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現代社会学科

2015.09.01

オープンキャンパス、夏から秋へ

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現代社会学科

授業・研究室

例年にない猛暑が続いた今年の夏でしたが、ようやく季節は秋に移っていくようです。大学も、来月は秋のオープンキャンパスです。
 今年度、現代社会学科のオープンキャンパスでは、各回、本学科の2つの学び―現代社会学と社会史―の教員2人が、共通テーマでミニ講義を行っています。アプローチの違いと同時に、双方の学びを経験する学科の楽しさと意義を実感していただいているでしょうか。夏の3回のミニ講義を振り返ってみましょう。

*6月28日(日)
ミニ講座タイトル
「日本の家族と中国の家族」

○山下 美紀 教授<家族社会学>
○鈴木 真 准教授<アジア社会史>

 家族は同じ苗字―私たち日本人の多くが疑いもしない家族の姿。でも、その当たり前は、実は明治以降に日本社会に浸透したものでした。また、現在、議論されている「選択的夫妻別氏制度」(夫婦別姓)についても、データからは世論の微妙な揺らぎが読み取れます。




 中国は夫婦別姓で、日本より男女平等?しかし、中国古代の例を見れば、女性が婚姻後も改姓しなかった背景には、父系の同姓血縁集団(宗族)を何よりも重視した当時の社会の儒教的な考え方が、浮かび上がります。

*7月19日(日)
ミニ講座タイトル
「日本人って"だれ"? 日本人って何?」

○藤實 久美子 教授<日本社会史>
○二階堂 裕子 准教授<地域社会学>

 江戸時代、日本人は自分を「日本人」と考えていたか?題材は1830年に岡山藩の米輸送船神通丸が台風により遭難した事件。ボゴス島(フィリピン)に漂着した乗組員は、取り調べに自分たちは「日本人」と答えています。ただ、この証言は岡山藩の下級武士のものです。当時の「日本人」意識には階層や地域差があることに注意する必要があるでしょう。




 「日本人」アイデンティティが高まる一方、外国人への排他的考え方が強まる現代日本。そこには、グローバル化で外国人が急増し、「日本人」概念があいまい化している状況があります。この社会で、日本人と外国人はどのような関係にあるのか。「データを分析しながら、ある社会やそこで生きる人々の現状を明らかにする」社会学という学問を体感しました。

*8月2日(日)
ミニ講座タイトル
「子ども時代とはいつか?子どもとは何か?―社会学と歴史学の視点から―」

○山下 美紀 教授<家族社会学>
○轟木 広太郎 准教授<ヨーロッパ社会史>

 「子どもは好きですか?」という冒頭の問いかけ。たくさんの人が手をあげました。でも、「子どもらしさって何?」「子どもって誰?」と問いを重ねると、答えは難しい。法律にも子どもの表現は複数見え、子どもや「若者」の年齢にも大きな幅があります。現代、子どもを大切にする社会で、子ども時代は長期化し、家族や親の責任は増大しています。




 ヨーロッパで、家庭と学校に保護され、教育される対象としての子ども期が出現するのは、17・18世紀以降でした。それまでは、姿かたちにおいても、労働や遊びにおいても、子どもは「小さな大人」にすぎませんでした。この時期を境に、絵画にも家族の中で特別に慈しまれる子どもが描かれ、父親も子どもへの愛情を惜しみなく表現するようになるのです。

 家族の名まえ、日本人、子ども―いずれも、ふだんの生活では当たり前のことがらに、現代社会学科の2つの学び―現代社会学と社会史―から、思わぬ光があてられました。

 さて、10月3日(土)のオープンキャンパスは、河合保生教授(地理学、社会科教育)と濱西栄司准教授(社会集団・組織論)による、学科公募推薦入試対策およびミニ講義「世界に目を向けてみよう―グローバル化の過去と現在―」です。秋も、多くの皆さまのご来場をお待ちしています。

秋のオープンキャンパスのご案内は こちら をご覧ください。

(文責 西尾和美)

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