• Youtube
  • TwitterTwitter
  • FacebookFacebook
  • LINELINE
  • InstagramInstagram
  • アクセス
  • 資料請求
  • お問合せ
  • 受験生サイト
  • ENGLISH
  • 検索検索

現代社会学科

2017.12.22

【報告】6/28現代社会学科第9回学術講演会「世界遺産パルミラ遺跡の発掘―シリア文化遺産の将来―」

Twitter

Facebook

現代社会学科

授業・研究室

現代社会学科では、毎年、学外の専門家をお招きして、学術講演会を開催しています。

 今年は、奈良県立橿原考古学研究所で技術アドバイザーをされている西藤清秀先生をお招きして、「世界遺産パルミラ遺跡の発掘―シリア文化遺産の将来」と題する講演していただきました。簡単ではありますが内容を少しご紹介します。

 シリア・パルミラ遺跡(オリエントを代表する古代隊商都市でゼノビア女王の時代に最盛期を迎えたが、ローマ帝国の怒りを買い、ローマ軍に滅ぼされた)は、シリアを代表する遺跡の一つで、ユネスコ世界遺産にも登録されています。西藤先生は、この都市遺跡を1990年~2011年の20年間に渡り、発掘し、パルミラ遺跡の発掘、その後の修復・復元に携わってこられました。その活動は単に考古学的研究に限らず、修復・保全を通して、遺跡全体を一般の観光客に理解しやすい状態にする、という信念に基づいたものでした。ですが、残念なことに2015年にISによって、遺跡の大部分が破壊されました。まさに西藤先生にとっては手塩をかけて育てた子供を、失ってしまったようなものだったでしょう。そのような状況にも関わらず、淡々話される、先生の姿は研究者であると同時に、どんな困難なあっても布教を続ける宣教師のようでもありました。   

現段階ではシリアに平和が戻り、パルミラ遺跡の発掘、修復活動がいつ再開できるかは不透明ですが、その時が来れば先生は真っ先にシリアに駆けつけるとことでしょう。考古学の面白さと共に、一研究者が人生をかけて遺跡保存に携わる意義を実感した講演会でした。

 当日は、学内外合わせて101名の方にご参加いただきました。西藤先生のお話しから、報道等では知りえないシリアの現状やISの悲惨さを知る機会となりました。
 

一覧にもどる