戦うことと裁くこと

学科・機関 | 文学部 現代社会学科 |
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教員名 | 准教授 轟木広太郎 |
著者情報 | 轟木広太郎 著 |
出版社 | 昭和堂 |
発行日 | 4月30日2011年 |
サイズ・頁数 | A5判 360頁 |
金額 | 6,300円(税込) |
- 内容紹介
- 本書は、11・12 世紀のフランス封建時代を対象に、裁判や紛争のありようの考察を通して、時代の特質をあぶりだそうとしたものです。当時、戦うことができるかどうかに応じて、裁判や紛争をどう争うかが決まりました。戦士である騎士たちは、たとえ国王の判決でも無視し、「神の裁き」や戦争に訴えることができました。修道士たちはこの時代かなり戦闘的で、霊的な武器を用いて、紛争や裁判を同じように闘いました。他方、戦争から排除された農民たちは、戦うことができる者たち(騎士や修道士)の裁判権に服し、重い罰金刑を科されるようになっていきます。このようにして「戦うこと」と「裁くこと」の関係が、この社会の仕組みを貫いていたのでした。