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現代社会学科

2016.02.22

トルコ発掘記2015:学科の紹介【18】

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現代社会学科

授業・研究室

トルコ発掘記2015

紺谷 亮一 教授
 私はトルコ共和国中央部にあるカイセリ県(観光地として知られるカッパドキアとも言われる地域)で毎年8月~9月にかけて発掘調査を行っています。発掘する遺跡の名前はキュルテペ(トルコ語で灰の丘)。この遺跡は約4,000年前に栄えた大交易都市です。我々はこの都市の起源を探るべく、さらに下層へと掘り進んでいます。現段階では約4,300年~4,500年前の層まで到達しています。発掘隊長はフィクリ・クラックオウル氏(アンカラ大学教授)で私は日本隊の責任者として遺跡北部の発掘区を担当しています。

写真1 トルコ人の学生に指示を出す

写真1 トルコ人の学生に指示を出す

 ここで発掘生活についてご紹介しましょう。朝6時起床及び朝食、7時から発掘開始、9時から30分間ティータイム、12時から昼食及び昼寝、14時から発掘再開、17時発掘終了。真夏の炎天下でこの作業を約2ヶ月続けています。特に昼食後の発掘再開は地獄の苦しみで、作業能率は極端に落ちます。そんな中で楽しみは、食事と睡眠です。通常はトルコ人のコックさんが料理を作ってくれますが、週末は発掘隊の全員でピザとかケバブを作ってわいわい騒ぎます。時々、私は日本人を代表してカレーを作りますが、結構人気があります。

 発掘隊にはトルコ人、日本人、オーストラリア人、フランス人、イタリア人、ドイツ人等様々な国の研究者、学生が参加しています。各々のお国事情や、学生気質を知る事はとても楽しいものです。また、発掘隊には何匹かの犬がおり、その中の一匹でタルチュンという名のメス犬は時々発掘現場までついて来て我々の作業を眺めています。昨年は丁度この犬が現場に来た午前中に貴重な大理石製偶像が発見され、我々は「発掘犬」とも呼んでいます。

写真2 炎天下での調査 (左から上杉彰紀氏(関西大学)、タルチュン、紺谷)

写真2 炎天下での調査 (左から上杉彰紀氏(関西大学)、タルチュン、紺谷)

 発掘期間中には見学者も来ます。下の写真3はイスタンブルのローマンカトリック事務局長(ConferencenEpicopaile de Turquie)のP. Anton Bulai氏が来訪された時のもです。氏は在トルコ30年近くになるそうです。私が日本人としてトルコで発掘していること、またノートルダム清心女子大学に奉職していることを非常に興味深く聞いておられました。

 今年も夏の発掘調査に行くべく、今から色々な準備をしているところです。まずは、体力、精神力、そして研究資金・・・、でも最も重要なのはチームメイトとの連帯です。

 

写真3 見学者と調査隊 (左からフィクリ・クラックオウル隊長、P. Anton Bulai氏、右端が紺谷)

写真3 見学者と調査隊 (左からフィクリ・クラックオウル隊長、P. Anton Bulai氏、右端が紺谷)

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