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書道卒業制作展

2012.04.11

学生の作品紹介|第15回(2009年度)書道卒業制作展の出品作品(1)

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日本語日本文学科

書道卒業制作展

第15回(2009年度)書道卒業制作展の出品作品 紹介

作品のサムネイル(小さな画像)をクリックすると、別ウィンドウの大きな画像で見ることができます。
※画像の転載はご遠慮下さい。
生田真弓(真泉) 臨橘逸勢『伊都内親王願文』
【解説】橘逸勢(平安前期~八四二)は三筆の一人に数えられるが、確実な真筆は残っていない。『伊都内親王願文』は、伊都内親王が母藤原平子の遺言で山階寺(現在の興福寺)に田畑等を寄進した時の願文である。俯仰法を駆使して躍動感に富み、生き生きとして意欲的な点が特色である。
【所感】一年次、教科書で初めて見た時からこの書きぶりが好きでした。また、十四期代表の山本先輩が半切で書いているのを拝見して「書きたい」という思いが強まり、今回挑戦しました。半切作品を終え六月から書き始めましたが、最後の最後まで粘り抜いた作品です。夏合宿では深夜二時まで書いたという懐かしい思い出も。特に難しかったのは「神」の最終画で、これには唸り続けました。まだまだ通過点という気持ちですが、達成感のある作品に仕上がりました。

岸原由美(姫蘭) 臨『曹全碑』
【解説】後漢の中平二年(一八五年)に造られ、明の萬歴(一五七三~一六二〇)の初年に陝西省で出土した。出土した時、碑文に一字の欠損もなかったという。碑石は、二七二×九五㎝で碑首がない。本文は一九行、満行五四字。全文で計八三〇字である。書体は典型的な八分様式で、変化に富む表現方法を駆使し、運筆は沈潜して深く清透遒麗な風趣を備えている。
【所感】全紙を書くにあたり、以前から小さい字で全臨をしたいと漠然と考えていました。私は隷書の持つ独特な雰囲気や字形が好きだったことと隷書の中でも曹全碑の流麗さ、優美さに強く惹かれ、この作品を選びました。一番苦労したのは隷書の最大の特徴でもある波磔です。初めの頃は、波磔のところで筆を止めてしまうことが多く、力が入った硬い字になっていました。波勢のリズムに乗って払い出し、円を描くように波磔(はたく・右払い)を表現しようと、夏の合宿で一生懸命練習したことを覚え
ています。一枚書くのに何日もかかりましたが、その分、完成した時の達成感は何物にも代えがたいものがありました。

境 志織(紫泉) 臨顔真卿『自書告身帖』
【解説】建中元(七八〇)年八月、吏部尚書の要職にいた顔真卿(七〇九~七八五)が、皇太子の教育係に転任するよう命じられた辞令(告身)を自ら書いたもの。肉筆楷書としては現存する唯一の作品で、真卿七十二歳の書。名誉職に任命されたものの、まだまだ自分は現役であると主張しているかのような、強い気迫を感じさせる書風がみどころである。
【所感】私は卒業論文で「顔真卿」について研究しています。大学一年の頃より彼の重厚な楷書に興味があったので、その中でも特に好きなこの作品を選びました。冒頭から始まり、二行目の〈道〉や四行目の〈賢〉など、細長い特徴的な字が含まれていて非常に面白い作品です。また臨書する際は、いわゆる「顔法」らしく①蔵鋒 ②蚕頭燕尾 ③向勢の構えに注意しながら、ゆっくりと、丁寧に、力強くを心掛けて書きました。

高田奈緒美(冬華) 臨智永『真草千字文』
【解説】智永は中国南北朝時代に活躍した。陳から隋にかけて生き、書を広めた憎侶である。書を好み専ら王義之の書を愛し研究した。
【所感】全紙は、楷書か草書を書きたいと思っていました。なので、一番好きな真草千字文にしました。一枚書くにも一時間以上を要し、夜遅くまで粘ることもありました。なかなか完璧にとはいきませんでしたが、ぜひ遠めから全体の流れやバランスを見ていただきたいです。

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