去る11月10日、食品栄養学科の第51回卒業論文発表会・審査会が開催されました。

卒業論文は、食品・栄養学の「学び」の集大成として、各学生が関心を持つ研究テーマを選び,実験および調査等の方法により研究を進めて、論文にまとめていく必須科目です。

この卒業論文を通して、管理栄養士に必要な「知識」の他に、科学的なものの「見方」と自立的にものごとを「判断」する能力を身につけます。本学のリベラル・アーツ教育の実践版といえます。

彼女たちは、3回生から約1年半にわたり、講義や実験、実習の合間を見つけて、精力的に研究を進めてきました。得られた研究結果をまとめて、その成果を発表するとともに、「卒業論文」の審査会でもあるのが、この発表会です。

今回の発表会は、午前は要旨の口頭発表、午後はポスター発表という構成で行われ、4回生のみならず、2回生や3回生も参加して、活発な議論がなされ、盛り上がった発表会となりました。この発表会後の先月末までに、冊子体としての「卒業論文」を大学に提出しました。

これから、国家試験対策が本格化していきます。4回生の皆さん頑張っていきましょう。

戸田学科長のあいさつ要旨口頭発表ポスター会場ポスター発表風景

栄養生化学研究室(小林ゼミ)にとっては、今年は国際学会の当たり年。
小林ゼミで参加したもう一つの国際学会、第3回生理活性物質国際会議"Bioactive Okayama 2018"についてご紹介しましょう。

主催のおかやまバイオアクディブ研究会は、岡山県下の大学および公的研究機関における研究者ならびに企業が参加して、生理活性およびそれに関連する物質に関する情報交換や人的交流を行い、岡山県下の食品・医療品関連技術および産業の発展に寄与することを目的とした会です。本学から初めて会員になり、今回初参加しました。

しかも今回は、この研究会と岡山大学と岡山県立大学が主催で、東アジアや東南アジアの研究者とともに国際会議の形式で行われました。しかも開催地が岡山で、しかも会場が大学から徒歩5分の岡山国際交流センターということもあり、小林ゼミの大学院生、学部4回生で参加させていただきました。

この国際会議では、私は「ブドウポリフェノールの抗癌作用の動的イメージング」について、大学院生の河本さんは、「新規非侵襲性慢性腎臓病モデルマウスとしてのQPRTノックアウトマウス」について発表しました。
それぞれ英語でショートスピーチとポスター発表してきました。

多くの研究者や企業関係者との方々と交流することができ、我々研究室の研究をアピールすることができました。

発表した大学院生にとっては、学会発表デビューで、しかも英語でスピーチということで、大変だったとは思いますが、堂々と発表してくれました。大学院生や学部学生にとっても、海外の研究者の講演を聴くことができる貴重な経験だったと思います。

栄養生化学研究室(小林ゼミ)にとっては、今年は国際学会の当たり年。
それも日本国内で開催されるものばかり。
海外に行くことができなかったのはちょっと残念ですが、海外の研究者たちと「近場で」交流できるので、ある意味ラッキーなことなのです。
小林ゼミで参加した国際学会の1つ、第15回 国際トリプトファン研究会学術集会(ISTRY2018 Kyoto)についてご紹介しましょう。

「トリプトファン」についてご存知の方はいらっしゃるでしょうか。

トリプトファンは、アミノ酸のうちの1つです。

トリプトファンは、たんぱく質を構成する必須アミノ酸の1つであるばかりでなく、セロトニンやメラトニンなどの「ココロ」や「睡眠」に関わる神経伝達物質の材料にもなり、ナイアシンという水溶性「ビタミン」の材料にもなるユニークなアミノ酸です。しかし、謎多きアミノ酸でもあります。
この「トリプトファン」について、世界中の研究者が、3年に1度一堂に会し、「熱く」語り合うのが、国際トリプトファン研究会(International Society for Tryptophan Research(ISTRY))です。栄養学のみならず、生化学、薬理学、分析化学、医学など他分野の研究者が参加します。今回が15回目にあたり、9月18日から21日にかけて、京都近くの彦根で開催されました。

今回は台風の影響で、関空が機能不全に陥り、多くの参加者がキャンセルになったり、フライトの変更を余儀なくされたりと大変な会になりました。それにもかかわらず、アメリカやドイツ、イタリア、スウェーデン、イギリス、スイス、オーストラリア、パキスタンなど、さまざまな国々から多くの研究者が参加していました。

今回は、私がポスター発表を行いました。トリプトファン代謝が異常になるマウスを用いると、比較的若い時期から腎臓に異常が生じてくることを明らかにしたという報告でした。ISTRY会長のGuillemin博士をはじめ、多くの研究者と議論することができ、大変有意義でした。私のゼミの大学院生も参加して、海外の研究者たちとよくコミュニケーションをとっていました。学会期間中には、長浜でJazz Nightが催されました。ジャズの生演奏を聴きながら、さらに交流を楽しみました。

次回は、ドイツで開催予定。

それまでに、ゼミ学生と共に研究に邁進していきたいと思います。

 

927日から928日の日程で、第39回日本食品微生物学会学術総会に参加、発表した。食品微生物と聞いて何を思い浮かべるだろうか?ヨーグルト、納豆?実は本学会では主に食品に含まれる、どちらかといえば有害な微生物に関する研究交流を行っている(ただし今回、健康増進微生物に関する特別企画も設けられており、ほぼ乳酸菌に関する演題であった)。その他、一般の研究発表ではやはりノロウイルスやカンピロバクターに関するものが多い(日本の食中毒病因物質2トップである)。その他リステリアなど現在注目されている病原微生物の発表が数多く並ぶなか、本学大学院2年の光信さんが「微胞子虫」という寄生虫のような名前の、奇妙なカビの多様性についてポスター発表を行った。当初はあまり質疑が出ないかも?と心配もしていたが杞憂に終わり、多くの閲覧者が来訪し、活発な討論が行われた。加えて、企業や行政の参加、出店が多いのも本学会の特徴で、学会規模からみてはるかに多くのドリンクサービスやランチョンセミナーが開催されており、いわば「美味しい」学会であったのが印象的であった。第39回日本食品微生物学会学術総会・ポスター発表会場の様子第39回日本食品微生物学会学術総会・会場の大阪市立大学

2018年
09月19日

ひと夏の実験

夏休みといえば、海!山!キャンプ!花火!夏フェス!と浮かれがちですね。でも食品栄養学科は違います。貴重な夏休みの1週間、9時から18時までぶっ通しで学生実験を行うのです。それがこの「食品衛生学実験」(2年次のみ)。食品衛生学というのは、一言で言うと食中毒を防止するための学問。そして、食中毒の原因のほとんどは微生物です。我が国でも少なくなったとはいえ、年間15000人以上の食中毒患者が報告されています(ただこれも氷山の一角)。本実験では基本的な微生物の取り扱いや食品微生物の計数方法などを学びます。しかしながら、朝から晩までの実験が5日続きますので、体力的にも精神的にもとってもハード。写真は、細菌の染色と顕微鏡観察のひとコマ。この日は最終日の金曜日で、かなり疲れがたまってきてるはず。でもみんな集中して取り組んでいます。