皆さまも報道でご存じのように、2016年9月4日、インドのコルカタで貧しい人たちを助ける活動に生涯をささげたカトリック修道女のマザー・テレサ(生没年1910-1997)の列聖式が、第266代教皇フランシスコ(在位:2013年3月13日 - )によってとり行われました。
その様子を、バチカン放送局は次のように報じています。
「バチカンの聖ペトロ広場には、マザー・テレサが創立した神の愛の宣教者会の関係者をはじめ、世界各国からおよそ12万人の巡礼者がつめかけ、いつくしみの聖年にふさわしい、マザーの列聖を共に喜び祝った。」
詳細はこちらをご覧ください。 ⇒バチカン放送局ニュース(2016年9月4日)
また、ミサのなかでフランシスコ教皇は、あらゆる人間の命を受け入れ、擁護することを通して、すべての人に神のいつくしみを示したマザー・テレサの生涯を振り返り、言語や、文化、民族、宗教の違いを超えた無償の愛と、その微笑に倣(なら)うよう、ボランティアの人々をはじめ、信者たちを励まされたといいます。
さて、マザー・テレサは本学にとてもゆかりの深い方です。
マザーは3度(1981年、82年、84年)日本を訪れています。このうち1984年に来学され、学生や教職員に対してご講話をいただきました。11月23日の夜のことです。
当日は、広島でのご講演、岡山カトリック教会での祈りの集いへのご出席と、さぞかしお疲れだったに違いありません。しかし、そのような素振りは全くなさらず、聴衆ににこやかに、しかし力強く、語りかけられました。
「苦しい時、物事がうまくゆかない時、絶望しそうな時も、神が愛していてくださることを忘れてはいけません。あなた方一人ひとりは、神にとって貴重(プレシャス)な存在なのです」
約10分間の講話は、本学の渡辺和子学長(現学園理事長)の通訳によって丁寧に伝えられました。
また、マザーは、この日、この場所に集えなかった学生たちのために、直筆のメッセージを残されました。
マザー・テレサの列聖に接して、貧困格差の拡大、情報化社会における孤独という現代社会が直面している課題を思い起こし、マザーの語りかけを改めて受けとめて行動する機会としたいと思います。
*カトリック教会における「列聖」については、かつて本ブログでお伝えしたことがあります。ご参照ください。
キリスト教文化研究所