私たち平松ゼミは、3月15日に広島市で人権・平和学習をしてきました。

広島文教女子大学の溝渕先生の御案内で平和記念公園、原爆ドームや原爆資料館を見学し、戦争が最大の人権侵害であること、どのような大義名分があろうが大量破壊兵器である核兵器の使用は勿論のこと開発もするべきではないことを学びました。「百聞は一見にしかず」とは嚆矢を得た言葉で、展示物や写真は、平和な毎日を過ごしている私たちの心奥深くに衝撃的な事柄として刻み込まれる思いを禁じ得ませんでした。溝渕先生の親切で温かい人柄と丁寧な説明に、人と接する姿勢も学ばせて頂きました。その後、広島のお好み焼き村での昼食は、ことのほか美味しく、平和のありがたさを実感致しました。





さらに学習はもちろんですが、得たものはほかにもあります。片道3時間かけて在来線で広島から岡山の電車の中でいろいろな話をすることができ、ゼミのメンバー同士の絆をより深めることに繋がりました。このゼミでよかったと思える意義ある旅となりました。

こうした体験を次は広島文教大学の溝渕ゼミの学生さんを招き、邑久長島の、邑久光明園、長島愛生園において、ハンセン病の回復者の皆さんが受けた人権侵害の歴史から、差別が人々の人生に過酷な重荷を負わせてきたのかということを共に学び、過ちを二度と繰り返さない取り組みについて共同研究を実施して、社会に問いかけたいと決意いたしました。

平松ゼミに入って良かったと、改めて感じました。

平松ゼミ 4年 中塚世菜

 制作依頼のあったヨゼフホールの目隠しカバー(たて0.7m・よこ4m)が約2ヶ月をかけて完成いたしました。

ヨゼフホール目隠しカバー

 これは、児童学科美術研究室絵画コース(片山裕之教授)3,4年生のみなさんのデザインをもとに、被服構成及び実習Ⅰの受講生である人間生活学科の吉岡万里奈さん、小森翔子さん、新山佳奈さん、青木円香さん、井上真稀さんを中心に他14名の有志がパッチワークキルトで制作したものです。

児童学科絵画コース3,4年生によるデザイン児童学科絵画コース3,4年生によるデザイン

 ご存じのように、岡山県は国産デニム発祥の地で世界的にも有名な高品質デニムの産地です。そこで本学が岡山県にあることから県産品であるデニムを目隠しカバーの素材として使用することとし、県内のデニム産地の一つである児島産デニムを選びました。

 生地は、数名の学生が児島のデニム生産会社まで出向いて選びました。縦横の十字架を表す直線部分の濃いブルーの生地には、ジーンズファンに人気の「赤耳」と呼ばれるセルビッジデニムを使用することとし、それら生地の色の中から本学の紋章の地色(聖母マリアの色)に近いものを選んできました。また、デザイン画の白い部分には本学の建物の色に溶け込むように白とベージュのデニムを選んできました。これらのデニムは、手縫いでキルティングするには厚すぎるものもあったため、手縫いとミシンを併用してキルティングすることにしました。

 まず、白い部分の制作です。デザイン画の白い部分をアレンジして白とベージュの三角形のピース(各252枚)をつなぎ合わせて長方形のピースを作りました。次に、この長方形のピースを濃いブルーと薄いブルーの縦横の直線部分のピースとつなぎ合わせて1枚の布にしていきました。全てのピースをつなげて大きな2枚の布にした後、それぞれにキルト芯をあて、ブルーの直線部分はミシンでキルティングし、白とベージュの三角形のピース部分は手縫いでキルティングしました。

ミシンによるキルティング手縫いによるキルティング制作の様子

 その後、できあがった2枚のキルトを合わせて、濃いブルーのセルビッジデニムで縁取りを行い、完成させました。この縁取りに「赤耳」と呼ばれるセルビッジの証を見ることができます。

