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    英米文学コース    
       
         
     本学の英米文学コースでは,詩,演劇,小説の分野を中心に勉強するため,詩論研究室,演劇論研究室,小説論研究室があります。詩,演劇,小説,と作品の形式は異なりますが,真・善・美という普遍的なテーマの追求から言葉遊びに至るまで,作品の中に描かれる「人生」を考えていくことには変わりありません。  
       
     
       
      >> 詩論 研究室  
      >> 小説論 研究室  
      >> 演劇論 研究室  
      >> 在学生の声  

         
   
詩論 研究室
(構成員:赤松藤木  
       
       
    イギリス文学史上,重要とされるルネサンス以降の詩人を中心に学びます。ワーズワスなどの19世紀イギリスロマン派詩人たちの自然や永遠美を詠んだ作品を鑑賞する一方で,形而上学的な詩を多く残し現代詩にも影響を与えている19世紀アメリカ女性詩人のディキンスンを取りあげ,男性詩人との視点の違いを考え,また,20世紀の詩人を取り上げ現代詩の一端に触れます。時代の変遷とともに詩のテーマも作風も変化していきますが,人間性の深い洞察とリズミカルな言葉が織り成す詩の面白さは不変です。  
     
   
ルネサンス英国詩論 17世紀英国詩論
19世紀英国詩論 現代英国詩論
現代米国詩論
   

         
   
小説論 研究室
(構成員:梶谷中村広瀬ラムジー  
       
       
     数ある文学作品の中でも,小説ほどその時代背景や人間の営みが鮮やかに,そして詳細に表現されているものはありません。主に,19世紀のギャスケルやホーソン,20世紀,及び現代のヘミングウェイ,スタインベック,シンガー,フィリップ・ロスなど,イギリス,及びアメリカ人作家の作品に焦点を当て,その鑑賞と分析を通して作家の思想を洞察するとともに,自分なりの人生観や価値観を築きながら普遍的な人間性を追求していきます。  
     
   
18・19世紀英国小説論 現代英国小説論
19世紀米国小説論 現代米国小説論
ユダヤ作家論 英米文学とキリスト教
比較文学 比較文化
   

         
   
演劇論 研究室
(構成員:赤松スワスキー藤木ラムジー  
       
       
     演劇は舞台で演じられて初めて作品として完成するといっても過言ではないでしょう。この研究室では実際に舞台で使われている劇の台本を,観る側や作り手など,ひとつの演劇に関わるさまざまな視点に立って考察していきます。テキストは台詞で構成されているため,まさに生きた英語の宝庫と言えます。学生はこれらを原文で味わい,感情と動きを台詞に注ぎ込みながら,作品をより深く分析,鑑賞していきます。  
     
   
古典演劇論 エリザベス朝演劇論
現代英国演劇論 現代米国演劇論
現代アイルランド演劇論
   

       
   
在学生の声
   
     
       
    T.S.Eliot  久世真祐(4年)  
     
