皆さまにはますますご健勝のことと拝察申し上げます。
さて、標記大会につきまして、下記の通り開催いたします。
皆さま奮ってのご参加をお待ちしております。
ノートルダム清心女子大学日本語日本文学会
代表 長原 しのぶ
代表 長原 しのぶ
● 研究発表・実践報告の資料を、こちらでファイルボックスにて公開します。(5月27日公開予定)
● 当日の参加申込は不要ですが、大会準備のために、出席フォームを設けます。ご参加のご予定の方は、出席連絡フォーム に記載のうえ送信してくださいますようお願い申し上げます。
● フォームの送信に困難がある方、ご不明の点などがある場合は、期限内に
担当幹事 星野佳之 hoshino_yoshiyukiアットm.ndsu.ac.jp までご相談ください。
[大会スケジュール]
日時:2026年6月8日(土) 10:00~16:00(予定) ※今年度も土曜日の開催です。
会場:ノートルダム清心女子大学 トリニティホール4階 T42教室
プログラム
10:00 開会 代表・長原しのぶ
10:05 研究発表1 (発表25分、質疑応答15分、以下同)
「ノートルダム清心女子大学正宗敦夫文庫蔵『古活字本 萬葉集』(I35)の資料性
―村上円方による書入れに着目して―
小谷友香 ノートルダム清心女子大学大学院修了生(2025年修了)
10:45 研究発表2『平家物語』における平重衡の罪の形成
―南都焼討事件の叙述を中心に―
小原 彩乃 神戸大学大学院人文学研究科博士課程前期
( ノートルダム清心女子大学2024年度卒業)
11:25 実践報告状況に応じて適切に言葉を使う力を育成する語彙指導の試み
林 明依 岡山県立高梁高等学校教諭
( ノートルダム清心女子大学2022年度卒業)
12:05 総会( ノートルダム清心女子大学2022年度卒業)
12:30 休憩(60分間)
13:30 講演
書の見方/考え方/語り方ー良寛を中心にー
根來孝明 ノートルダム清心女子大学講師(書道担当)
14:35 全体会閉会挨拶 伊木洋14:45 国語教育部会
● 『清心語文』第28号への投稿も募集しております。詳しくは第27号投稿規程をご覧下さい。
● 本学会では、入会の申し込みを随時受け付けています。本学日本語日本文学科の学生、教職員だけでなく、本学会の趣旨に賛同し、入会希望の方ならどなたでも入会できます。
会員になりますと本学会が実施する研究発表会への応募、『清心語文』への投稿等ができます。
入会希望の方は会費振込先に、該当する会費をお振込みください。その際、通信欄に「入会希望」と記してください。皆様のご入会をお待ちしております。
《会費(年額)・振込先》は次の通りです。
《会費》
・会費(一般):2,000円
・会費(大学学部生):1,000円
《会費振込先》
・ゆうちょ銀行
・口座記号 口座番号 :01320-2-20619
(当座:一三九店 20619)
・加入者名:ノートルダム清心女子大学日本語日本文学会
*通信欄に「20XX年度会費○○円」と記入をお願いします。
研究発表・実践報告 要旨
「ノートルダム清心女子大学正宗敦夫文庫蔵『古活字本 萬葉集』(I35)の資料性
―村上円方による書入れに着目して―
小谷友香 ノートルダム清心女子大学大学院修了生(2025年修了)
本発表は、正宗敦夫文庫蔵『古活字本 萬葉集』を対象とし、本居宣長の門下生・村上円方による書入れを検討することで、その資料性を明らかにすることを目的とする。
本資料は、『萬葉集』中、最古の刊本である「古活字版」の活字無訓本に位置づけられている。本資料には、本文や付箋に膨大な書入れが確認でき、この書入れについてはこれまでに、宣長の古参門下生・村上円方による可能性を提示してきた。本資料で円方は、師の説を多く書き写しているが、宣長の著書に見られない宣長説も確認される。そこで、宣長が寛永版本『萬葉集』に直接書入れを行った手沢本に着目した。
本発表では、令和八年三月に実施した本居宣長記念館蔵「本居宣長手沢本」の調査を報告するとともに、手沢本を宣長の養子である本居大平が書き写した東京大学本居文庫蔵「大平本」の系統を汲む関西大学蔵本(大平本写し)との比較を行う。
これら諸資料との対照結果に基づき、書入れから見た、本資料の位置づけを明らかにしたい。以上の検討から、本資料が宣長学を継承しつつ独自の展開を見せた、古参門下生・村上円方による万葉研究を伝える資料であることが浮かびあがってくるのである。
『平家物語』における平重衡の罪の形成
―南都焼討事件の叙述を中心に―
小原 彩乃 神戸大学大学院人文学研究科博士課程前期
( ノートルダム清心女子大学2024年度卒業)