ヨゼフホール階段から見た目隠しカバー

 この目隠しカバ-を制作することによって、彼女たちも多くのことを学び、力をつけてくれたようです。みなさま、どうぞ彼女たちの力作をご覧下さい。

 本日(3/15)、第30回社会福祉士国家試験の合格発表が行われました。今年の全受験者は43,937名で、うち13,288人の合格でした(合格率30.2%)。

 人間生活学科社会福祉士課程では、4年生12名が受験し3名の合格でした(合格率25.0%)。既卒者は11名が受験し3名の合格でした(合格率27.3%)。

 詳細はこちら(厚生労働省報道発表資料)をご覧ください。

 これまで3回にわたって、社会福祉士を目指す学生によるボランティアグループ「ひょうたんの会」(ろがる、ろこび、れしい、のしい、ボラティア)の活動を報告してきました。先輩たちの活動は後輩に引き継がれ、今年度も、地域のイベントや施設などで活動を続けています。

ふれあいまつり2017
ビー玉万華鏡づくりのブース出展
伊島学区コミュニティ協議会主催イベント
恋ダンス踊りました~


 社会福祉士課程では、他にも、学生と一緒にさまざまな取り組みを行っています。今回は、今年度の取り組みの中から、「認知症カフェ」と「さまざまな福祉活動に取り組む団体」への取材について報告します。

【認知症カフェへの取材】

 私たちは現在、「認知症の人と家族の会岡山県支部」が取り組む「認知症カフェMAPパンフレット」作成プロジェクトに参加しています。岡山県内の「認知症カフェ」を取材し、パンフレットにまとめるというものです。家族の会のメンバーと岡山県内の福祉や看護を学ぶ大学生がグループになって取り組んでいます。今年度は報告集を、来年度はパンフレットを作成することになっています。

「認知症カフェ」

 「認知症カフェ」は、「認知症の人や家族、地域住民、専門職等の誰もが気軽に参加できる集いの場」です。喫茶を楽しんだり、情報を共有したり、講座を聞いて学んだり、いろいろなことができます。
 認知症という言葉自体は社会に広まっていますが、必ずしも正しく理解されているわけではありません。社会の理解が進んでいないことによって、周りに相談しにくかったり、地域社会に出ていく機会が少なく、認知症の人もその家族も閉じこもりがちになったりしている現状があります。また、役所や病院などで相談することもできますが、「ちょっと不安」とか、「ちょっと話を聞いてもらいたい」といったときに、一般市民が気軽に相談することは難しいのが現状です。
 「認知症カフェ」の魅力の一つは、認知症の人やその家族、地域住民が中心となって運営している点です。理解のある環境で誰もがほっとできる居場所、悩みを共有したり情報交換したりすることができる場です。もちろん、専門機関や専門職のバックアップもあるので、専門的な相談も可能です。実際に参加者に話を伺うと、「これから何か困ったことがあっても、顔見知りの専門家に相談できるから安心」と言われていました。高齢社会において、このような場所が身近にあることで、気軽に相談することができ、また、地域社会の認知症への理解醸成に繋がると思います。

カフェの様子 手作りスイーツも♪♪

【さまざまな福祉活動に取り組む団体への取材】

 もう一つは、福祉活動に取り組む団体への取材です。福祉のサービスは制度化されているものもありますが、残念ながらそれだけでは不十分です。そういった、いわゆる制度の狭間といわれる課題に取り組み、さまざまな福祉活動をしている団体がたくさんあります。グループで関心のある分野の団体を調べ、アポイントをとって取材し、記事にまとめて情報発信をしています。今年度は、「NPO法人子育て応援ナビぽっかぽか」「岡輝みんな食堂」「NPO法人岡山県自閉症協会」「NPO法人元気交流クラブたけのこの家」「NPO法人すたんど」の6団体に取材に伺いました。記事は、「ゆうあいセンター(岡山県ボランティア・NPO活動支援センター)」の「 Social Good なウェブマガジン ボランピオ」2018年3月号に掲載されます。是非、関心のある方は、そちらをご覧ください。

