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現代社会学科

2017.11.20

学長のキュルテペ遺跡訪問:学科の紹介【35】

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現代社会学科

授業・研究室

学長のキュルテペ遺跡訪問

紺谷 亮一 教授
 
 2017年のキュルテペ遺跡発掘調査では大きなイベントがあった。8月22日に原田豊己学長が遺跡を訪問されたのである。学長はご本人がローマに留学されて以来、オリエントの遺跡に深い興味を持たれている。過去にトルコも幾度か訪れ、カッパドキア教会遺跡群(キュルテペ近郊)も見学されたそうだ。そのことからも、我々が行っている発掘調査に深い関心をよせられて、前々から発掘現場を訪れたいとおっしゃっていた。我々調査隊としても現場を見て頂くことは、考古学調査に関する知見を深めて頂く為にも、願ってもないことであった。

 現場では、フィクリ・クラックオウル発掘隊長の案内で、酷暑にも関わらず精力的に遺跡を見学された(写真1)。

写真1 隊長から説明を受ける学長

写真1 隊長から説明を受ける学長

また、我々が発掘中の深さ5.5mの発掘区の中にも降りられ、5,000年前の遺構を熱心に観察されていた(写真2)。若い日本人の発掘隊員が黙々と調査している様子を見て感動されているようであった。

写真2 発掘区におりた学長

写真2 発掘区におりた学長

 トルコ側にとっても学長の訪問はサプライズであったらしく、「コンタニ、お前は理解ある学長に恵まれて幸せだなぁ」と羨ましがられた。そこにはトルコ人といつでもどこでも、気さくに話される原田学長の人柄によるところも大きいと思われる。

 その後はキュルテペの北200kmに位置する、ヒッタイト帝国の首都であったハットゥシャ(ドイツ隊が調査)の遺跡にお連れした。そこでは大戦中も発掘を継続したドイツ人の執念に圧倒されたと何回もおっしゃっていた。移動の車中では、日本、トルコ、考古学、大学等、様々な事柄についてざっくばらんにお話させて頂いた。私にとっては改めて自らがトルコで発掘する意味、研究テーマの学問的意義、学生にトルコの歴史を講義する意味について深く考える機会となった。

 その後、首都アンカラに行き、アナトリア文明博物館、私が留学していたアンカラ大学をご案内した。学長が「紺谷さん、あなたはこの街で本当に長く勉強したんですねぇ」ともらされたのを聞いて、「何で自分はそんなに長くアンカラにいたのだろう?」と改めて考えた。私に対してアンカラ大学の先生方、友人等多くのトルコ人の協力がなければ、今日の発掘調査に至ることは絶対になかった。そんなことを思いつつ、その夜はアンカラのレストランで原田学長とビールで乾杯していると、来年度の調査への意欲がひたひたと湧き上がってきた(写真3)。

 写真3 アンカラのレストラン

 写真3 アンカラのレストラン

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