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現代社会学科

2016.03.23

インドでの油断:学科の紹介【19】

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現代社会学科

授業・研究室

インドでの油断

河合 保生 教授
  インドと聞いて何が頭に浮かびますか。カレー、ヒンドゥー教、酷暑、タージ・マハール、人口が多い、BRICs・・・。

 2015年8月に短期間ながら、地理学研究の目的でインドを訪問し、それらを垣間見ることができました。ともかく人が多い。路上生活者、物乞い人が諸処にいる中を縫って、身なりのよい人が行き来している。また、牛・犬も多い。不思議と猫はいません。香辛料と異臭の混じった混沌とした世界です。

写真1 市場とインド名物オートリキシャ(Auto Rickshaw)

写真1 市場とインド名物オートリキシャ(Auto Rickshaw)

 インドではたいていの町の通りに牛(飼い牛と野生牛がいる)が闊歩しており、自動車もそれを避けながらの通行となります。何しろ神の化身ですので、粗相があってはなりません。また、狂犬病の恐れがあるので犬には細心の注意を払う必要があります。が、思いもよらぬところでその禍に遭遇してしまいました。

写真2 商店前の牛と犬

写真2 商店前の牛と犬

 それは避暑地シムラを訪れた時のことです。海抜2,200m付近に位置するシムラは、イギリス統治時代の夏の首都でもあり絵はがきになるほどの美しい都市で、世界遺産の軽便鉄道で訪れることが出来ます。そこではサル神ハルマーンを祀るジャクー寺院が名所の一つとなっています。

写真3 ジャクー寺院(屋根の上で獲物を待つサル)

写真3 ジャクー寺院(屋根の上で獲物を待つサル)

 ここはサルが多く、入り口でサルを追い払う棒が手渡されます。帰路料金を請求され、有料であることを知りました。「悪相のサルが凶暴であるので注意するように」とのお達しがありましたが、いずれも悪相に見えます。ここのサルは眼鏡に関心があり奪われるので外すようにとの指示があり、はじめは外していましたが、寺院内に入って眼鏡をかけたことを忘れて外に出た刹那、悪相のサルに眼鏡を奪われてしまいました。餌を与えると返ってくるとのことで、なるほど餌をもらうと眼鏡を放棄し、何とか取り戻すことが出来ました。どうも眼鏡を奪うと餌がもらえるとサルが学習しているようでした。

 その際、かすり傷を負ったわけで、結局帰国時に検疫所で相談したところ、破傷風(1回だけ)と狂犬病(6回も)の予防ワクチンを打つ羽目になった次第です。インドの思い出には人々の活力、歴史的景観の美、カレーの辛さとともに、痛いものが加わったのでした。インド旅行時には、サルにご注意あれ!

写真4 スコール後の世界遺産タージ・マハールと筆者

写真4 スコール後の世界遺産タージ・マハールと筆者

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