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人間生活学科

2016.08.01

セツルメントと岡山|杉山博昭|社会福祉学研究室

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人間生活学科

学科ダイアリー

岡山が、日本の社会福祉において先駆的な役割を果たしてきたことに、何度か触れてきました。これまで、岡山孤児院を設立した石井十次、救世軍(福祉活動を行うキリスト教の一派)の山室軍平、家庭学校を設立した留岡幸助について述べました。留岡幸助は高梁市の出身です。今年も、杉山ゼミで高梁を訪問して、留岡幸助ゆかりの地を訪問しました。

「留岡幸助顕彰碑」を囲んで

「留岡幸助顕彰碑」を囲んで

今回は、セツルメントについて、書いてみたいと思います。セツルメントといっても、どういう活動をいうのか、わかりづらいと思います。福祉は、生活上の課題を解決するための活動ですが、その課題が個人個人のことであれば、援助もその個人に対して対応すればよいでしょう。しかし、個人を超えて、地域全体が問題をかかえていることがあります。そういう場合、個人だけを対象にした活動では不十分ですので、地域全体を対象にした活動が必要な場合があります。たとえば、保健衛生が不十分な場合、診療所をはじめ、保健衛生の拠点を設置するというように。

 世界的には、セツルメントの先駆は、イギリス・ロンドンのトインビー・ホールだといわれています。日本では明治期に始まりましたが、何が先駆か諸説あります。一つは、東京神田(古本屋街として著名な)のキングスレー館です。片山潜という、社会運動家として知られる人物が設立しましたが、片山は久米南町の出身です。もう一つは、岡山博愛会です。アリス・ペティ―・アダムズという女性宣教師が、旭川沿いに、診療所、学校、保育所などを設置しました。

 どちらにせよ、岡山に関係する人物が最初に設置したことには違いありません。こうして、さまざまな領域で岡山が開拓的な役割を果たしてきました。

 

 杉山ゼミでは、こうした岡山の伝統を受け継ぎつつ、福祉について、考えています。しあわせを実現するための活動について、できるだけ広い視点で研究しています。2月には、福岡市博物館に行きました。「金印」が保存・展示されているところです。福祉と関係なさそうに見えますが、わが国の歴史全体を辿るところから、福祉への思考が始まるのです。

福岡市博物館

福岡市博物館

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