私たち平松ゼミは、225日に神戸市へゼミ旅行に行きました。取得を目指す資格が異なるため、普段ゼミ以外での関わりが少なめです。そのため、メンバー同士の絆を深めたいと思い、旅行の計画をスタートさせました。また、神戸は近いですが、行ったことのないメンバーもおり、神戸特有の文化に触れ、岡山とは異なった文化形成を感じたいという思いもありました。

今回、訪れた場所を紹介します。

 IKEA神戸

旅のスタートは、ポートライナーに乗ってポートアイランドへ。岡山でこのような大きな家具屋さんに出会うことはなく、多くの商品を見て楽しみました。そして、家具だけでなく、動物のぬいぐるみや、おしゃれなキッチングッズなどもあり、見ているだけで楽しく、癒されるものばかりでした。

IKEA神戸フォトスポットにて

 

南京中華街

朝が早かったため、JR三ノ宮駅から南京町まで歩いているときには、もうお腹ペコペコのメンバー。そんな中、商店街に近づくにつれてどこか異国感が漂ってきました。例えば、地域の方が使う掲示板には、韓国語や中国語などの外国語講座の案内をたくさん発見。こんな光景、岡山ではなかなか見ません。

南京町広場にて

その後、多くのお店があるという選択肢の多さと、店員さんの客引きに、どこのお店で食べようかと迷いつつもなんとかお店を決定しました。人生初の円卓を経験したメンバーもいて、楽しいランチになりました。様々な中華料理が食べられ、食文化にも触れられるこの町は、お腹も心も満たされる素敵な町でした。

北野異人館

岡山には美観地区はあるけれど、ここまで洋館が立ち並ぶエリアはないため、こうした雰囲気だけでも楽しめる場所でした。ヨーロッパの建物とアジアの建物では見た目だけでなく、照明器具や家具もデザインが異なっている点に魅力を感じ、メンバー全員スマートフォンを片手に一生懸命写真を撮りました。また、このエリアには多くのパワースポットもあります。願いが叶うサターンの椅子では、就職活動のことや健康、好きなアーティストのライブの当選...など、各々が願いを込めて椅子に座りました。みんなの願いが叶うといいな...。

うろこの家にて写真を撮るメンバー

勾配の急な坂道に日頃の運動不足を痛感しつつも、神戸の街中をたくさん歩きました。短い時間でしたがさらに交流が深められたと思います。そしてこの日は、普段はゆっくり話すことが少ないメンバー同士で話ができ、その人の新たな一面を知ることもできました。こんなに楽しい時間を過ごせたのは、企画係や写真係をはじめとするメンバーみんなのおかげです。感謝の気持ちでいっぱいです。

北野通りを歩くメンバー

 

今後、卒業論文の作成が本格化し、各自それぞれの学びが増えていきます。そんな中でも、今回のようにゼミのメンバーとの時間を設け、楽しみながらよりよい学びをしていきたいと感じました。そして、他学年とも交流を図りつつ、残りのゼミを進めたいと考えています。

~最後まで読んでいただきありがとうございました~

 平松ゼミ N・O

 3月14日、今年も無事卒業式(学位記授与式)を迎え、学生たちを送り出すことができました。学生が一人ひとり登壇し、学長から学位記を受け取った後、壇上でキャップの房の位置を左から右へと移し、緊張の中にもどこか晴れ晴れした表情で席へと戻っていく姿を眺めながら、私の心眼には、昨年4月2日に同じ壇上に立っておられた、今は亡き葛生栄二郎先生の姿が映っていました。

 あの日、先生は入学式の登壇者として、杖で身体を支えながら、記念館の舞台に上がられたのでした。そこは毎年大学が新入生を迎え、また卒業生がキャップとガウンをまとい、グースステップの靴音を響かせて歩みだしていく場所、きっと先生は激しい痛みにたえながら、そこを通り過ぎていったたくさんの学生たちに、思いを馳せておられたに違いありません。

 進行性の癌に冒されていた先生は、それから3ヶ月余の後、2018年の7月23日早朝、天に旅立たれました。しかしこの間、入退院を繰り返しながらも教壇に上られ、「人間生活学概論Ⅰ」そして「社会倫理学Ⅱ」で、人間の尊厳やいのちの倫理について、最後まで力強く明晰に、学生に語り続けて下さったのでした。

