【課外活動・ボランティア】
2025年6月1日(日)、日ようび子ども大学(大学コンソーシアム岡山主催)に出展しました。今年の本学の担当は国際文化学科でした。今年のテーマは「アフリカの音楽に挑戦!-楽器、昔話、踊り、歌」でした。担当教員は報告者の松平でした(松平勇二・国際文化学科准教授)。当日は2,000名をこえる来場者がありましたが、国際文化学科2年生2名、1年生7名の協力を得て、無事終了することができました。ボランティアの皆さん、教職員の皆様、どうもありがとうございました。大変な一日でしたが、学生の皆さんも学ぶところが多かったようです。(学生の感想より:今回のイベントを通して、状況に応じて臨機応変に対応する力を身につけることができるようになった/大人数での場での積極性が養われ、臨機応変な対応ができるようになった/「国際文化」という一言で簡単には説明が難しい学科での多様な学びを、かみ砕いた言葉で自分なりに表現できるようになった/事前準備(役割分担・シフト計画)の大切さが改めてわかった。)
本学ブースではアフリカの楽器の展示と体験、映像上映、ワークショップの3つを実施しました。ワークショップ①では、アフリカ起源の楽器であるラメラフォン(いわゆる『カリンバ』)の演奏に挑戦し、皆さんきれいな音を奏でることができました。その音をBGMに、私がアフリカの昔話を語りました。昔話では、「ヒヒとウサギのパーティ」「ライオンと盲目のおじさん」「鹿に子守りをさせた女」「牛に化ける女」が披露されました。ワークショップ②では、ジンバブエ共和国の小学生が演じた伝統舞踊の映像を視聴し、そのステップに挑戦しました。歌は「臭いヤギ」という歌で、印象に残った方も多いのではないでしょうか。ボランティアの学生には、映像中に出てくる英語の解説の翻訳もしてもらいました。さすがです!
さて、音楽の展示&ワークショップでありながら、そこに「昔話」があるのに疑問を感じられた方はいらっしゃいませんか?アフリカの音楽を本当に楽しむためには、歌や楽器の演奏などの音楽と、口から発せられる音としてのことばを、ひとくくりに「音で伝える文化」としてとらえる必要があります。というのも、アフリカ(サハラ砂漠以南アフリカ)のほとんどの社会では、母語を記述する固有の文字が発達・普及しませんでした。文字が普及した今日も、多くの場合西洋のアルファベットが用いられています。アフリカでなぜ文字が普及しなかったのか?その理由の一つとして考えられているのが、「音による情報伝達の技術や文化が発達したため、文字を必要としなかった」という説です。歴史や、各家の家系や、法律など、広く人々に共有されるべき情報は、歌や、楽器の演奏や、口頭伝承(言い伝え)などの音で伝えられてきました。したがって、歌にも、太鼓の音楽にも、昔話にも、アフリカの人々の長い歴史が込められています。子ども大学では、それを一緒に体験することによって、感じてもらえたことと思います。私が話した昔話も、すべて現地の方の語りから学んだものです(どこの本にも書かれていないお話です)。
私のこのような研究の一部は、7月20日(日)のオープンキャンパスでも発表します。この日の国際文化学科のテーマは音楽です。私と貴志先生が、世界各地で見聞きしてきた音楽について、実体験に基づく話をします。国際文化に興味のある方、音楽に興味のある方、外国語に興味のある方、ぜひお楽しみに!
https://www.ndsu.ac.jp/news/index.php?c=topics_view&pk=1750146262d171d65ba03a2ea4f2aa6d64301a7787
2025年度ノートルダム清心女子大学オープンキャンパス
(以下は国際文化学科のプログラム)
9:45-10:30(ミニ講義)
タイトル:「音楽が社会を動かす―アフリカのポピュラー音楽」(松平勇二)
内容:ジンバブエ共和国では、音楽が大きな政治的影響力を持つ。人種主義からの解放闘争におけるポピュラー音楽の役割はその一例だ。本講義ではジンバブエの伝統舞踊である「マンデ」の実演を交えながら、音楽の政治性を紹介する。
9:30-14:00(音楽に関する展示)
世界の楽器、レコード、映像などの展示、一部は触れることもできます。
9:30-14:00(フリートーク【進路相談やその他何でも質問コーナー】)
11:00-11:45(ミニ講義)、
タイトル:「カバー曲って何?曲に秘められた世界の風景」(貴志俊彦)
私たちがよく聴く曲の中には、海外で生まれた原曲を元にしたカバー曲も多くあります。その背景や込められた想いをたどることで、世界の文化や歴史に触れてみませんか?
事前登録制ですが、当日参加も可能です。ぜひ会場でお会いしましょう!
ボランティアの学生の皆さん、岩瀨先生(右)、松平先生(左)
会場の様子
・国際文化学科(学科紹介)
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・松平雄二准教授(教員紹介)
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