国際文化学科

2026.05.12

中国語とスマホ社会【国際文化学科講義紹介】

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中国語とスマホ社会

 この4月より新年度が始まった。国際文化学科も新入生を迎え、ますますにぎやかである。写真の彼女らは学科最高学年の新三年生。この科目は「実践中国語」といって、第2外国語である中国語の授業を1年半かけて履修し終えた基礎のある学生が、より高度な中国語の習得を目指すというものである。

 二年の秋より始まる実践中国語Iでは、昨年度履修者が1名という極めてアットホームな雰囲気で行われたところ、この春開始した実践中国語IIでは履修者4名と、ささやかながら4倍増しである。中には久々に中国語に触れるという学生もいたが、いざ始まってみると体が覚えている様子で、中国語特有のピンインや四声(日本語や英語にはない「ā á ǎ à」というメロディ)をこなしている。面白かったのは、うろ覚えの単語を日本語の音読みから推測して、中国語に「変換」してみせる器用な学生もいたこと。実は、中国の地域ごとの方言によっては案外通じてしまうかもしれない絶妙なラインで、漢字文化圏の奥深さを感じる一幕だった。

 昨年度の授業では、中国や台湾などの現地で買い物を楽しむ、レストランで注文するといった、実践的なコミュニケーションを一つの目標としていた。これについて、中国での買い物といえば、今の中国は日本以上にスマホ先進国であり、買い物や食事、公共料金の支払いからお年玉のやり取りに至るまで、あらゆる決済がスマホアプリ一つで完結する。驚くべきはその徹底ぶりで、現金を受け取ってもらえないという店も少なくない。タクシーに乗るにも、アプリでの配車・決済が主流で、道端で手を挙げてもスマホがなければ乗ることすら難しい。運転手はアプリを通じて良い評価(星)をもらうことで、より効率的に次の客を紹介してもらえ、乗客もポイントがたまったりクーポンがもらえたりするため、双方にとってアプリを使うほうが得なのである。日本で使い慣れたPaypayなどがそのまま使えれば楽だが、現状はまだ中国専用のアプリを準備する必要がある。今学期の授業では、今の中国を歩くなら欠かせないというワードも取り入れながら会話演習をしてみたい。例えば、QRコードをスキャンして支払う「扫码支付(sǎo mǎ zhī fù)」、スマホをピッとする「刷手机(shuā shǒu jī)」など。中国語でアプリを指す「用(yìngyòng)」(日本語の漢字では「応用」に相当)は、英語の”Application”の訳語として定着したものだ(現在は、そのままアルファベットで「App(エーピーピー)」と呼ぶのが一般的らしい)。もともと「応用」という言葉自体は古典中国語にもあったものだが、古くからある漢字が新しいテクノロジーと出会い、日々アップデートされているのである。

国際文化学科・講師
郭 まいか

実戦中国語Ⅱの授業風景実戦中国語Ⅱの授業風景