 先生は担当されていた人間関係学研究室4年の5人のゼミ生たちにも本当に親身に寄り添って、卒論のテーマを決め、指導を進めておられました。就職活動にも奔走する日々のさなか、はからずも先生をお見送りすることになった彼女たちの不安と悲しみは、本当に深いものだったと思います。10月に行われた追悼ミサとお別れの集いでも、涙にくれていたゼミ生たちの姿が忘れられません。

 それでも彼女たちは、その悲しみの中から歩みだしました。 

 指導を引き継ぐことになった私も、実のところ不安でした。先生がなさっていたのと同じような説得力のある指導が、自分にできるとは思えなかったからです。でも、彼女たちは私の心配をよそに、それぞれが自分のペースを崩すことなく研究を進め、卒論を完成させていきました。私はといえば、結局いつも「葛生先生だったらこうおっしゃるだろうなあ」と思うことを聴き取って、学生に伝えていただけのような気がします。つまりは学生の内に響いていた先生の、あの明晰で朗らかな〈声〉が、知らず私たちを導いて下さったのだと思うのです。

 大切な人を失うことは、悲しいことです。でも悲しむことは失うことではなく、失った人と出会い直すこと。そしてその悲しみをともにすることで、私たちは新たな信頼の絆の中で自己を見つめ直し、成長していくことができるのではないでしょうか。

 卒業式の後、研究室に挨拶に来てくれた5人の目に浮かんでいた涙は、お別れのあの日の涙と同じように純粋で、しかしどこか凛とした、力強い輝きをたたえていたように、私には感じられました。 



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 先生が最後の力を振り絞って書き遺されたご著書『「ロマ書」の人間学』(キリスト新聞社)が、2018年12月に刊行されました。以下に、その内容をご紹介した記事を転載させていただきます。

 

●本・批評と紹介〈信仰と知がせめぎ合う冒険の書〉

 葛生栄二郎著『「ロマ書」の人間学 〜ノモスにとらわれない生き方』

 

 﨑川 修

 

 パウロ書簡、とりわけ「ロマ書」を読み解くことは、キリスト者として深く考え、生きようとする者にとって避けて通ることのできない道である。しかしながらその道は深く険しい。それゆえパウロを論じることは、おのれの信仰と知を、苛烈なせめぎ合いの舞台に引きずり出すことと覚悟しなくてはならない。

 著者、葛生栄二郎はノートルダム清心女子大学で長年教鞭を取り、2018年7月に59歳で天に召された法哲学者・倫理学者である。カトリックの大学で要職を務めたが、自身はプロテスタントの信仰を貫いた。本書は2013年に進行癌の告知を受けた著者がその迫り来る死を見つめながら、若き日からの思索と信仰の集大成を目論んで「ロマ書」の読解に心血を注ぎ、ついに完成させた文字通りの「遺著」である。

 本書について、まず特筆すべきはその明快な論旨と雄弁な語り口の見事さである。難解で知られる「ロマ書」を哲学者が論じるとなれば、読者は晦渋な専門的議論を耐え忍ぶ覚悟を迫られよう。だが本書はそういった退屈な「研究書」とは一線を画す「知的冒険の書」である。著者自身は本書の性格を〈註解書〉に対する〈信解書〉と規定しているが、文中には絶えず「読者の視線」を惹きつけ、理解に導こうとする意思が満ちている。従って、やはり本質的には〈講解書〉すなわち「語りかけ」と「導き」の書と理解すべきであろう。

 全体は「ロマ書」のテキストを順に論じていく形式を取っているが、大まかに見るならば、まず前半部では現代の聖書学の知見を手際よく渉猟しつつパウロの生涯と思想が見渡され、「ロマ書」の中心テーマが丁寧に論じられている。しかし中盤から後半部にかけて、読者の視線は〈前死者〉としての著者の実存的な苦悩へと一気にたぐり寄せられ、次第にその論述も自身の哲学的・倫理的な世界理解へと織り直されていく。あるときには東洋の宇宙観へと深く沈潜し、またあるときはドストエフスキーの作品に舞台を借りるといった、その巧みな仕掛けに揺さぶられ、挑発されながら、読者はいつしかパウロと著者の濃密な対話的思索の中に巻き込まれていくのである。

