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日本語日本文学科

2021.02.01

オンラインで楽しむ展示会:図書館総合展 オンラインに参加して|近藤友子|日文エッセイ208

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日本語日本文学科

日文エッセイ

【著者紹介】
近藤 友子(こんどう ともこ)
図書館情報学 司書課程担当
図書館における障害者サービスについて研究しています



1.図書館でのコミュニケーション

私は図書館司書課程の授業を担当している。図書館という場は多くの人々の出入りがあり、コミュニケーションをとる機会もさまざまに発生する。そのため司書課程の授業ではコミュニケーションについて考えたり、意識することが多いといえる。例えば私の担当している情報サービス演習の授業では、レファレンスサービスを行うときに、図書館員は利用者とのやりとりについて言葉だけではなく、しぐさや動作も参考にしながら、利用者の求めているものを考察していくことを学ぶ。ところが今年度はコロナウイルスにより対面での授業が出来ず、コミュニケーションを考える機会として、まずは授業での学びのなかでのコミュニケーションの難しさを実感した年となった。

2.WEB上での展示会

前回に私はこのブログにおいて「図書館総合展を知っていますか?」という題で文章を書き、図書館界での展示会を紹介させていただいた。図書館総合展とは、図書館を大きなテーマとして捉え、読書・出版・学術情報・資料保存・保管等に関する総合展示会であると説明した。この総合展は図書館だけでなく、出版業界や図書に関わる企業などの参加もあり、さまざまな視点からのものが楽しめる。また例年は、講演会やワークショップなども各会場に分かれて開催されるなど、多角的に多くの人たちが参加でき、お互いに情報発信や名刺交換、意見交換などによりコミュニケーションを積極的にとることができる場でもあった。まさに図書館におけるコミュニケーションの在り方を実践して役立たせることができ、多くの人たちと知り合い、学びの幅を広める良い機会となっていた。
しかし、今回は多くの人たちがひとつの会場に集まることが難しく、言葉を交わすことも、大きな声で話しかけることもできない状況となり、今までのお祭り騒ぎのような熱気ある展示会場での開催は難しく、かわりにオンラインでの開催へと変更になった。例年は11月頃に3日間集中的に会場への来場形式で開催されていたものが、2020年度はWEB上で11月1日から11月30日までの1か月間の開催であった。開催の場がオンライン上であり、かつ開催期間も1か月間という変更点はあったが、中止ではなく開催という点は嬉しいものであり、私は昨年と同様にポスターセッションに参加することとした。

3.図書館総合展 オンライン

2020年度の図書館総合展がオンラインになったことは、何度かポスターセッションに参加してきた私にとっては戸惑いが感じられた。その理由は、まず何からどのように準備して考えればよいのか、その道筋がはっきりと見えなかったからである。従来であれば、ポスターのテーマに添って紙のポスターにどのような構成で内容を掲載するのかを考え、会期中の準備物などを用意して、実際の会場ではポスターの横に立って来場者への説明や、意見交換などを行うことでコミュニケーションを深めていけたが、WEB上では何を、どのように準備すればよいのかなど、取り掛かるきっかけがなかなか掴めない点が難しかった。
 主催者側からはオンライン開催に関して、画面構成やデータ等の扱いなどについての説明があり、それに基づきポスターセッション等の参加者は、自分たちに与えられたオンライン上の画面をどのように形作り、表現していくのかについて頭を悩ませた。私自身は昨年の協力者とともに「角筆(かくひつ)って何だろう?」というテーマで動画を作ることとした。
角筆とは、お箸のようにさきの尖った形をした筆記具であり、木・竹・象牙などを使って作られている。紙の表面を凹ませて文字や絵などを書くのに用いたが、墨で書いたときのように視覚的にすぐに見えるものではない。こうした点を紙のポスターではなく、動画で表現してみることに挑戦してみた。

図1.作成した動画のTOPページ

図1.作成した動画のTOPページ

図2.箸を使って「カクヒツ」と半紙に書いたときに見える状態 (作成した動画より)

図2.箸を使って「カクヒツ」と半紙に書いたときに見える状態 (作成した動画より)

4.これからの期待

今回のオンラインでの最大のメリットは、距離に関係なく会期中はいつでもPCから接続して展示会に参加できること、またポスターセッションとはいえ、紙のポスターだけではなく動画の作品をオンライン上にて掲示できる点であろう。実際に多くの参加チームが動画作品を掲示していた。この中で多く見られたのは図書館の紹介作品であったように思う。ポスター掲示の構成画面は、テーマに関しての説明を掲載できる枠と、ポスターを掲示する枠があり、その掲示枠に動画が埋め込まれていることが多かった。
さまざまな図書館が、館内を案内して紹介している動画を楽しめる点は、オンライン開催の良い点であるだろう。それぞれの動画の作り方で素人感が出ているものもあり、見ていてとても楽しめた。多くの掲示があり1か月の会期ではすべてを見尽くすことができないほどであった。こうしたオンラインの良さはこれからの展示会においても活かしてほしい点である。
 11月30日にオンラインでの図書館総合展は終了したが、掲示期間ははっきりとはしていないので注意はしてほしいが、しばらくはまだ画面を掲示しているところがいくつかある。私も角筆に関する動画を「図書館総合展2020年度」のポスターの項に「図書館に関わる私たち」という名称で掲示している。興味を持たれた方はご覧いただきたいが、そのときは他の様々なポスターや動画などもお楽しみいただきたい。オンライン上ではあるが、図書館の熱い取り組みを感じていただければ嬉しい限りである。



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