10月24日は、書道卒業制作にとって盛りだくさんの日でした。
非常勤講師の笹部美根子先生に「一字書 もしくは 少数字書」を指導して頂き、佐野榮輝教授に出展する作品(の一部)を選別してもらったりしていると、3期前の先輩が訪れてくれました。
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黒板に5点ほど貼り出し、選んでもらいます。といっても、これがそのまま出展されるという訳でもないようで、「この線で更に良くしなさい」という意味みたいです。
中には貼ろうとするそばから「それ、要らない」と言われてしまう場合もあって、なかなかシビアです。
この学生の場合は「(書体に)こだわるのもいいが、色々試してみるのも大事」とアドバイスされていました。
今日訪問してくれた先輩は3年前の卒業生です。当時の書道卒業制作展の代表を務めた人ですが、同期の卒業生が結婚するにあたり、笹部先生がメッセージを出して下さることになって、写真をとりに来たとのこと。笹部先生のお人柄がうかがえる話です。
先輩はお土産を差し入れた上で、激励してくれました。
その笹部美根子先生は、2年次生対象の「楷・行書法Ⅱ」「草書法」と、この「書道卒業制作」をご担当頂いています。
お話を聞いてみました。
ノートルダム清心女子大学の非常勤講師を務めるようになって11年目です。
2年生の時以来1年あけてから書道卒業制作の授業で学生に会うと、書だけでなく人間的成長もうかがえます。例えば敬語の使い方とか。清心の感化の力って、すごいなと思います。毎年「再会」を楽しみにしています。
学生には、いろいろな展覧会や美術展に行くよう勧めています。
展覧会は、一つ一つの作品を集中して鑑賞するから実はとてもしんどいのだけれども、誰でも「自分の書はいい」と思ったら、もう上がっていけなくなります。「人の話を聞き、いろいろな作品を見て、耳と目を肥やしなさい」といつも言っています。
この学生たちは、卒業論文の他に、自ら進んで5点も作品を作ることを選びました。
敢えて修行僧のような苦労を背負うようなものです。そのエネルギーがすごい。
そうして選んだ書の道を、卒業後も、時にブランクがあってもいいから、何らかの形で「次」につなげていってもらいたいと思います。
【今日のことば】
(今年の20期生たちはどうですか、という質問に)
「作品に意外性があって、『やるじゃん』と思いました。いい記念展になりそう。」(笹部美根子
(美鳳))
(文責:日本語日本文学科 学科広報委員 星野)
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