人間生活学科では、1年生に向けた必修科目の一つとして、経営経済学コースの教員による「経営経済学概論」があります。現代の企業活動や消費行動を生活者の視点から分析し、将来的にビジネスに活用できる知識と考える力を身につけることを目標としています。この授業では、地域経済の課題や実情を知るためにもゲスト講師をお招きする機会を設けています。今年度は2025年1月8日、岡山市で活躍する女性起業家の方をお招きしました。
その一コマをご紹介します。
講師は「サトユリノチーズケーキ」代表の佐藤有利子さんです。佐藤さんは20歳で看護学校卒業後、ICU看護師として病院勤務しながらも好きなことを副業にしようと2021年7月より手作りチーズケーキ専門店を岡山市内で開業しました。オープン当初より行列ができる人気店となり、現在は本業として店舗だけではなく、イベント出店にも精力的に活動しています。お店のチーズケーキの美味しさはもちろんですが、おしゃれなパッケージも評判です。現在Instagramのフォロワーは9000人を超え、そこで紹介される多彩なチーズケーキの美しさは多くの人たちを魅了しています。
内容は、同じく岡山市でカフェを経営する鈴木さんとの対話形式で、起業に至った経緯や過程をはじめ、Instagramを活用したプロモーション戦略、商品開発、経営の楽しさ、さらには夢の実現に向けてどうすればよいかなどトピックは多岐に渡りました。また、学生からの事前質問にお答えいただくコーナーもありました。
地元で活躍する20代の若き経営者のお二人のお話は、学生にとっても将来の夢やビジョンに向けて勇気をいただける内容でした。
学生の感想の一部を紹介します。
「佐藤さんのチーズケーキを販売するにあたっての熱意や努力を感じることができた。他の製品と差別化するためにパッケージを工夫したりInstagramの写真もプロの力を借りて顧客に購買意欲を促すような素敵な写真をアップしているなど企業努力はもちろん、お客様に対しての想いも伝わった。そして自分と向き合うことが大切であるとのことが印象に残った」
「今回のお話を聴いて経営のことだけでなく、キャリアに繋がる話を沢山聴けたので良かったです。改めて自身の夢の向き合い方を考える機会となりました」
「今まで起業ということにあまり興味はなかったが、今日の話を聞いてみて少し興味が湧いた。佐藤さんも鈴木さんも20代のうちに起業して自分の好きなことを仕事にしているのが印象的だった。好きなことを仕事にしたいと思っていても難しいことだと思っていたが、今日の話を聞いて挑戦してみないと分からないなと感じた」
「今回お話を聞いて起業するに至った経緯を聞くことができ、今後の進路の参考にしたいと思った。対話形式の講演だったためテンポ良く話を聞くことが出来て良かった。今まで飲食についてあまり関心がなかったが、飲食店では人の人生を見られると聞き興味を持った。今後は今日教わったジャーナリングを実践し自分の進路について考えて行きたい」
「佐藤さんのチーズケーキの販売を始めたきっかけや、挑戦をするために取り組んだこと、夢に対しての貴重な言葉など様々なことを聞くことができて、とても貴重な機会でした。また、佐藤さんもおっしゃっていた、広い視野を持って将来のことを考えられるよう、自分の可能性を狭めないよう日頃から意識したいと思いました」
「佐藤さんの“好き”を仕事にしている様子がとても楽しそうで、好きなものを好きと言えるところがとても素敵だと思った。見過ごしてしまいそうな部分にもこだわりが詰まっていて、些細な部分にもこだわることが人気の秘密だと感じた。個人で経営する飲食店の魅力をたくさん聞くことができて楽しかった」
このように、経営経済学コースでは地域経済やビジネスの実情を知る機会を作り、ゼミ活動の参考としています。そして、2、3年次の演習やゼミ活動では、主に飲食に関連した各種イベントへの出店をはじめ、カフェメニュー、スイーツなど企画販売も含め、実践的な学びを推進しています。
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