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日本語日本文学科

2015.03.27

ブログ・第20回書道卒業制作展に向けて|vol.14(最終回)|卒業式

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日本語日本文学科

書道卒業制作展

3月14日は本学の卒業式です。
書道卒業制作展の履修生たちも、無事卒業していきました。

*   *   *

2月9日にパネルから外した作品が、専門家の手によって表装されて戻ってきたというので、見せて貰いました。

中には、裏打ちに失敗して皺が寄ってしまっていた作品もあったのですが、そんな痕跡は全く見られません。プロの技はすごいですね。
学生はずっと大事にすることだろうと思いました。

*   *   *
 
さて、書道卒業制作展を追ってきたこのブログも、今回が最終回です。1年間のご愛読、ありがとうございました。
 最後に、卒業生を送り出した後、佐野榮輝教授に話を聞きました。 書道卒業制作展の20周年を振り返って貰います。

作品の裏打ちまで学生自身がやっているところは、書道学科のある大学でも珍しいかも知れません。
私もこれは大学の授業で習ったのではないんです。学生時代に所属していた「書道研究会」で身につ
けました。お金がなかったですし、自分たちでやるしかなかったんですね。
うちの学生たちは、私がやらせるから当たり前に思っているかも知れませんが、書道専修なら誰でも
裏打ちできるということではないんじゃないかと思います。

私は1994年に本学に着任しました。その時から、4年次配当の「書道Ⅳ」で卒業制作展をしようと
思っていました(2003年に科目名称を「書道卒業制作」に変更)。
何もないところから始めた第一回目の卒業制作展は、本当に大変でした。
会場も今とは別の所を借りたのですが、広いスペースがあるだけでそもそも作品をかける壁が足りな
い。大学の教務部から、掲示に使う衝い立てを借りて運び込みました。
その時、全ての道具を一から揃え、作品用のパネルも作ったわけですが、それらは全て今でも使って
います。

20年の間で、私の指導のしかたも途中から変わりました。
最初は手取り足取り、細かく指導していたのですが、あるときからそれはやめました。
こちらの「完璧」を求めないことで、時に意外性のあるおもしろい作品が出るようになりました。
私たち書家が既に持ってしまっている基準や価値観のようなものから、自由な学生の強みがうまく出
た場合なんだと思います。

それにしても、こんなに続くとは思っていませんでした。むしろ毎回「これが最後か」と思ってやっ
ています。
それでも私の方から学生に、「卒展をやりなよ」と薦めることはしません。
自分の意志でしているので、迷ったときも「分からないなりにやってみよう」という気になるようで
す。

最近思うのは、学生の「大作」が増えてきたということ。
1年生のときに「蘭亭序」を10本以上書かせるということをしているからというのもありますが、同
じ学生として作品を書き上げた先輩たちを目にしているので、「こんなのとても書けない」とあまり
思わなくなってきたようです。
20年繋げてきた成果だと思います。 

佐野榮輝教授、卒業式の日に。

佐野榮輝教授、卒業式の日に。

【今日のことば】
 学生たちがよくついてきてくれているなあと、いつも思います。 (佐野榮輝(雲石))
 
(文責:日本語日本文学科 学科広報委員 星野)
画像の無断転載を禁じます。

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