去る2018年9月22日(土)、作家のあさのあつこ先生による清心フェリーチェ特別講座「人と物語と」が本学カリタス・ホールにて開催されました。
あさのあつこ先生は岡山県を舞台にした小説『バッテリー』シリーズの作者として多くの岡山県民に親しまれています。今回の講演では、あさの先生の作品の裏話を聞きに、県内外から218名、10代から80代の幅広い年代の方が集いました。
講演は日本語日本文学科の綾目広治教授との対談形式で行われました。


特別講演の様子
特別講演の様子

あさの先生は幼少時代から「読む」楽しみより「表現」する楽しみがあったとお話になりました。シャーロック・ホームズやアガサ・クリスティの名探偵ポアロなどの探偵ものを読んだ時、登場人物に「人としての手ごたえ」を感じ、「どこにもない、その物語に生きる人を書きたい」と思ったことが小説家を目指すきっかけに繋がったそうです。

あさのあつこ先生

あさのあつこ先生

対談の中では、8月のはじめに、東日本大震災の被災地、気仙沼を訪れたことにも触れられました。被災した方々との会話で、「物語」は食物のように災害直後に必要になるものとは違い、ひとつ遅れて必要になる一本の柱となるものであり、「物語」は生きることの支えとなると感じたと話されました。

綾目広治教授

また、「本と人は似ている」と述べられ、「それは音楽でも風景でも、一幅の絵でも一緒。どんな人、どんな本に出会うかで人生は変わる」と語られました。

多くのファンが期待している今後の展望については、「書きたいものはいっぱいある」と笑顔をにじませ、時代小説は子どもだけでなく大人を描けるので引き続き書いていきたいと述べられました。さらに、「孤立」という状況をもとに人間ドラマを描いていきたいと「孤独」をテーマにした次回作への意気込みを語られました。
会場からの質問コーナーでは、中学生の参加者や、子どもが作品のファンという一般の方があさの先生に直接質問を投げかけ、講演会は大盛況のうちに終了しました。

あさの先生は、これまでにも日本語日本文学科の特別講義の講師として、学生たちに文学創作論を教えて下さったことがあります。今回は13年ぶりの本学での講演となりました。

清心フェリーチェでは他にもキリスト教文化、考古学、食文化等、様々な分野の講座を開講しています。ぜひご参加ください。

生涯学習センター「清心フェリーチェ」

2018年度の教育懇談会が9月29日(土)に本学で開催されました。
台風前の悪天候にもかかわらず、200名を超える保護者の方々の出席があり、予定通り、プログラムにそって実施されました。

教育懇談会プログラム.pdf

学長挨拶の様子

各学科の会場では、学科長挨拶、教員紹介から始まり、カリキュラムや資格取得に関する説明が、パワーポイントなどでわかりやすく説明されました。その後、質疑応答や個人懇談が行われました。

学科別懇談会の様子

ジュリーホールラウンジに設けられた相談コーナーは、奨学金に関することや就職に関ることについて相談に訪れた保護者で賑わいました。
また、学生による就活体験・留学体験のコーナーでは、多くの保護者が学生の生の声に耳を傾けていました。

この教育懇談会が、お子様の将来とどう向き合い、保護者としてどう接すればよいのかを考えるきっかけになるよう、来年度も実施する予定です。

10月27日(土)・28日(日)には大学祭が開催されます。
実行委員として頑張っている学生や、クラブ活動の集大成がご覧になれると思います。保護者の皆様もぜひご来学いただき、キャンパスをめぐってみてください。

大学祭ホームページ

10/27 児童臨床研究所・特別支援教育研究センター│公開講演「インクルーシブな社会のための教育とは」のお知らせ

10/28 DOCOMOMO選定記念講演会「ノートルダム清心女子大学の建築と魅力」のお知らせ

本学日本語日本文学科の学生で結成され、岡山出身の小説家・児童文学作家 坪田譲治のPR活動を通じて地域活性化を行う「ツボジョーワールド探検隊」が、岡山市「平成30年度大学生まちづくりチャレンジ事業」の活動の一環として坪田譲治紹介冊子を作成しました。

完成した冊子

完成した冊子

2018年8月に発行した冊子『坪田譲治「風の中の子供」に会いに行こう―島田と天満を大冒険!―』は、坪田譲治の代表作「風の中の子供」の岡山と関連する話題が特集され、2018年2月に発掘された貴重なスライドと朗読台本が紹介されています。
さらに「風の中の子供」の舞台となる島田の古地図や天満の家の見取り図が掲載され、写真や図が充実した内容となっています。

今回の冊子を作成した「ツボジョーワールド探検隊」の岡本有稀さん(日本語日本文学科3年)に冊子作りで大変だったこと、冊子を通じてPRしたいことについて聞いてみました。



