2016.07.02
児童学科ブログ 第30回
国連大学主催 ユネスコ事務局長イリナ・ボコバ女史との懇談会
"Why the World Needs More Soft Power for Peace" に参加して
西井麻美 教授(教育学研究室)
質問です:国連機関の国連大学本部がどこにあるか知っていますか?
答えは :日本です! 東京都渋谷にあります。
でも、一般の大学とは少し違っていて、研究をメインにした機関ですね。
国連大学主催 ユネスコ事務局長イリナ・ボコバ女史との懇談会
"Why the World Needs More Soft Power for Peace" に参加して
西井麻美 教授(教育学研究室)
質問です:国連機関の国連大学本部がどこにあるか知っていますか?
答えは :日本です! 東京都渋谷にあります。
でも、一般の大学とは少し違っていて、研究をメインにした機関ですね。
その国連大学で、2016年5月に、ユネスコ事務局長のボコバ女史を招いての懇談会が開催され、参加してきました。
テーマは、武力や経済制裁などの実力行使「ハードパワー」の方策に対峙する教育・文化活動などの「ソフトパワー」のあり方について討議しよう!というものです。
ちなみに、筆者の専門とする生涯学習論から言うと、今回の懇談会は、「大学開放」(高等教育・研究機関が持っている知的・文化的・人的などの資源を社会に開放して活用する社会貢献活動の一つ)でしょう。
テーマは、武力や経済制裁などの実力行使「ハードパワー」の方策に対峙する教育・文化活動などの「ソフトパワー」のあり方について討議しよう!というものです。
ちなみに、筆者の専門とする生涯学習論から言うと、今回の懇談会は、「大学開放」(高等教育・研究機関が持っている知的・文化的・人的などの資源を社会に開放して活用する社会貢献活動の一つ)でしょう。
司会進行役は、国連大学学長デイビッド・マローン氏です。
会場は満杯で、国際機関関係者や大学人、一般企業家や大学院生など、様々な年齢や国籍の人々が詰め掛けています。
ボコバ女史とフロアー参加者との直接対話では、とにかく、若者が一生懸命です。
指名されると、特に若者には、緊張に声を震わせる人もいて、司会者から、「もう少し大きな声で言ってください」と促される場面もありましたが、皆本当に真剣です。
女性も盛んに挙手して男性に負けていません。金髪の白人女性も、スカーフを被ったイスラムの女性も、立ち見でも並んで参加している若い日本人女性も......
"My question is simple." と言いながらも、どんどん突っ込んだ質問をしていきます。
テロの問題や、気候変動と災害復興、世界遺産、女性や子ども、国連などなど、色々な視点から、ボコバ女史に質問を投げかけていきます。
ボコバ女史は、場の緊張をほぐすよう、時にはユーモアを交えながらも、質問の一つ一つに丁寧な応答を行ってくれました。
会場は満杯で、国際機関関係者や大学人、一般企業家や大学院生など、様々な年齢や国籍の人々が詰め掛けています。
ボコバ女史とフロアー参加者との直接対話では、とにかく、若者が一生懸命です。
指名されると、特に若者には、緊張に声を震わせる人もいて、司会者から、「もう少し大きな声で言ってください」と促される場面もありましたが、皆本当に真剣です。
女性も盛んに挙手して男性に負けていません。金髪の白人女性も、スカーフを被ったイスラムの女性も、立ち見でも並んで参加している若い日本人女性も......
"My question is simple." と言いながらも、どんどん突っ込んだ質問をしていきます。
テロの問題や、気候変動と災害復興、世界遺産、女性や子ども、国連などなど、色々な視点から、ボコバ女史に質問を投げかけていきます。
ボコバ女史は、場の緊張をほぐすよう、時にはユーモアを交えながらも、質問の一つ一つに丁寧な応答を行ってくれました。
懇談会の正規の時間があっという間に過ぎ、ロビーに場を移して、飲み物と軽いおつまみやお菓子が提供されました。そこでも、ボコバ女史と一言でも会話を交わそうと、若者を中心に多くの人々が取り囲んでいました。
"Why the World Needs More Soft Power for Peace"
この場に参加していると、一つの答えが、ほの見えてくる気がしました。
国連大学の「大学開放」は、日本に本部誘致が決まった時にさかのぼると思います。初めての国連機関本部の日本誘致が決まった時、当時、国際政策や国際的教育協力などに関心を持つ大学院生や若手研究者の間から、国連大学を会場として、関心ある研究者や院生が集う開放型研究会を開催してもらおうという呼びかけが起こりました。筆者もその呼びかけに賛同した一人です。
国連大学は、その依頼に快く応じて、会場を提供してくれることになりました。今回の懇談会は、このような大学開放の精神の下にある国連大学の取り組みが、今日までも続けられている証拠ではないでしょうか。
そして、たとえどんなにハードパワーが炸裂している世界であっても、ソフトパワーを諦めないで、日本に本部がある国連大学のドアを、こうして真摯にたたく若者が居る限り、Peaceへの路は閉ざされることは、ないのかも知れないなと感じた懇談会でした。
"Why the World Needs More Soft Power for Peace"
この場に参加していると、一つの答えが、ほの見えてくる気がしました。
国連大学の「大学開放」は、日本に本部誘致が決まった時にさかのぼると思います。初めての国連機関本部の日本誘致が決まった時、当時、国際政策や国際的教育協力などに関心を持つ大学院生や若手研究者の間から、国連大学を会場として、関心ある研究者や院生が集う開放型研究会を開催してもらおうという呼びかけが起こりました。筆者もその呼びかけに賛同した一人です。
国連大学は、その依頼に快く応じて、会場を提供してくれることになりました。今回の懇談会は、このような大学開放の精神の下にある国連大学の取り組みが、今日までも続けられている証拠ではないでしょうか。
そして、たとえどんなにハードパワーが炸裂している世界であっても、ソフトパワーを諦めないで、日本に本部がある国連大学のドアを、こうして真摯にたたく若者が居る限り、Peaceへの路は閉ざされることは、ないのかも知れないなと感じた懇談会でした。