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ノートルダムの風景

2023.04.08

聖週間と今日のわたしたち|キリスト教文化研究所

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ノートルダムの風景

社会連携・研究

キリスト教の暦において4月9日は「復活祭」にあたります。イエス・キリストの復活を祝う復活祭を迎える前日までの1週間は「聖週間」や「受難週」などと呼ばれ、世界中のキリスト者は、イエスの受難と十字架上での死を追体験します。

こんなことを言っても、ピンとこないかもしれません。

イエスは十字架上で息を引き取る直前に、それまでの沈黙を破り、「わが神、わが神、なぜわたしをお見捨てになったのですか」と叫びました。自分の受難と死が受け入れられなかったから、イエスはそのように叫んだのでしょうか。おそらく少し違うと思います。実はこの言葉は、孤独のなかで死んでいく人々の嘆きを記した旧約聖書の詩篇22編に由来します。そしてイエスの生涯は、沈黙を強いられ、死んだも同然かのように虐げられた人々と共にありました。そうであればこの叫びは、孤立と絶望のなかを生きる「声なき人々」にイエスが自らを重ねて発せられたものだったのではないでしょうか。

イエスは、受難と死ののちに復活を通じて、神に一切を委ねようとすれば、どんな恐怖、苦しみ、悲しみの先にも必ず喜びがある、という希望を示しました。本学ではその象徴として、復活祭を境に、東棟・聖堂塔屋に設置された「アンジェラスの鐘」の音が変わります。

ヘイトクライム、いじめ、偏見差別、迫害、報復、貧困、環境破壊…人間の尊厳と人権を踏み躙る暴力は、現在進行形で起こっています。その只中にある人々を想いながら、イエスの最後の叫びを読み直してみませんか。アンジェラスの鐘が鳴り響く時、それまでと少し違った角度から自分と世界のつながりを感じられるかもしれません。
 
キリスト教文化研究所
 
復活祭|学長メッセージ
キリスト教文化研究所

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