調べた情報が正しいか、文章表現は間違っていないかを細かくチェックしていく作業が大変でした。眠る時間を削って作業した日もありましたが、徐々に出来上がっていく冊子を見るとメンバーの努力がにじみ出ていてやる気をもらいました。完成した冊子をいただいたときは、嬉しさから大きな歓声を上げたのを覚えています。
この冊子は、坪田譲治の小説「風の中の子供」に焦点を当てています。「風の中の子供」の舞台、書かれた時代、物語の魅力など、「風の中の子供」を知っている方も知らない方も楽しめる内容となっています。また、この冊子の中で初公開となる情報も入っていますので、ぜひお手に取って「風の中の子供」の世界を満喫してください。



冊子は、岡山県立、市立の図書館および近隣地域の図書館に寄贈しています。
冊子をご希望の方は、下記までご連絡ください。
「ツボジョーワールド探検隊」の活動はこれからも本学ホームページで紹介していきます。

■冊子についてのお問い合せ
日本語日本文学科 山根知子研究室
E-mail:t-yama@post.ndsu.ac.jp(@を半角にしてご利用ください)


地域連携センター
岡山市「大学生まちづくりチャレンジ事業」
日本語日本文学科ブログ
山根知子教授(教員紹介)

2018年6月7日(木)から7月12日(木)までの毎週木曜日、本学学長原田豊己神父による清心フェリーチェ聖書講座「マルコによる福音書」を開催しました。
全6回の講座には各回約30人の受講者が参加し、聖書の「マルコによる福音書」の内容を深く読み解きました。

講座の様子

講座の様子

講演する原田学長

講演する原田学長

受講者の中に、本学附属幼稚園、附属小学校の卒業生がいらっしゃいましたので、本講座の感想をお聞きいたしました。



【受講者(本学附属幼稚園、附属小学校卒業生)】

原田神父様の幅広い研究の積み重ねと時折ユーモアを交えてお話頂きました。
教会のごミサで説教を聞くのとはまた一味違い、学問的に福音書を読むにあたっての書物が書かれた時代背景や当時の習慣、これまで多くの聖書の解説書がある中で、偏った捉え方にならないようにポイントを置いてお話くださいました。
また他の福音書との比較も含めながら聖書を書く側からの表現方法、逆に読み手側に立っての捉え方についてもお話しくださった点が印象深く残っています。
また、今後もこのような聖書を深く読み味わう講座を公開講座の中に一つは取り入れていただきたいと願っています。



清心フェリーチェではキリスト教文化、考古学、食文化等、様々な分野の講座を開講しています。ぜひご参加ください。

生涯学習センター「清心フェリーチェ」

7月21日(土)、清心フェリーチェ講座「〈星の王子さま〉に学ぶ~目に見えない大切なもの」第2回「人生をみちびく出会いの痕跡~遠藤周作、原民喜、サン=テグジュペリの文学と人生から」が開催されました。本学卒業の竹原陽子先生(国語国文学科(47期)1999年卒業、大学院日本語日本文学専攻 博士前期課程を2015年修了)を講師にお招きし、講演いただきました。

講座の様子

講座の様子

竹原先生は、作家で詩人の原民喜の文学研究家として多方面で活躍されています。
今回の講座では、ご専門の原民喜と遠藤周作、そしてサン=テグジュペリの「人生をみちびく出会いの痕跡」について話されました。

講演する竹原陽子氏

講演する竹原陽子先生

原民喜「夏の花」を紙芝居にしたスライドを用いながらの朗読では、ひとことひとこと心がこもった言葉に約40人の受講者が聞き入っていました。竹原先生は「『夏の花』をこれからも多くの人と読み継いでいきたい」と述べ、これからの活動への意気込みを語られました。受講者からは、「原田民喜とサン=テグジュペリが戦中の同時代を生きていることは知らなかった」、「人生の出会いについて深く考えさせられる内容だった」との感想がありました。

竹原先生から後輩の学生たちに向けてメッセージをいただきました。



私には、できないことが多くあり、たびたび失敗し、迷惑をかけ、いまも途方に暮れています。特に大学卒業後、一時期、アトピー性皮膚炎が悪化したことは、私の人生にとって大きな穴でした。しかし、そうしたマイナスと思われることも、人生を導くものであることを知らされています。
私は、学生時代はカトリック作家の遠藤周作の文学を研究し、卒業後に、広島で被爆した詩人原民喜(はら・たみき)の文学に出会って、在野で研究をするようになり、大学卒業から十年以上経って、大学院に社会人入学し、修士課程を修了しました。
遠藤周作の畏友であった井上洋治神父が「イエスの見た青空が見たい」と言われましたが、私も原民喜の見た青空を見たいと願い、原典に当たること、現場へ立つことの二点を大切にして追ってきました。すると、まだ知られていない事実に突き当たり、書かなければならないことになり、その連続で研究を続けています。
人は一人ひとり性格が違うように、それぞれ違う使命が与えられているようです。自分の力でできることはありませんが、母校のシスター方、先生方の祈りに支えられ、平和の道具として用いられますよう願って歩んでいます。
私は学生時代に初めて広島を訪れました。混迷極める現代社会にあって、ヒロシマは、立ち返るべき原点を教えてくれる地です。ぜひ学生時代に広島を訪れてください。



清心フェリーチェでは様々な講座を開講しています。ぜひご参加ください。

生涯学習センター「清心フェリーチェ」