 本書の副題には、著者のパウロ理解の核心が簡潔に示されている。〈ノモス(律法)にとらわれない生き方〉とは、第一義的にはパウロが心を砕いた、律法主義とキリストの福音の、現実における調停の道であるが、同時にそれは人間が人間ゆえに逃れることのできない〈内なるノモス〉としての我執、つまり自力依存という頑迷な利己性を、超え出る道のことでもある。パウロはこれを「弱さと強さ」の逆転する〈信愛(アガペー)〉への聴従の道として説いた。著者はこの道筋を〈法に従う倫理〉から〈愛に従う倫理〉への転換による劇的な〈人間改造〉と読み解きつつ、さらに〈ノモスの破砕〉を通じた〈互酬性原理の超克〉という社会倫理的な命題によって、その行方を鮮やかに展望する。

 ところで「ノモスを破砕せよ」という命題は、それ自身のもつ律法的性格の危険をも、逃れることができるのだろうか。〈信愛を生きる〉ことは必ずしも容易なことではないが、それ以上に〈信愛を説く〉こともまた容易ではないからである。著者は〈愛執(エロース)〉を、破砕されるべきノモスに随伴する状態ととらえて〈信愛〉から峻別している。そして、エロースが「思想へのエロース」であるならば、それはいかに苛烈であったとしても「まばゆい意匠を施した大脳の玩具でしかない」と断ずるのである。しかしそうであれば〈信愛〉という思想もまた容易に「大脳の玩具」へとすり替わるのではないか。この難問を本書が首尾よく切り抜けているかどうかについては、ここで断言することは避けたい。それは本書を読み終えたものだけが、それぞれにおいて感受すべきことであるだろう。

 「ロマ書」を始めとするパウロの言葉が私達を揺さぶり導くのは、決してパウロの言葉に宿された「意味」だけによるのではない。私達はパウロという語り手の独特な「位置」によって、自らの方位付けを迫られる。そして本書もまた、そのようにして読者を、信仰と知の分水嶺へと誘う独特な「身振り」なのである。

『本のひろば』2019年3月号(一般財団法人キリスト教文書センター刊)より転載

(葛生先生の愛唱聖句) 

 「神の為したまふところは皆その時に適ひて美麗しかり」

   (コヘレトの言葉 3章11節)

 本日(3/15)、第31回社会福祉士国家試験の合格発表が行われました。今年の全受験者数は41,639人、うち合格者数は12,038人でした(合格率28.9%)。

 人間生活学科社会福祉士課程では、4年生12名が受験し7名が合格しました(合格率58.3%)。

 詳細はこちら(厚生労働省報道発表資料)をご覧ください。

 「調理実習Ⅱ」は3年生向けの授業で、4月から翌年の1月にかけて、洋風・中国風・和風の順に20回の実習を通して体験的に学んでいきます。献立のバランスや配膳の基本、食卓の演出などを実践し、できるだけ多くの経験を重ねることを大切にしています。高校までの調理実習では4~5人という班編成が一般的ですが、この授業では一班3人を基本人数として編成しています。少人数のため、毎回の実習で各人がいくつもの調理工程に関わり、技術の向上や効率的な調理操作が身に付けられるようにしています。

ここでは、この授業の最終回の実習の様子を紹介します。

〇実習のねらい:「早春のホームパーティーを和食でしつらえる」

留意事項

・食器の色や形と料理をマッチさせ、華やかなビュッフェスタイルにする。

・多様な食材・調理法・味付けにより、彩りや香りも楽しめるものにする。

・満足感がありつつも、カロリーや費用は抑制する。

・調理・盛付け・食卓作りを2時間以内で終える。

〇完成した食卓の様子をご覧いただいた上で、詳細を説明いたします。

・クロスはベージュ色、銀色の箸置きに朱色の箸で、お祝いの感じを表現しています。

・着席して正面になる横長皿には紙を敷き、庭の水仙を風情よくあしらっています。食事が始まるまでの間に季節感を味わってもらうものです。左側にはモークサーモンなどを飾った「彩り寿司」を配しています。

・テーブル中央の黒い部分は、アクリル板に艶消しスプレーの黒を吹き付けたものです。きちっと敷いて、料理を並べるパブリックスペースにしています。

・料理の並べ方は、斜めのラインとグルーピングしたものとでデザインしています。

・写真手前の青い角小皿は肉巻き竹輪のソテー。サヤインゲンと人参を竹輪に詰めて大葉と豚肉で巻き、塩・胡椒・ガーリックを振ってフライパンで焼いたものです。

・その上はデザートのミニパフェと抹茶クリーム。細身の透明容器に黄桃缶詰の角切りを入れて生クリームを絞りカラーシュガーをアクセントに。ガラス小鉢には豆腐で作った抹茶クリームにチョコフレークをトッピングしており、苦味と甘味が絶妙な大人向けの味です。小さな銀色のスプーンやフォークはデザインと実用を兼ねて添えています。

