私たちは社会福祉士過程の受講科目である、「社会福祉演習Ⅳ」の一環として、岡山市北区奉還町商店街の調査を行ないました。調査内容は受講者12人を2チームに分け、一方が商店街入り口から見て左方(駅側)、もう一方が右方(学校及び済生会病院側)を観察しながら奉還町商店街の良いところ、また課題になるところを見つけ出し、その改善点について考えるといったものです。

奉還町商店街にて

 調査を通して、良い点としては、様々な種類の店が見られる、穴場スポットが多いなどが挙げられました。また、生活において必要な商品は、大方商店街でまかなえるような印象を受けました。

 その一方で、シャッターが閉まっている店舗や空き店舗が多い、その影響か全体的に暗い雰囲気を感じる、様々な種類の店舗が見られる一方で似たような系列の店が密集しているといった印象も受けました。また、営業時間が短く、学校帰りに店によることができないという意見もありました。調査参加者以外に話を聞いたところ、女子大生一人では歩きづらいという意見もありました。

奉還町商店街にて調査中

 総じて見てみると、やはりシャッターが閉まっている店舗や空き店舗が多くあり、それが目に付きやすいように感じられました。また、どちらかというと主婦層寄りの店が多く、若者にとってはやや近寄りがたいという面もあるように感じました。魅力的な店舗が多いにもかかわらず、なかなか人が近寄れないということは課題解決に向けてのヒントとなり得るのではないでしょうか。

 これらの課題を踏まえた上で、課題の解決をおこなうために、まずは空き店舗を減らすということが挙げられるでしょう。その際に、その空き店舗にどのような系列の店を入れるかによっても呼び込まれる客層も変わってくるため、今まで通り主婦層をターゲットにするか、若者もその層に入れるかを慎重に判断することも必要だと思われます。また、大々的なイベントの開催や、宣伝なども集客には効果的であると思われます。

奉還町商店街にて一息

 簡単な調査であったため、おそらく今回発見した以上に良い点も課題も存在していると思われます。課題を改善し、魅力を伸ばしていき、奉還町商店街の活性化が行われることを期待しながら、地域から学ばせて頂いた一コマでした。

                                                                3年生 山本裕理

 

 西洋人は自然と人間をハッキリ区別し、自然を管理・支配しようとする。かたや日本人は人間を自然の一部として捉え、自然と共生しようとする。とまあ、こんな話をよく耳にする。自然と人間の関係についてしばしば語られる、ステレオタイプな(型にはまった)言い方だ。

   確かにこういう面もあるのだろうが、法の歴史を見ていると、本当にそう言えるのか、かなり首をかしげたくなる。なぜなら、近代に至るまで(正確には、17世紀頃まで)、西洋法の世界では、自然と人間はゴッチャだったし、生者と死者の区別さえゴッチャだったからである。たとえば、その典型として、「動物裁判」と呼ばれる奇習があった。近代以前のヨーロッパでは、虫や動物がよく裁判にかけられていたのだ。作物を食い荒らしたバッタが処罰されたり、人に危害を加えたブタが死刑宣告を受けて処刑されたりしていた。これが単なるオアソビや儀礼ではなかったことは、穀物を食べた罪で起訴されたネズミに立派な弁護士が付き、鮮やかな弁護で無罪を勝ち取った事例があったりすることからも分かる(エドワード・ペイソン・エヴァンズ『殺人罪で死刑になった豚』参照)。動物だけならまだしも、老朽化のために倒壊し、通行人を傷付けた青銅像が裁判にかけられて刑の宣告を受けたという事例まである。これに至っては、まったくイミフ。もはや、彼らにとって裁判とはいったい何だったのか、わけが分からない。