治承4(1180)年12月28日、平清盛の息子・平重衡を大将軍とする官軍は南都の寺社を焼討した。本発表では、この南都焼討事件について『平家物語』の叙述と資料類の記述とを比較することによって、『平家物語』において重衡の罪がどのように形成されているかを明らかにする。
まず、歴史学の成果を参照し、資料類の焼討前後の記述から南都焼討事件の実像を確認する。そのうえで、『平家物語』の叙述の特徴として、火をかける前後の言動を明示すること、南都内部の分裂に触れずに南都勢力の動向を描くことを指摘し、それらが重衡の罪を史実以上に強調し得るものであることを示す。
次に、実際には南都焼討事件の数日前に発生したと推定される園城寺焼討事件について、『平家物語』と資料類とを比較して分析し、物語の叙述の位置づけを考察する。事件日や大将軍を務めた人物の資料からの変容、他章段における類似する記述に着目し、この事件が南都焼討事件と相関して重衡の罪を補強するものであることを示す。
これらのことから、『平家物語』における南都焼討事件の叙述は、意志を持って焼討を実行した存在として重衡の罪を明示するものであると結論付ける。
状況に応じて適切に言葉を使う力を育成する語彙指導の試み
本実践の目的は、学習者が言葉に着目し、「状況に応じて適切に言葉を使う力」を育成することである。大村はまの語彙指導の先行実践に学び、言葉の意味と使い方に対する認識を深めることを企図した学習を構想した。
学習者が自らの言語生活を振り返り、「未知の言葉」や「誤用していた言葉」を収集し、それらを起点に学習を構想した。その語句でなければ成立しない場面を考えて会話文を作成し、具体的な場面を実演する形での発表を行った。さらに、クイズ形式の活動を通して、言葉が使われる状況に着目して、類義語と比較したり、学習者同士の協働的な活動を取り入れたりして、言葉の意味を状況や人間関係と結び付けて捉える学習を構成した。
その結果、言葉を個別に捉えるのではなく、類義語との違いや意味関係を踏まえて捉えようとする姿、言葉をどのような場面で使うのが適切かという状況を意識する姿が見られた。さらに、「分からない言葉」に自ら気づき、調べたり使おうとしたりする姿が見られた。本実践を通して、言語生活の具体的な場面を考えて実際に言葉を使う学習が、「状況に応じて適切に言葉を使う力」を育成する上で有効であることが明らかになった。
まず、歴史学の成果を参照し、資料類の焼討前後の記述から南都焼討事件の実像を確認する。そのうえで、『平家物語』の叙述の特徴として、火をかける前後の言動を明示すること、南都内部の分裂に触れずに南都勢力の動向を描くことを指摘し、それらが重衡の罪を史実以上に強調し得るものであることを示す。
次に、実際には南都焼討事件の数日前に発生したと推定される園城寺焼討事件について、『平家物語』と資料類とを比較して分析し、物語の叙述の位置づけを考察する。事件日や大将軍を務めた人物の資料からの変容、他章段における類似する記述に着目し、この事件が南都焼討事件と相関して重衡の罪を補強するものであることを示す。
これらのことから、『平家物語』における南都焼討事件の叙述は、意志を持って焼討を実行した存在として重衡の罪を明示するものであると結論付ける。
状況に応じて適切に言葉を使う力を育成する語彙指導の試み
林 明依 岡山県立高梁高等学校教諭
( ノートルダム清心女子大学2022年度卒業)
( ノートルダム清心女子大学2022年度卒業)
本実践の目的は、学習者が言葉に着目し、「状況に応じて適切に言葉を使う力」を育成することである。大村はまの語彙指導の先行実践に学び、言葉の意味と使い方に対する認識を深めることを企図した学習を構想した。
学習者が自らの言語生活を振り返り、「未知の言葉」や「誤用していた言葉」を収集し、それらを起点に学習を構想した。その語句でなければ成立しない場面を考えて会話文を作成し、具体的な場面を実演する形での発表を行った。さらに、クイズ形式の活動を通して、言葉が使われる状況に着目して、類義語と比較したり、学習者同士の協働的な活動を取り入れたりして、言葉の意味を状況や人間関係と結び付けて捉える学習を構成した。
その結果、言葉を個別に捉えるのではなく、類義語との違いや意味関係を踏まえて捉えようとする姿、言葉をどのような場面で使うのが適切かという状況を意識する姿が見られた。さらに、「分からない言葉」に自ら気づき、調べたり使おうとしたりする姿が見られた。本実践を通して、言語生活の具体的な場面を考えて実際に言葉を使う学習が、「状況に応じて適切に言葉を使う力」を育成する上で有効であることが明らかになった。