今から約80年前、戦時下の本学は、大学の前身である岡山清心女子専門学校、清心高等女学校の時代でした。本学を経営していた外国人シスターたちは、開戦によって学内軟禁、三次キャンプ(敵国人収容所)へ収容、1943年にアメリカに強制送還されてしまいます。そのような過酷ななかでも、残された日本人のシスターと教職員が奮闘し、学校を存続しました。
太平洋戦争末期の1945年6月29日、岡山市中心部はアメリカ軍の大規模な空襲を受けました。本学園の校舎は被害を免れましたが、女子専門学校および高等女学校の学生・生徒14名の尊い命が失われました。
そのような歴史をもつ本学の校舎ノートルダムホール本館、東棟(アントニン・レーモンド設計(1929年完成))は、戦中、空襲を避けるため白壁の校舎を黒く塗られた歴史をもちます。そしてこの塗り替えは、1945年8月15日、つまり戦争が終わった日に完成したと記されています。
現在は、すでに白く塗り替えられていますが、今も白い塗装の下は黒いままです。2016年の壁の補修時に現れた黒い壁の一部分を、学生が平和について常に考える場になってほしいという思いを込めて、当時の面影として残しています。(清心アーカイブ「黒く塗りつけられた壁」をご覧ください)
あれから79年、本学園の学生・教職員として、このことを記憶に刻み、平和の尊さを考える日といたしましょう。
広報室アーカイブ
・本学の歴史・沿革
・清心アーカイブズ
・登録有形文化財
▶2024年6/7~30 「第47回 岡山戦災の記録と写真展―戦時下の学校と子どもたち」開催のお知らせ
ノートルダム清心学園の史資料を多数展示しています。
戦時中の学校生活が記録された『昭和二十年一月起 学校日誌学校日誌』『週番日誌』
清心中・清心女子高等学校の金庫に大事に保存されていた『進駐軍通知書類綴』の実物が
展示されています。
学校日誌の1945年6月29日には次のように記されています。
「岡山市に大空襲あり学校は罹災を免れるも市の要部焼失」
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岡山空襲展示室主催「第47回 岡山戦災の記録と写真展―戦時下の学校と子どもたち」展
会期:2024年6月7日(金)~30日(日) 休館日:月曜日
時間:10時 ~ 18時 【入館は17時30分まで】
会場:岡山シティミュージアム 4階企画展示室 5回岡山空襲展示室
※入場無料
主催:岡山市
共催:岡山市教育委員会
後援:岡山県教育委員会
展示協力:学校法人ノートルダム清心学園 岡山市立中央図書館