   死者も然り。死者は真犯人を語ると考えられていたのだ。そのため、殺人死体は樽に塩漬けにされ、裁判の場で「証言」することを求められた。それでも腐敗してしまいそうならば、腕を切り取り、それを証言台に立てて裁判を行なったという。死者の指が真犯人を指し示すというのである。結構コワイ。最近、日本では天皇の退位が話題になっているが、西洋の戴冠式は、多くの場合、教会で行う(たとえば、イギリスのウェストミンスター大聖堂)。ところが、実は、西洋の教会の内部はおびただしい墓で溢れているのである。ということは、王様は死体(歴代の王の死体)に囲まれ、見守られて即位するということになる。おそらくこれも、歴代の死せる王たちが新王の正統性を証言するからなのだろう。逆に、日本の天皇の死体には価値が認められていない。あれほど神とあがめられた昭和天皇の墓がどこにあるのか、知っている日本人は、むしろ少ないことだろう(武蔵野陵にある)。それは、死することで「天皇霊」が遺体から離脱し、新天皇に憑依すると考えられているからである。天皇が生前退位してしまうことの不都合の一端だが、ここにも死者に対する考え方の違いを垣間見ることができよう。

   自然と人間との分化をもたらしたのは、西洋の文化でもなければ、キリスト教という宗教でもない。あえて言うならば、地球の資源を貪欲に吸い上げて膨張した近代資本主義経済だと言うべきだろう。さまざまな価値観の違いを、私たちはついつい「分かりやすい説明」で片づけてしまいがちだが、現実ははるかに複雑で一筋縄では行かない。この複雑怪奇な世界を知ろうとするのが学問という営みだ。勉強をすれば「分からなかったこと」が分かるようになるが、学問は「分かっていたこと」が何だか分からなくなってくる。ちょっと意地悪な営みだが、その分、私たちの住む現実をスリリングでミステリアスな世界に変えてくれるものなのである。

 今年も新学期が始まりました。人間生活学科は今年度88名の新入生を迎えることとなりました。4月1日(土)の入学宣誓式に始まり、一週間程度のオリエンテーション期間中に履修方法などの学習面、学内施設案内、通学などの生活面など、様々な説明を受けることになります。

 毎年上級生(3年生、4年生)の協力学生さんたちが、入学前から様々な準備をしてくれます。特に4年生は就職活動と並行して活動することになりますのでたいへんです。オリエンテーション内容の多くが協力学生主導で行われますのでその努力を考えると本当に頭が下がります。

 さて、そんなオリエンテーションの中でも一番の大イベントは蒜山高原での一泊二日の合宿です。その主な目的は「大学の理念、学科の性格や内容を理解する」ことと「ともに語り合える仲間をつくる」ことです。とはいえ新入生の専らの関心事は後者のようで、オリエンテーション後の感想文を読んでも、その多くが友達ができるか心配で緊張していたという内容でした。

 本人たちの努力と先輩(協力学生)のサポートにより、友達をつくることができてほっとしたという感想を持った人が多かったようですが、いまひとつうまくいかなかった人も、まだまだ学期は始まったばかりですので前向きに取り組んでくれることを期待しています。

集合写真

 天気予報では、合宿二日目には雨が降りそうだとのことでしたので急遽予定を変更して、初日に恒例の塩釜冷泉散策を行いました。案の定、次の日は雨でしたのでよい判断でした。

塩釜冷泉への道

 幸い、体調を崩す学生もおらず、無事合宿から帰ってくることができました。オリエンテーション全体が滞りなく進められたのも、協力学生の先輩たちの貢献、担当教員のサポートがあったからこそです。新入生の皆さんにはそんな陰の努力にちゃんと目を向けて感謝する気持ちを持ってもらえればと思います。

 本日(3/15)、第29回社会福祉士国家試験の合格発表が行われました。今年の全受験者は45,849名で、うち11,828人が合格でした(合格率25.8%)。

 人間生活学科社会福祉士課程では、4年生7名が受験し6名が合格しました。新卒者の合格率は85.7%でした。

 詳細はこちら(厚生労働省報道発表資料)をご覧ください。

 就職活動の準備で忙しい2月の合間をぬって、当ゼミの3年生と神戸ファッション美術館や菊正宗酒造記念館、そして神戸市内を散策してきました。美術館では神戸開港からの150年に渡る服装史、朝ドラのモデルとなったファミリアの子ども服やグッズというべっぴん(特別品)等の展示が興味深く、楽しんでいたようです。

