2025年11月6日(木)に、清心フェリーチェ生涯学習講座「遠藤周作・井上洋治・Sr.渡辺和子と聖書を学ぶ」第5回である「井上洋治と聖書を学ぶ」が本学で開催されました。 聖書に基づく井上洋治神父の言葉に学び、死をどうとらえるかをめぐって、山根道公先生(本学キリスト教文化研究所教授、遠藤周作学会代表)にご講演いただきました。
井上神父が〈最後の講演〉で取り上げた、聖書のパウロの手紙から生まれた「人生マラソン」という言葉をめぐって語られました。この「人生マラソン」で走る道は、「ヨハネによる福音書」で、キリストが「私は道であり、真理であり、命である」とある「キリストの道」です。キリストの道は、死と向き合い、死に打ち勝って、永遠の命に至る道です。
また、井上神父は、「頭で学ぶだけでは心は救われない。信仰は生きることが大切」と仰っていました。さらに、パウロの言葉から、各々の人生はそれぞれが神の作品であると語りました。ちなみに、井上神父の親友の遠藤周作は、人生は織物の絨毯を織っているようなものであり、生きぬいて天国に迎えられ、最後、織物を天の側から見てみると、地上では意味の分かれなかった辛い経験などすべての経験で織りなした絨毯の模様は、その人にしか描けない美しい模様が現れ、作品が完成する、という例えを語っています。
そして、死は終わりなのではなく、天国に迎えられるゴールであると、改めてお教えいただきました。「人生マラソン」は各々が各自の道を他者と支え合いながら、さらに先に「人生マラソン」を走り終えた、愛でつながっている死者たちにも応援されながら、与えられた命を最後まで走りぬいてゴールし、完走した賞をいただきます。そして今度は、まだ地上で「人生マラソン」を走っている自分の愛する人々を、天国から応援する側にまわります。死は終わりでなく、新たな関係の次元のはじまりであり、愛によってつながる命は死に打ち勝って永遠であることを、お伝えいただきました。

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