人間生活学科で住居学を担当しています成清です。
私の研究室では地域での学びを大事にしていて、たびたび倉敷にフィールドワークに出かけます。人間生活学科では2年生の2期(9月下旬から始まります)から研究室配属されるのですが、昨年からNPO法人倉敷町家トラストが空き家再生した「御坂の家」の大掃除に参加するなど地域に触れる機会を多く設けてきました。そのような中で地域課題について話し合った上で、3年生になった研究室学生は春から「倉敷シティキャンパスプロジェクト」に取り組んでいます。
「倉敷シティキャンパスプロジェクト」は、倉敷美観地区と周辺エリアを学生にとっての学びの環境として再発見し、同世代の大学生や高校生に向けて発信しようという取り組みです。まちを歩いて魅力や課題を確かめたり、まちづくりに取り組む地域の人に話を聞いたりしながら、オリジナルのマップを制作しようとしています。マップは年内の発行を目指しており、夏休みには倉敷美観地区にあるNPO法人倉敷町家トラスト事務所で途中経過の発表会を行いました。
また、この発表会では私が担当する「住居計画学」の成果発表も合わせて行いました。倉敷美観地区に実際にある空き家を対象として、「テレワークできる住まい」をテーマにリノベーション案の作成に取り組んだものです。参加してくださったNPO法人倉敷町家トラスト代表理事の中村泰典さんや倉敷市まちづくり推進課の職員の方からは、「学生の自由な発想に刺激を受けた」「今後も倉敷のまちづくりに関わってくれたら」と嬉しいコメントを頂きました。学生からは、学生同士で話し合いながら準備を頑張って、当日を緊張とともに迎えたと聞きました。空き家を再生した地域交流拠点で様々な立場の方々と対話をさせて頂いた発表会は、学生にも貴重な経験を得る機会になったようでした。
私が倉敷のまちを訪れるようになったのは大学生だった20年前です。となりの総社市で高校時代を過ごしていながら訪れる機会は多くなかったですが、たまたま早朝に訪れてみたとき、地域の人が暮らす日常の風景に新鮮な驚きを感じました。それから徐々に地域の方々のお話を聞く機会が増えたり自ら発案した地域課題プロジェクトに取り組んだりする中で、倉敷のまちに随分と育ててもらったと思っています。学生のみなさんも、倉敷から多くの学びを得て成長してくれることを期待しています。
・成清仁士准教授(教員紹介)
・人間生活学科
・生活環境学コース
・人間生活学科(ブログ)
・生活環境学コース(ブログ)