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日本語日本文学科

2004.01.31

レファレンスサービス|神原 俊治|日文エッセイ3

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日本語日本文学科

日文エッセイ

日本語日本文学科 リレーエッセイ
【第3回】2004年1月31日
レファレンスサービス
著者紹介
神原 俊治(かんばら としはる)
図書館学・司書課程担当

図書館を活用した資料と情報の探索方法を探究しています。

今年度始め、図書館では新入生に対してアンケート調査をしました。高等学校までの図書館利用実態を明らかにすることによって、今後の図書館有効利用や活用に役立てようという試みから実施されました。主な調査項目の後に「その他」の項目として、次のような設問がありました。

Q.夏目漱石の生年月日を知りたいとします。どうやって調べますか。ひとつだけ○をつけてください。

Q.富士山の高さが知りたいとします。どうやって調べますか。ひとつだけ○をつけてください。
選択肢は

1.事典などの本で調べる  2.インターネットで調べる  3.人に聞く  4.その他

でした。
結果は、どちらも約5割の学生が「インターネットで調べる」と答え、続いて約3割が「事典」としています。家庭や学校など、コンピュータの普及によりインターネット利用を苦にしないことが良く分かります。

誰もが簡単にキーワードを入力することで、調べものができる環境になってきたといえますが、ここで注意しなければならないのは、信頼に足る情報源であるか否か。これが大切なことなのです。誰でもが気軽にHPを作成できる時代だからこそ、信頼のおける情報源を見極めることが重要になります。インターネット情報は、必ずしも信頼できる情報ばかりではないのです。これに対して「参考図書」は十分信頼に足る情報源ということができます。すなわち辞書事典類は、それぞれの専門家が個人あるいは、共同で作り上げて出版されたものだからです。

図書館サービスの一つに"レファレンス・サービス"があります。これは、図書館利用者が問題解決をしたいと考えたとき、利用者に代わって図書館司書が図書館の資料(情報)を使って解決するサービスをいいます。この時、司書は問題解決のために、一つの情報源としてインターネットを利用して情報を入手しますが、これをそのまま回答として提供するのではなく、他の資料・情報も探索して複数の情報を質問者(利用者)に提供し、どの情報を選んで採用するかは質問者(利用者)自身の判断に任せます。このように利用者からの質問に答えるとき、図書館司書は質問内容に対して「どの情報源を使用すれば適切な資料・情報が提供できるか」を素早く判断しなければなりません。そうするためには事前に「資料や情報」を知っておく必要があります。

司書課程では、「資料を知る」ために"レファレンス・サービス演習"という科目で、レファレンス・ブック(参考図書)の比較評価という根気を必要とする地道な作業をしています。『同じ国語辞典でも編者や出版社によって違いがあるのを初めて知りました』という感想を書いた学生がいました。この科目に限らず司書課程では基礎を大切にした授業をしたいと考えています。
画像は、本学附属図書館。
 
 
 

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