2023.04.13
2022年度に本学を卒業した日本語日本文学科の学生たちに、卒業論文に取り組んだ体験について「WEB卒論」として語ってもらいました。あわせてゼミの教員からも、学生の卒業論文についてコメント・解説をしてもらうとともに、ゼミの紹介もしてもらいました。全5回です。
第2回は東城ゼミと星野ゼミです。
第2回は東城ゼミと星野ゼミです。
東城ゼミ
小谷友香さん
卒論題目:『万葉集』「大津皇子・大伯皇女歌群」の研究―歌群の「物語性」の検討―
私は、上代文学に関心があり、2年次に履修した授業で『万葉集』「大津皇子・大伯皇女歌群」について学んだことがきっかけとなり、研究テーマを決定しました。このテーマは、すでに多くの研究者が扱っており、先行研究の流れを把握し、そのなかで独自性を追求していくことが、最も大変でした。しかし、ゼミ生との交流や先生の温かいご指導のもと、多方面から新たな学びに触れて研究を進めることができました。また、これまでの授業で、作品を多角的に捉える重要性について学んだことから、卒業論文では先行研究の矛盾点や、まだ指摘されていない新たな視点から研究史を見つめ直すことができたと思います。私は、来年度から本学大学院に進学して、本研究を続けていく予定ですが、卒業論文の研究を通して学んだ知識や研究方法をもとに結論を導き出した経験を、今後の研究にも活かしていきたいと考えています。
小谷友香さん
卒論題目:『万葉集』「大津皇子・大伯皇女歌群」の研究―歌群の「物語性」の検討―
私は、上代文学に関心があり、2年次に履修した授業で『万葉集』「大津皇子・大伯皇女歌群」について学んだことがきっかけとなり、研究テーマを決定しました。このテーマは、すでに多くの研究者が扱っており、先行研究の流れを把握し、そのなかで独自性を追求していくことが、最も大変でした。しかし、ゼミ生との交流や先生の温かいご指導のもと、多方面から新たな学びに触れて研究を進めることができました。また、これまでの授業で、作品を多角的に捉える重要性について学んだことから、卒業論文では先行研究の矛盾点や、まだ指摘されていない新たな視点から研究史を見つめ直すことができたと思います。私は、来年度から本学大学院に進学して、本研究を続けていく予定ですが、卒業論文の研究を通して学んだ知識や研究方法をもとに結論を導き出した経験を、今後の研究にも活かしていきたいと考えています。
卒論担当教員(東城)から
東城ゼミは、主に、上代日本文学をテーマとする学生が集います。上代日本文学とは、日本の最も古い飛鳥・奈良時代の文学を指し、最古の和歌集『万葉集』や、『古事記』『日本書紀』『風土記』における古代神話を扱います。歌表現や日本神話を、歴史学や考古学の成果も取り入れながら、じっくりと考察・分析することで、飛鳥・奈良時代の世界を、生き生きとよみがえらせていきます。また、古代を実感する「万葉旅行」も重視しており、例年、3年次には、飛鳥・奈良の地に、4年次には、ゼミ生が計画をたて、京都や福岡・島根等、「古代」を実感できる地にでかけます。「文学を実感し、体感すること!」、これも東城ゼミのねらいです。
小谷友香さんは、『万葉集』の歌表現と配列から、また大津皇子の謀反の状況を歴史的資料から徹底的に分析し、「大津皇子・大伯皇女歌群」の解明を試みました。本研究は、さらに、大学院での研究へと発展するもの期待しています。
〔リンク〕
1.「東城ゼミ万葉旅行の実施―コロナ禍での学びの継続―」
https://www.ndsu.ac.jp/blog/article/index.php?c=blog_view&pk=166460255946eb29f6db22fcf778af5c26de76763d&category=2&category2=
2.【WEB卒論】東城敏毅ゼミ(上代日本文学)|飛鳥・奈良時代の「万葉びと」の世界に思いをはせる
https://www.ndsu.ac.jp/blog/article/index.php?c=blog_view&pk=1646291390a0b04755afd6d6d946d856cb3c853311&category=2&category2=