 神戸ファッション美術館にて

                          (神戸ファッション美術館にて)

 

 また、卒業を控えた4年生は学生生活も本当に残り少なくなり、日々卒業関連行事のために毎日のように大学にやってきています。さて、昨年経過報告をさせていただいていた卒業論文は、どうなったのでしょうか。それについて簡単にご紹介しましょう。

 

 ファストファッションに関する一考察についての研究では、ファストファッションがなぜ安く売られているのかについて調べ、岡山市内のファストファッション店の現状と女子大生のファストファッションの利用実態とそれに対する意識を調査しました。そして、その問題点について述べ、今後のファストファッションとの向き合い方を提案しています。

 観光資源の活用に関する一考察についての研究では、倉敷市の観光と言えば美観地区がよく着目されますが、観光客増加を目指して同市内の児島の観光に着目しました。児島はジーンズの町として知られていますが鷲羽山などの自然資源にも恵まれています。そこで、この自然資源を盛り込んだ公共交通機関を利用した観光ルートを提案しました。

 ウェディングドレスに与えるベール丈の違いによる印象評価についての研究では、ウェディングドレス姿をより美しくするにはどうすればよいのか、ベールがウェディングドレス姿に影響を与えているのではと考え、ベール丈に着目しました。丈の違うベールをつけたウェディングドレス姿の印象評価を行い、ベール丈の違いとウェディングドレス姿の印象の関連について述べています。ベールがウェディングドレス姿のイメージ作りに重要であることを述べています。

 低年齢化する化粧についての研究では、子どもの化粧を取り上げ、キッズコスメと女児向けファッション雑誌を調査しました。子どもの化粧についてはファッション雑誌に登場するキッズモデルやテレビに登場する子役などの影響を受けていたようです。今後の情報社会における子どもの化粧のあり方を提案しています。

 スカートの形状と丈の違いが視覚イメージに与える影響についての研究では、タイト、フレアー、ギャザーの3種の形状やミニ、ノーマル、ミディの3種の丈の違いによるイメージ計量を行いました。合計9種類のスカート製作、写真撮影、印象評価、統計解析を行っています。スカートの形状や丈によって、そのイメージに違いがみられることがわかったようです。調査したときの流行にも左右されると思いますが、現在はノーマル丈とミディ丈のフレアースカートが調査に協力してくれた人たちの着用したいスカートだったようです。

 B級ご当地グルメによる観光まちづくりに関する一考察についての研究では、姫路市を取り上げ、B級ご当地グルメを使った観光まちづくりについて検討しました。B級ご当地グルメに姫路おでんを選定し、その現状を成功例である富士宮やきそばと比較検討し、その普及のための問題解決策を提案しています。

 鉢の色の違いから見る観葉植物の印象評価についての研究では、インテリアの一部としてよく使われる観葉植物に着目しました。多種多様な観葉植物の中から文献や雑誌に掲載頻度の高いポトスを選び、鉢の色は店舗調査で多かった色を6種選んでポトスと鉢を組み合わせた写真を作成して印象評価、分析を行いました。観葉植物と鉢の色の組み合わせ方によって印象が違うことから、これらが部屋のイメージ作りに一役買うと述べています。

 『婦人画報』にみる明治・大正期の束髪に関するについての研究では、明治から大正期に発行された婦人画報を用いて束髪関連の記事検索を行い、日本髪から束髪への変遷について考察しています。髪型の変化だけでなく、束髪関連の装飾品や用具などの値段を調べて家計の視点からも束髪の位置づけを行っています。

 

 約2年間かけて取り組んだ卒業論文。振り返ってみると一人一人の成長をみることが出来ます。この経験が社会人としての一助になればと祈っています。