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書道卒業制作展

2012.04.11

学生の作品紹介|第14回(2008年度)書道卒業制作展の出品作品(2)

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日本語日本文学科

書道卒業制作展

正富稚浪(翠香) 臨何紹基『行草山谷題路語四屏』
【解説】何紹基〈清・嘉慶四年(一七九九)~同治十二年(一八七三)〉。黄庭堅の「跋匹紙」(『山谷題跋』巻六所収)と題する文章を書いたもの。
【所感】初めて何紹基の作品を見て、独特なゆれ、かすれに魅力を感じ、この作品を書きたいとすぐ思いました。空間が多いのに字が大きく見えるこの作品を書くのは容易ではありませんでしたが、特徴をつかむために何回も書き続けました。書いているうちにこの作品の特徴のおもしろさに引きこまれ、出来上がる頃にはこの作品が前より大好きになっていました。

丸山みゆき(螢雪) 小字数の書『鐵心』
【所感】「鐵心」とは、「鉄のようにかたく、外界のものによって動かされない精神」という意味です。二文字の中で、いかに力強さを出せるかということを考え、筆を変え、試行錯誤しながらこの一枚へと辿り着きました。線一本の表情で作品がガラッと変わってしまう所が、この作品のおもしろい所でもあり、また悩みの種でもありました。

森田愛加(艸玉) 臨鄧石如『隷書崔子玉座右銘』
【解説】鄧石如〈清・乾隆八年(一七四三)―嘉慶十年(一八〇五)〉。本名は?、字は石如といったが、嘉慶帝の諱の??を避けるために、字を名とし、頑伯と字した。崔子玉〈後漢〉の座右の銘は『文選』にも収録され、呉譲之、空海ほかにも多くの書家による作品が伝えられる。
【釈文】人の短を道う無かれ、己の長を説く無かれ(他人の欠点をあげつらってはいけない、自分の長所を誇ってはいけない。)
【所感】全紙二枚という大きな作品だったので、全臨するのに四時間もかかり、集中力・体力との力試しの作品でした。始めは同じ調子で書くことがなかなかできず、まとまりのない作品でしたが、集中力を切らさずに臨書の基本『よく見て書く』ことを心掛けた結果、まとまりのある作品に仕上げることができました。卒業制作の中で最も達成感を感じられた作品です。

山内佳菜(桃翠) 一字書「樹」
【所感】この作品は屋久島の縄文杉をイメージしたものです。学生最後の夏休みに屋久島を訪問しました。実際に出会った縄文杉は、神聖な空気をまとい、ただ静かにどっしりと四千年以上を生き続けていました。そんな杉を、大きな筆で力強く、青墨で神秘的に、そして生きたような線で表現しようと努力しました。大きな筆は墨を含むと重たく、扱いづらい分何度書いても同じ作品が出来ないのでおもしろ
かったです。

山本紗矢香(白瑶) 臨『〔妾+子〕〔次+虫〕壷』
【解説】銘一八二字の『〔妾+子〕〔次+虫〕壷』は、一九七八年、河北省平山県三汲公社から発掘された。この壷の銘は先王の葬儀の弔辞にも等しいものである。
【所感】全紙作品には、是非金文で全臨しようと決めていました。この書体は大学生になって初めて学んだ書体です。『〔妾+子〕〔次+虫〕壷』は今までに書いたことのない、すらりとした結構だったので挑戦することにしました。当初は竹筆や兎毫・豚の毛の筆などで書くことを試みましたが、結局一番しっくりしたのは兼毫筆でした。
半切あたり約一時間半~二時間を要するため、かなりの集中力が必要でしたが、書いている時、非常に楽しく書くことができたのを覚えています。

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