・一列に並んだ備前焼風の小鉢は、蒸したジャガイモの明太子・バター和えで、青ネギが散らしてあります。

・グルーピングされた黄色い小鉢は、なす・かぼちゃ・赤パプリカの揚げ浸し。みりんと醤油でやや甘辛の味付けです。

試食の時には担当した料理のポイントを紹介しながら、和やかに食事を楽しみました。日常生活では、家庭環境や様々な事情から家族で食卓を囲む機会を持ちにくくなり、孤独食、個別食、固定食、戸外食など、様々なコ食が問題視されるようになって久しくなりました。なかなか問題解決の糸口が見えてきませんが、この授業を通して共に食卓を囲んで食べることで心も満たされることを実感した学生が、折に触れてその大切さを思い起こし、体も心も豊かになるような食卓が広がることを期待しています。

   生活環境学研究室上田ゼミでは、毎年、岡山県内にある大学・短期大学・専門学校・工業高校の建築系専攻の学生たちに交じって、岡山の街づくりを考える建築設計コンクール(ワンデーエクササイズ)に参加しています。岡山にある建築設計事務所等が設立している岡山建築設計クラブが毎年主催しており、上田ゼミとしては今年度で15回目の参加になります。

  今年の設計テーマは、私たちの大学の近くにある奉還町商店街の敷地を計画地として、学生のアイデアで「ほっとできる場所--きになるばしょ--」の建築空間を創り出す課題で、10チームが参加しました。

  3年生のゼミ生9名全員でこの一つのテーマについて考え、アイデアを出しながら構想を練ってくれました。なかなか大学教育では、グループで一つの成果を求めて制作する機会は少なく、協力し合い創り上げる喜びがあります。放課後に活動するため、時間的な制約もありますが、みんなで作業分担も行い協力し合いながら一つの作品をつくり上げています。

  今年の課題テーマから学生たちは設計タイトルを「伝統をCLTでつむぐ〜人を継ぎ人を育てる〜」と題し、設計図の作成に取りかかり模型を作りあげ提案しました。計画敷地は、奉還町商店街に面しており、多くの学生達の通学路として交差する位置で、商店街の重要な場所です。そこに、学生や地域の人が集まり、子供が遊べるような憩いの場を造り出そうとするアイデアを提案しています。

  建物は、岡山県産の木材を用い、木材特有の断熱性と高い耐震性を持つCLT工法(板の層を各層で互いに直交するように積層接着した木製厚型パネル)を活用しています。木目や、木の肌触りを感じる心地の良い空間ができ、県北の森林資源を有効活用し環境にも人にも優しい建築を提案しています。           

計画建物の全体模型

 制作図面と模型    

  四角い建物は、カフェ&レストラン、シェアオフィス、スポーツジムが入った施設を考えています。木のぬくもりを感じながら、どの施設でも長時間自由に過ごすことができます。また、奥の楕円の建物には、ホテル、図書館、商店、地下には防音スタジオを設置し、周囲は、構造を兼ねた木の柱で包まれています。広場は、誰でも自由に使用のできる開放的な空間で、自分たちの時間を過ごすことができます。これらの施設では、世代間交流をすることもでき、生活を豊かにすることも願っています。材料である木材や敷地内の木々の緑を多く感じられることから、優しい雰囲気がつくられ、ぬくもりを感じられる「ほっとできる場所」になればと考え提案しています。

  コンクール審査会では、日本で活躍している若手の建築家による審査もあり、ゼミ生は自分たちのまちづくりに関する考え方を発表いたしました。             

                            発表の様子           

                                                              表彰式 奨励賞を受賞しました        

 

  このように、研究室では岡山の街について考えることも重要なテーマとして、学生ともども研究活動を行っています。

  本年度の4年生ゼミによる卒業論文の題目は、以下のものです。各自の研究成果を学内で発表しました。

・現代における茶室空間の在り方

・倉敷市美観地区の観光まちづくり  

・宿場町矢掛のまちづくりに関する考察

・西川緑道公園筋・県庁通りにおける歩行者優先のまちづくり  

・丸亀市商店街における新たな提案  

・宇野港周辺の港町における活性化について

・雑誌『住宅』から見る1920年代の女性と台所

・現代の和室における床の間に関する一考察  

・ゆるキャラの取り組み--まちの活性化に向けて--