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人間生活学科

2019.03.11

ホームパーティーを和風ビュッフェで|山本幾子|生活文化学研究室

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人間生活学科

「調理実習Ⅱ」は3年生向けの授業で、4月から翌年の1月にかけて、洋風・中国風・和風の順に20回の実習を通して体験的に学んでいきます。献立のバランスや配膳の基本、食卓の演出などを実践し、できるだけ多くの経験を重ねることを大切にしています。高校までの調理実習では4~5人という班編成が一般的ですが、この授業では一班3人を基本人数として編成しています。少人数のため、毎回の実習で各人がいくつもの調理工程に関わり、技術の向上や効率的な調理操作が身に付けられるようにしています。

ここでは、この授業の最終回の実習の様子を紹介します。

〇実習のねらい:「早春のホームパーティーを和食でしつらえる」

留意事項

・食器の色や形と料理をマッチさせ、華やかなビュッフェスタイルにする。
・多様な食材・調理法・味付けにより、彩りや香りも楽しめるものにする。
・満足感がありつつも、カロリーや費用は抑制する。
・調理・盛付け・食卓作りを2時間以内で終える。

〇完成した食卓の様子をご覧いただいた上で、詳細を説明いたします。

・クロスはベージュ色、銀色の箸置きに朱色の箸で、お祝いの感じを表現しています。
・着席して正面になる横長皿には紙を敷き、庭の水仙を風情よくあしらっています。食事が始まるまでの間に季節感を味わってもらうものです。左側にはモークサーモンなどを飾った「彩り寿司」を配しています。
・テーブル中央の黒い部分は、アクリル板に艶消しスプレーの黒を吹き付けたものです。きちっと敷いて、料理を並べるパブリックスペースにしています。
・料理の並べ方は、斜めのラインとグルーピングしたものとでデザインしています。
・写真手前の青い角小皿は肉巻き竹輪のソテー。サヤインゲンと人参を竹輪に詰めて大葉と豚肉で巻き、塩・胡椒・ガーリックを振ってフライパンで焼いたものです。
・その上はデザートのミニパフェと抹茶クリーム。細身の透明容器に黄桃缶詰の角切りを入れて生クリームを絞りカラーシュガーをアクセントに。ガラス小鉢には豆腐で作った抹茶クリームにチョコフレークをトッピングしており、苦味と甘味が絶妙な大人向けの味です。小さな銀色のスプーンやフォークはデザインと実用を兼ねて添えています。
・一列に並んだ備前焼風の小鉢は、蒸したジャガイモの明太子・バター和えで、青ネギが散らしてあります。
・グルーピングされた黄色い小鉢は、なす・かぼちゃ・赤パプリカの揚げ浸し。みりんと醤油でやや甘辛の味付けです。

試食の時には担当した料理のポイントを紹介しながら、和やかに食事を楽しみました。日常生活では、家庭環境や様々な事情から家族で食卓を囲む機会を持ちにくくなり、孤独食、個別食、固定食、戸外食など、様々なコ食が問題視されるようになって久しくなりました。なかなか問題解決の糸口が見えてきませんが、この授業を通して共に食卓を囲んで食べることで心も満たされることを実感した学生が、折に触れてその大切さを思い起こし、体も心も豊かになるような食卓が広がることを期待しています。

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