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人間生活学科

2017.02.09

2016年度 卒論ウオッチング|小川賢一|生活環境学研究室

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人間生活学科

学科ダイアリー

 昨年の12月に4年生は卒業論文の発表と本提出を済ませて、新年を迎えました。大学4年間の集大成というべき卒論研究の大仕事をやり遂げた達成感を味わっていたと思います。そこで、オガワゼミの4年生の卒論内容をちょっと紹介します。

 倉敷に住んでいるKさんは、倉敷市をこれまで以上に活性化させたいとの思いから、「倉敷ブランド」をテーマに選びました。「倉敷ブランド」は、かつて倉敷にあった地域ブランドでしたが、様々な理由で廃止されました。そこで、以前あった「倉敷ブランド」の問題点を洗い出し、また全国各地の地域ブランドを研究しました。それを基に、特色ある新しい「倉敷ブランド」を復活すべく、「食」にこだわった独自の提案を行いました。「倉敷ブランド」を求めて多くの人々が倉敷を訪れ、さらに賑やかで活気のある倉敷になってほしいとのKさんの願いが卒論研究に込められています。

 私たちは毎日の生活の中で、必ずごみを出しています。そのごみの排出量は時代とともに増加の一途をたどっています。そして、膨大なごみの処理について各自治体は多くの問題、課題を抱えて取り組んでいます。Iさんは、今日のごみの中で容器包装の占める割合が多いこと、また増加していることに気づきました。Iさんは、ごみとして出される容器包装について、国内の現状や海外の事例なども調査して、循環型社会構築に向けた新たな対処法を提案しました。

 将来、カフェを開業したいと強く思っているNさんは、特に自然とふれあうカフェにあこがれています。そこで、カフェを開業するにあたっての必要な要件を調べるとともに、現在、生活の中にごく普通に見られ利用されているカフェの歴史や進化についても調べました。さらに、岡山県や香川県で実際に営業している自然とふれあえると思われるカフェを訪れて調査した結果を参考にして、Nさんが抱いている自然とふれあえるカフェを具体的に提案しました。将来、カフェを開業するにあたって、きっと活かされるでしょう。

森の見えるカフェのテラス席

森の見えるカフェのテラス席

香川県出身のNさんは、大学進学で岡山に来て、初めて「うらじゃ」を知り、「うらじゃ」の楽しさにはまりました。毎年、踊り子として「うらじゃ」に参加していたことから、卒論研究のテーマに、「おかやま桃太郎まつり」とその中核をなす「うらじゃ」を題材にしました。全国の祭りを調べてみると、「うらじゃ」は踊りと温羅化粧に独特の特徴をもつ、全国の「よさこい系祭り」のひとつで、現在「おかやま桃太郎まつり」の中心として開催されていることがわかりました。一方で、比較的歴史の浅い「おかやま桃太郎まつり」や「うらじゃ」が全国に知れわたり、また世代を超えて長く引き継がれていくにはどうしたらよいかと考えて、これからの「まつり」のあり方を考察しました。

うらじゃ演舞(岡山駅東口広場)

うらじゃ演舞(岡山駅東口広場)

香川県在住のMさんは、地元で昨年開催されて第3回瀬戸内国際芸術祭2016を通して瀬戸内海の島々の活性化と地域振興を考察しました。瀬戸内国際芸術祭と国内外で近年数多く開催されている国際芸術祭との比較や、少子高齢化の進む瀬戸内の島々で行われた芸術祭の現場を実地調査して、地域振興における芸術祭の効果や課題を考察しました。

芸術祭参加作品「八人九脚」(沙弥島)

芸術祭参加作品「八人九脚」(沙弥島)

当初から、コンクリートに興味のあったSKさんは、道路舗装に焦点をあてて、アスファルトと比較しながら、コンクリートの有用性や将来性について考察をしました。そのために、コンクリートやアスファルト、道路舗装の難解な専門書を探して、読み込んで、理解するという努力をし、独自の資料を作成して、論文を完成させました。また、現状を把握するために、東京都や神奈川県、岡山市内の舗装道路を現地調査してデータを集めました。正にコンクリート女子です。

コンクリート舗装系保水性舗装の道路

コンクリート舗装系保水性舗装の道路

 東京や大阪などの大都市部で活発に行われている商業施設の緑化が、大型商業施設が増えてきている岡山都市部ではあまり進んでいないと感じていたMさんは、岡山の都市部を快適で緑あふれる空間都市に創造できないかと思い、卒論のテーマに選びました。緑化の効果や最新の緑化技術を調べるとともに、東京都内の最近の事例から商業施設の緑化の新しい方向性と岡山市内や倉敷市内の詳細な緑化事例を比較して岡山の商業施設の緑化に関して考察し、地域性のある、より身近な緑化を提案しました。

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最近話題の断捨離やミニマリズムなどに関心があったYさんは、自らもシンプルな生活スタイルを少しずつ実践していました。そこで、このシンプルライフを卒論のテーマとして、具体的に実践するだけでなく、体系的に捉えて考察してみることにしました。モノであふれた現代生活のなかで、モノを持たないことで得られるモノ、モノより大切な人間関係、もったいないに込められた真の意味、片付けの意味と客観的に見た自分の価値観、豊かな生活とは何か、など実践を通して、かつ論理的にシンプルライフについて考察しました。

 こうして、ゼミ生の興味や思考の多様さ、個性が存分に滲み出ている卒論を眺めてみると、2年生から一緒に勉強してきた学生の成長を思い知ることができます。・・・・・以上、オガワゼミから卒論の報告でした。

イオンモール岡山のハレマチガーデン内の屋上緑化

イオンモール岡山のハレマチガーデン内の屋上緑化

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