• Youtube
  • TwitterTwitter
  • FacebookFacebook
  • LINELINE
  • InstagramInstagram
  • アクセス
  • 資料請求
  • お問合せ
  • 受験生サイト
  • ENGLISH
  • 検索検索

日本語日本文学科

2023.04.25

日本語日本文学科 WEB卒論(2022年度) ③

Twitter

Facebook

日本語日本文学科

授業紹介

学科ダイアリー

2022年度に本学を卒業した日本語日本文学科の学生たちに、卒業論文に取り組んだ体験について「WEB卒論」として語ってもらいました。あわせてゼミの教員からも、学生の卒業論文についてコメント・解説をしてもらうとともに、ゼミの紹介もしてもらいました。全5回です。
第3回は中井ゼミと尾崎ゼミです。

中井ゼミ
出原明日佳さん
卒論題目:『源氏物語』紫上の造型と六条院維持の構造―紫上の役割と六条院の催事における「女楽」の位置―

私は、『源氏物語』の「女楽」をはじめとする催事における紫上の役割と、そこに繰り返される物語構図について、3年次夏頃より研究してきました。ゼミの中で、先生や院生の方、後輩たちと質疑応答を繰り返す中で、少しずつ考察を深められ、『源氏物語』にあらわれる物語構図に気づくことができました。教員採用試験や教育実習等と同時並行に行う苦しさや葛藤もありましたが、1つの物事を多角的に考察するという「学問」の豊かさや「文学」の楽しさを実感することができたこの経験は、卒業論文の執筆が無ければ得られなかったことです。これから先、一人の国語科の教師として、紫上のように努力し続け、一人でも多くの生徒に、「文学」の楽しさを伝えられるよう、「全力」で邁進してきたいです。

ゼミ発表資料

ゼミ発表資料

卒論担当教員(中井)から
出原明日佳さんは、ご本人記載の通り、作中人物の動態とその共通性を起点に、『源氏物語』の構造について分析を進めてこられました。膨大な本文・語彙データの解析と多様な先行研究の検証を基にした力作でしたが、本卒業論文を通して明らかになった様々な問題点について、更なる検証を続ける意向がおありだと伺い、頼もしく思っています。中学校教員として活躍されつつの研究継続は大変かとは思いますが、今後のご研鑽を期待しています。
 

尾崎ゼミ
金光璃子さん
卒論題目:岡山方言の県内地域差の現状に関する調査研究

私は大学の講義を聞く中で方言研究に興味を持ち、3年次から岡山方言の県内地域差についての研究をしてきました。卒業論文では、「アクセント」と「語彙」という観点からこの点を明らかにするために、テレビ番組における発話の聞き取りとアンケートという二つの方法で調査を行い、県内地域差の現状を総合的に分析しました。研究を行う上で最も苦労したことは、調査における条件の設定です。より信憑性の高い結果を得られるような条件設定を行うため、調査対象者やアンケートで質問する語彙について多面的に検討を重ねました。このような熟慮の結果、例えば三音節形容詞のアクセントに現在では県内地域差が明確に見られなくなっているなど、新たな知見を得ることができました。

卒論担当教員(尾崎)から
尾崎ゼミでは、話し言葉や書き言葉に見られる現代日本語の多様性や動態(変化)に関する卒論研究をおもに行っています。「多様性」というのは、話し手や書き手の属性(=性別や年齢層、住んでいる地域など)による傾向的な異なりのことです。また、どのような相手に話したり書いたりするかということによる異なりも研究対象に含まれます。典型的には敬語の使い分けや、方言と共通語の使い分けです。
金光璃子さんは、岡山県の内部にも言葉の地域差(=方言の違い)があること、しかしその違いは従来言われてきた状況から変化しつつあるのではないかという関心から、それが顕著に現れることが見込まれる形容詞のアクセントについて調査しました。岡山県のローカルテレビニュース番組でインタビューを受けて答える県民の話し言葉を対象に、アクセントの聞き取りを行い分析しました。この他、アンケートにより、備前地域で使われているとされる方言敬語「~セラレー」は備後・美作にも広がりを見せている一方、備後・美作の方言敬語にはそうした分布の変化はあまり見られないなども明らかにしました。


日本語日本文学科WEB卒論
日本語日本文学科(学科紹介)
日本語日本文学科(ブログ)
尾崎喜光教授(教員紹介)
中井賢一教授(教員紹介)
WEB卒論
 

PCに蓄積したデータの一部(形容詞のアクセント)

PCに蓄積したデータの一部(形容詞のアクセント)

一覧にもどる