを教えてください。
卒業論文のテーマは「縄文時代における竪穴式住所の復元について」です。
縄文時代は狩猟採集社会であるとともに、定住が開始された時代でもあります。多くの場合、その定住生活を支えていたのは竪穴式住居であり、卒業論文では、特に竪穴式住居の復元例を概観しながら①住居の使用期間、②建造プロセス及び工法について、③住居規模について取り上げました。論文の中では、竪穴式住居に関する何らかの規則性の有無を明らかにすることを目的として書き上げました。
―大学院入学に繋がった、授業や卒論等、学部生時代の経験や思いを教えて下さい。
大学2年生の時に考古学の授業を受けたことがきっかけで考古学に興味を持ち、ゼミで学ぶことを決めました。
そこから4年次の始めまでは日本の考古学、とりわけ竪穴式住居といった構造物に興味があったのですが、4年生の夏にトルコで行っている遺跡の現地調査に参加させていただく機会に恵まれました。その際、実際に現地に行って自身の目と身体で発掘調査を行い、未だ解明されていない遺跡調査を行うことの楽しさや魅力を感じたことが、大学院入学を決めた大きなきっかけとなっています。
―大学院で学んでいる現在、興味を持って取り組んでいることを教えて下さい。
今、私が特に興味を持って取り組んでいるのが「都市の成立過程」に関する研究です。
都市がどのように生まれ、発展してきたのか、その背後にある歴史的な要因を探ることに強く興味を持っています。その過程をたどることで「なぜこのような構造を持つのか」といった問いに少しずつ答えが見えてくることに、面白さややりがいを感じています。
―今、研究を進めている中で、感じていることや考えていることを教えて下さい。
授業の合間には図書館に足を運び、研究に必要な資料や関連文献を調べることで、より具体的なイメージを持ちながら理解を深めています。資料を読む際にも外国語の資料を読み解くのに時間がかかってしまい、もどかしく感じることもありますが、それでも点と点が繋がって線になっていく瞬間はとても魅力的です。
日々の研究を通して理解を深めていけるよう、これからも丁寧に取り組んでいきたいと考えています。
―在学生や新入生へメッセージがあればお願い致します。
大学院は、自分の「好き」や「疑問」をとことん突き詰めることができる場所です。私自身、学部で学んでいるうちにもっと深く知りたいと思うようになり、この道に進みました。
「大学の授業や実習だけでは物足りない」と感じる人がいたら、ぜひ大学院という選択肢も視野に入れてみてください!
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