       
      子どもの頃から本を読むのが好きなほうでした。それでも、英米文学の作家に詳しくなく、英国文学史や米国文学史という授業では、過去に活躍した作家を覚えるのに四苦八苦していました。2年生の終わりになると、文学系のゼミを専攻するか、あるいは言語学系のゼミを専攻するかを選択しなければならないのですが、ゼミで勉強する内容の詳細に目を通していくと、T. S. Eliotという名前が目に留まりました。以前に履修した授業で耳にしたことのあるイギリスの作家の名前で、あまりにも強烈に印象に残る人物だったのです。というのも、その授業の中でその作家の作品である詩の特色を勉強したのですが、とにかく奥が深い。詩の構成やその中の単語の中にあらゆる意味や含みが隠されているのです。確かに本を読むのが好きな私でしたが、実は詩作などには日本語でもあまり触れたことがなく、ましてや英語ともなると疑問符が頭の上を旋回しているような有様です。そういうこともあって、今度はもう少しちゃんと読解したいと思い、Eliotを研究できるゼミを希望しました。  
     3年のゼミでは、Eliotの最も有名な作品である『荒地』という詩を読み進めていきました。この詩は第五部まであり、最初こそそれぞれの脈絡のない文脈の流れと唐突な文章の運びに戸惑いこそしましたが、あらゆる神話・伝説・伝承などからの引用や、単語に含まれる「裏」の意味、さらに象徴学的な要素も学びとることができるので非常に興味深く感じるようになってきました。『荒地』の中にはあらゆるテーマが考察でき得るのですが、(一番有名なものは作品の下敷きに「聖杯伝説」というものが存在している、というものです。)この時学んだテーマは、『荒地』が第一次大戦の後に出版されたこともあり、この戦争によってもたらされた「荒地」はただ単に物理的な破壊によって引き起こされただけでなく、人間の精神的なものに「荒地」がのさばってしまっているのではないか、というものでした。このように授業の中での先生の作品に対する解説はとても面白く、退屈することが全くありません。ゼミを受けている全員が一言一句聞き逃すまいと先生の説明に耳を傾けました。4年生になった私は、専攻の範囲が狭まってきた上で卒業論文に取りかかっています。取り組む上で、様々な試行錯誤を繰り返して作品を読む込むことが困難であり、だからこそ楽しくもあることを実感しています。  
      現在、私が所属している卒論ゼミでは、作品を複数の生徒と意見を交換・共有しながらじっくり読み込んでいます。なかなか理解し難い箇所も数多くありますが、自分で何らかの考察を導き出したり、先生や他の生徒の、自分が気づくことができなかった箇所の考察を聞くことによって、すっと疑問が氷解していくのは非常に快いものです。何度も作品を読み返しても、何らかの作者の意図をあぶり出すのは容易なことではありませんが、その意図に近付くことが現在の私の第一目標です。  
     
     

 板野 佐織 (3年)

   
     
   

 私は大学の授業で初めてWilliam Shakespeare (1564-1616)、Jane Austen (1775-1817)などのイギリの文学作品に触れました。長い歴史を持つイギリスには多くの有名作家の傑作が生まれ、それらは今日もなお読み継がれているということにその奥深さを感じています。

   
   

 イギリスの文学作品、なかでもElizabeth Gaskell (1810-65)、Charles Dickens (1812-70)など19世紀の小説を読んで抱いた印象は、何てかわいそうな主人公ばかりが登場するのだろう、というものでした。孤児や貧しい労働者階級を取り上げた小説を読んでいると、今まで私が読んできた小説の世界とは大きく異なっていたため、胸が痛んで、読み進めていくことに困難を感じることもありました。しかし、小説が書かれた当時のイギリスの時代背景や作者自身の育った環境を知っていくうちに、作者が読者に伝えようとしている考えに親近感を覚え、知らないうちに小説世界に引き込まれていることもありました。

 
   

 現在、私は英米文学演習(いわゆる「ぜミ」授業)で、イギリス19世紀の女性小説家、Charlotte Bronte (1816-55) の代表作であるJane Eyre (1847) を読んでいます。この小説の魅力が、Jane とRochesterの間の熱烈な恋愛にあるのはいうまでもありません。しかし作者自身の辛い体験が反映されているこの小説から作者の人間像を思い描いたり、また女性作家だからこそ訴えることのできる当時の女性の地位の低さなど様々な社会背景を窺い知ることができることにも、魅力があります。

 
   

 ゼミでは、38章から成っているJane Eyre の各章を9人の学生が1章ずつ担当し、プレゼンテーション形式で各章の要約と注目点を発表します。発表者と残りの8人の学生と先生で質疑応答を交わし、クラス全員で意見や新しい発見を共有するのは楽しいものです。聖句からの引用や、自然・天候や人名・地名などが象徴しているものなど、難しくて初めは見抜けませんでした。しかし授業が進むにつれてこれらの小説手法に気づくようになり、作者の思想をより深く理解できるようになりました。こういうときには数学の難問を見事解いたときのような爽快感を味わっています。英文学を選んでよかった!と思っています。

 
     
 
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