【現場で学ぶ】

 福祉を学ぶ学生にとって、教科書等で学ぶことも重要ですが、現場を訪れ、生の声を聴き、体験することも重要です。たくさんの方々に出会い、学生たちは福祉への理解を深めていきます。また、自分たちが理解を深めることも大切ですが、福祉に関する正しい知識を社会に発信していく広報・啓発活動も社会福祉士の重要な役割です。これからも学生と一緒に活動していきたいと思います。最後までご覧いただきありがとうございました。

 昨年の12月に卒業論文審査・発表会があり、ゼミ生全員が大学4年間で学んだ学問・研究の総仕上げともいうべき卒業論文を発表し、提出しました。ゼミ生にとっては、年末年始は、やり遂げた感の中で充実した大学最後の休みであったと思います。さて、オガワゼミ4年生の卒業論文を簡単に紹介します。

 

 私たちが現在の生活していくうえで、なくてはならない電力エネルギーの多くがさまざまな問題を抱えている化石燃料や原子力で供給されていることに対して、今後のエネルギー源としての自然エネルギーの現状と将来性を知りたいと思ったIさんは、諸外国や国内、さらに岡山県の現状や普及に向けての課題を考察しました。今後、世界的には自然エネルギーへと大きくシフトしていく中で、岡山県では地域の特性を活かした太陽光発電の導入に力を注ぎ、持続可能な制度を構築するべきであるとの結論に達しました。

岡山県内の民有地に設置された太陽光発電 岡山県内の民有地に設置された太陽光発電

 

 夜空の星が見えないことを嘆いていたEさんは、大気汚染や照明器具などの人工光の一部が上方に漏れて、夜空が明るくなっている「光害(ひかりがい)」が、星の見えない大きな原因であることを知りました。さらに調べると光害は夜空だけでなく、動植物の生理現象や生態、さらに人間の諸活動にも重大な影響を及ぼしていることも知りました。そこで、天体観測で全国的に有名な岡山県の美星町で取り組んでいる光害対策を調べ、現地調査も行いました。光害という環境問題に対する現代社会の認識の低さを指摘するとともに、夜間の安心・安全を確保する必要な照明と光害防止のため過剰な照明を区別して、用途に応じた使い分けや工夫が必要であることを提案しました。

光が上方へ漏れないように天板を付けた街灯光が上方へ漏れないように天板を付けた街灯

 

 岡山市内で自転車普及へ向けた取り組みが行われていることに興味を持ったOさんは、自転車普及を積極的に推進しているヨーロッパ諸国と日本の自転車政策を調べました。そして、自転車では果たせないクルマの役割を公共交通機関が担うことで、脱クルマ社会が実現し、自転車と鉄道、バスなどの公共交通機関とのドッキングによる、人と環境に優しい自転車先進都市を岡山でも実現できると提案しました。また、「自転車先進都市おかやま」になるためには、交通ルールを遵守することも必要であることを指摘しました。

 JR西日本の観光列車自転車を乗せられるサイクルスペースのある

 JR西日本の観光列車"ラ・マル・ド・ボァ"

 

 最近、日本では野生動物(鳥獣)による農作物被害や森林被害が大きな社会問題となっていることに興味を持ったSさんは被害の実態を調べました。その結果、野生動物による被害は農作物の被害金額で年間200億円にも達するだけでなく、農業従事者の営農意欲減退や耕作放棄地増加など、農山村への悪影響は計り知れないことが明らかとなりました。国内ではイノシシやシカなどの野生動物による被害対策として、電気柵の設置など様々な対策がとられていますが、捕獲による個体数管理が一般的に行われています。そこで、個体数管理に着目して考察を行い、捕獲した野生動物を大切に扱うという観点から、ジビエ料理として有効活用するという結論にたどり着きました。しかし、ジビエ料理は国内ではまだ普及していないうえに、捕獲した野生動物の加工所や衛生管理、安定供給など様々な面で問題・課題があることを指摘しました。・・・そして、Sさんは岡山市内のジビエ料理店でイノシシとシカのジビエ料理を試食してきました。