東城ゼミは、主に、上代日本文学をテーマとする学生が集います。上代日本文学とは、日本の最も古い飛鳥・奈良時代の文学を指し、最古の和歌集『万葉集』や、『古事記』『日本書紀』『風土記』における古代神話を扱います。歌表現や日本神話を、歴史学や考古学の成果も取り入れながら、じっくりと考察・分析することで、飛鳥・奈良時代の世界を、生き生きとよみがえらせていきます。また、古代を実感する「万葉旅行」も重視しており、例年、3年次には、飛鳥・奈良の地に、4年次には、ゼミ生が計画をたて、京都や福岡・島根等、「古代」を実感できる地にでかけます。「文学を実感し、体感すること!」、これも東城ゼミのねらいです。
小谷友香さんは、『万葉集』の歌表現と配列から、また大津皇子の謀反の状況を歴史的資料から徹底的に分析し、「大津皇子・大伯皇女歌群」の解明を試みました。本研究は、さらに、大学院での研究へと発展するもの期待しています。
〔リンク〕
1.「東城ゼミ万葉旅行の実施―コロナ禍での学びの継続―」
https://www.ndsu.ac.jp/blog/article/index.php?c=blog_view&pk=166460255946eb29f6db22fcf778af5c26de76763d&category=2&category2=
2.【WEB卒論】東城敏毅ゼミ(上代日本文学)|飛鳥・奈良時代の「万葉びと」の世界に思いをはせる
https://www.ndsu.ac.jp/blog/article/index.php?c=blog_view&pk=1646291390a0b04755afd6d6d946d856cb3c853311&category=2&category2=
星野ゼミ
板矢実可子さん
卒論題目:村上春樹『羊をめぐる冒険』論―「鼠」の「弱さ」と「僕」の「一般論」の対比をもとに
卒業論文では村上春樹『羊をめぐる冒険』について考察を行いました。登場人物が発したキーワードをもとに、主に人物の関係から作品全体を論じました。内容自体の難しさによって仕上げるのは大変でしたが、満足のいくものが完成しました。ご指導いただいた星野先生に、この場を借りてお礼申し上げます。
卒論担当教員(星野)から
村上春樹作品全般に言えることながら、この作品は語り口が複雑に入り組んでいて、一筋縄で解釈できるものではありません。「幼児語の研究」からテーマを『羊』に変えたいと相談があったときには、大変心配しました。
案の定相当に手こずることになり、ゼミの度に作品世界のあちこちで迷子になっていましたが、粘り腰で「僕」と「鼠」という登場人物の語りを丹念に追い、最後にはいわゆる三部作と後続作に一貫する見通しを持つところまで至りました。し残したことも自覚しているようですから、つまりは全体像は掴めたということでしょう。
もともと巧みな文章を易々と書ける学生でしたから、おいそれと先に行かせて貰えない難渋すべき作品に遭遇できて、よかったと思います。
・日本語日本文学科WEB卒論
・日本語日本文学科(学科紹介)
・日本語日本文学科(ブログ)
・東城敏毅教授(教員紹介)
・星野佳之准教授(教員紹介)
・WEB卒論
板矢実可子さん
卒論題目:村上春樹『羊をめぐる冒険』論―「鼠」の「弱さ」と「僕」の「一般論」の対比をもとに
卒業論文では村上春樹『羊をめぐる冒険』について考察を行いました。登場人物が発したキーワードをもとに、主に人物の関係から作品全体を論じました。内容自体の難しさによって仕上げるのは大変でしたが、満足のいくものが完成しました。ご指導いただいた星野先生に、この場を借りてお礼申し上げます。
卒論担当教員(星野)から
村上春樹作品全般に言えることながら、この作品は語り口が複雑に入り組んでいて、一筋縄で解釈できるものではありません。「幼児語の研究」からテーマを『羊』に変えたいと相談があったときには、大変心配しました。
案の定相当に手こずることになり、ゼミの度に作品世界のあちこちで迷子になっていましたが、粘り腰で「僕」と「鼠」という登場人物の語りを丹念に追い、最後にはいわゆる三部作と後続作に一貫する見通しを持つところまで至りました。し残したことも自覚しているようですから、つまりは全体像は掴めたということでしょう。
もともと巧みな文章を易々と書ける学生でしたから、おいそれと先に行かせて貰えない難渋すべき作品に遭遇できて、よかったと思います。
・日本語日本文学科WEB卒論
・日本語日本文学科(学科紹介)
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・東城敏毅教授(教員紹介)
・星野佳之准教授(教員紹介)
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