2021年11月26日(金)の3・4時限目に人間生活学科の学科科目「マーケティング論Ⅰ」(深谷信介教授担当)を聴講しました。この日は株式会社ハー・ストーリィの代表取締役日野佳恵子先生のオンライン特別講義でした。
日野先生は本学園の清心女子高等学校の卒業生。学生たちにとっては身近な大先輩です。ご自身で創業され、「女性視点マーケティング」によって、さまざまな企業の取り組みを支援されています。
「マーケティングとは当事者の意見がとても大事なので、当事者のあなたが今日から会社を始めることができます。」
冒頭から、日野先生の言葉に学生たちの目が輝きます。
「ネットの世界には数多くの情報があるけれど、自分の目、耳をしっかりと向けて本当はなんて言っているんだろうと調べることが大切。これがresearch=マーケティングの基礎」
「ビジネスだけでなく、公私関係なく大切なことは、日々のコミュニケーションであり、そこでは相手の話をしっかりヒアリングすること、これは人としての基本的なこと。“当事者がどう感じているか”がビジネスチャンスの源である」
学生たちに対して、ご自身の幼少期からの体験やその時々で感じたことを等身大のままにお話しになる中に、マーケティングを学ぶ学生への助言やポイントがしっかりと盛り込まれています。
学生たちは、専門的な知見を得ること、それ以上に、日野先生が、ネガティブな体験を重ねながらも、その一つ一つに意味を見出し、ポジティブに捉え直して新しいことを知るという積み重ねでキャリアを形成されていることを知ったと思います。そして、自分たちの中にもいろいろな可能性があることに気づかされたのではないでしょうか。
―日野先生から学生へのメッセージ—
みなさんは目の前にいっぱい宝を持っています。皆さんの世代は次の時代を作る人たちです。社会を変える世代―Z世代と呼ばれる世代は災害をたくさん経験した分、苦労や悲しみを知っていて人の気持ちがわかる世代です。そういった世代は起業も多いし、創社で社会課題解決しようとするリーダーが生まれる特徴があります。みなさんが見てきたこと、経験したこと、世の中の疑問を言葉にし、文章にし、しっかりと発信してください。
日野先生は清心女子高等学校時代に寮長をされていたとのこと。次回はぜひ本学園の教育がこれまでの先生の生き方にどのように影響を与えたのかをお尋ねしてみたいと思います。
お忙しい中、学生たちのために時間を割いてくださった日野先生に心から感謝いたします。