新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防ぐため 、本学でも遠隔授業を行っています。今日は、日本語日本文学科の東城敏毅教授(古典文学(上代)担当)の遠隔授業の裏側をお伝えします。
本学では、多くの先生が遠隔を通しての授業が初めての試みになるため、いろいろ試行錯誤しながら授業の準備をしています。
まず、受講者の多い講義の授業では、先生が自身でボイスレコーダーに90分の授業を録音し、レジュメとともに、学習ポートフォリオシステム「manaba folio」の掲示板に添付します。学生は、各自自宅でボイスレコーダーを聞いて、授業を受講します。その後、授業の感想・意見のレポート質問を返信し、先生は、manaba folioから質問者に返信するというように双方向のやり取りを行っています。
古典の講読・演習の授業では、manaba folioの「コミュニティ」機能を使用します。まず、先生がテーマ別classを立ち上げます。学生は、自分の追求したい歌、追求したい古事記神話の場面のclassに入り、classメンバーで一首の歌、一つの場面を徹底的に議論し、それぞれ自分の意見を提供しながら全員で検討していきます。
ゼミや大学院生の授業では、発表を行うため、Zoomを使います。画面を通して顔を合わせて、その場で議論をする授業を実施し、その後、manaba folio上で意見を再度まとめているといった方針を行っています。
東城先生は、遠隔は初めての試み。「遠隔授業とは、リアルタイムの動画のイメージぐらいしかなく、最初は何をしたらいいのか分からなく、「遠隔とは何か?」から考え始めた」そうです。それぞれの授業の方針に合わせたり、初めてZoomを使用する学生の対応をしたりするのが難しく、また、録音をする際、研究室では授業を行っている雰囲気が出ないため、教室でひとりボイスレコーダーに録音を行っているそうです。1年生は、入学した当初から遠隔授業を受講しているので、「使い慣れが早い」と感心したそうです。まだまだ工夫が必要だけれども、多くの学生とZoomを使用した授業の際、先生や学生の顔が見ることができ「Zoomをしたら安心した」とほっとした学生もいたそうです。「遠隔授業とは何か?」から始めた遠隔授業でしたが、「今まで以上にmanaba folioの活用が増え、機能の役立ちがプラスになった」と笑顔で語っていました。
・東城敏毅教授(教員紹介)
・ノートルダムの風景
・日本語日本文学科