イノシシ被害対策用の電気柵岡山県内の水田に設置されていたイノシシ被害対策用の電気柵

 

 Hさんは、東日本大震災や大学3年生になった直後に起きた熊本地震をきっかけに地震被害に対する備えに強い興味が沸きました。これまで地震をはじめ、自然災害が少ない岡山県の住民は大きな地震被害を受けた時の心構えができていないのではないかと心配したからです。岡山で近い将来に大きな被害を受ける可能性のある南海トラフ地震の被害想定や地震に備えての備蓄品についても詳しく調べました。そして、個人が用意する備蓄品は現実的ではなく多くの問題点があることを指摘しました。さらに、大学生の地震に対するアンケート調査から、地震への備えがきわめて低いことも明らかにし、大きな地震に対する備えの基本に、県民・市民の地震被害に対する意識の向上がとても重要であることを指摘しました。

地震による電力不足の節電対策東日本大震災の影響で電力不足になった都市の節電対策

 

 

 Fさんは、様々な人が利用する駅という公共施設を対象に、健常者だけでなく、障がい者や高齢者、子ども、妊産婦などすべての人々が快適に不便を感じることなく利用できる駅のユニバーサルデザインを調べました。岡山県南の乗降者数の多いJRの岡山駅、倉敷駅、笠岡駅、児島駅を中心に実地調査しました。改札内の階段、エレベーター、エスカレーター、トイレについて調べた結果、全体的にユニバーサルデザインは進んでいるが、一部にはまだ課題があることが明らかになりました。一方、県内の乗降者の少ない駅はユニバーサルデザインが進んでいるとはいえない状況でした。これらを踏まえて、岡山県内の駅のユニバーサルデザインの課題を特に安全と使いやすさの観点から指摘し、改善案を提案しました。

ユニバーサルデザインが進んでいない岡山県内の乗降者の少ない駅

 

 生きていく上で不可欠な食事について興味があるNさんは食の安全・安心や岡山県と食との関わりについて調べました。特に、岡山県の食材について調べていく中で、地産地消食材の活用や、地産地消食材と道の駅の農産物直売所との関わりに注目しました。岡山県内では地産地消食材と道の駅との関わりが強いが、生産者と消費者との関わりが希薄であると思われるため、生産者と消費者のコミュニケーションづくりが必要であることを指摘しました。

地産地消食材を販売する農産物直売所地産地消食材を販売する農産物直売所

 

 多くの人を魅了し、楽しませてくれる遊園地とテーマパークを卒論のテーマに選んだHさんは遊園地とテーマパークの特徴や違い、歴史を調べました。その結果、以前は遊園地が主流でしたが、東京ディズニーランド設立以降はテーマパークが主流になり、それぞれが個性を発揮するようになってきたことが明らかになりました。そして、東京ディズニーリゾートとユニバーサルスタジオジャパンが圧倒的な人気の中、一方で閉園に至る遊園地やテーマパークが多いことも判明しました。今後の遊園地・テーマパーク業界はより一層競争が激しくなると予想されるので、それぞれが独自の路線を開拓して、それぞれの価値を見いだしてく必要があることを考察しました。

圧倒的な任期の東京ディズニーランド圧倒的な人気の東京ディズニーランド

 

 大学での4年間の学びの成果が卒業論文という形で結実しました。社会に出ても、卒業論文制作で身につけたモノの見方や考え方などを糧に、ゼミ生の皆さんがさらに成長してくれることを願っています。・・・以上、オガワゼミの卒業論文でした。